「赤ちゃんのために、ちゃんと栄養を摂らなきゃ…」
「でも、雑誌やネットには情報が溢れすぎてて、何が本当なの!?」
妊娠がわかった瞬間から、自分の食事がすべてお腹の赤ちゃんに繋がっているようで、プレッシャーを感じてしまいますよね。
こんにちは!3人の娘を妊娠・出産し、看護師として多くのプレママさんたちと関わってきた、ママナースの皐月です。
つわりで何も食べられなかったり、かと思えば急にジャンクフードが食べたくなったり…。妊娠中の食生活って、本当に思い通りにいかないもの。だから、あまり難しく考えすぎないでくださいね。
この記事では、「栄養学の専門家」ではなく、一人の「母親・看護師」として、**「これだけは押さえておけば大丈夫!」**という食事の基本と、リアルな悩みの乗り越え方をお伝えします。
この記事でわかること
- 妊娠中の食事は「レストラン経営」と考えると、うまくいく理由
- 【これだけは摂りたい!】赤ちゃんが喜ぶ「3大重要栄養素」
- 【これだけは注意!】赤ちゃんを守るために、少しだけ気をつけたい食べ物
- つわりで何も食べられない…そんな時の「心の処方箋」
妊娠中の食事は「レストラン経営」。ママは敏腕シェフ!
栄養バランス、カロリー、体重管理…考え始めるとキリがありません。そこで、まずはこう考えてみませんか?
結論:あなたのお腹は、赤ちゃんという「特別なお客様」のための、たった一つのレストラン。あなたは、そのレストランのシェフです。
毎日三つ星フルコースを目指す必要はありません。お客様(赤ちゃん)が健やかに育つために、必要な栄養素を、心を込めて届けてあげる。そんな「敏腕シェフ」を目指しましょう。
これだけは意識したい!赤ちゃんが喜ぶ「3大重要栄養素」
たくさんの栄養素がありますが、特にプレママに意識してほしいのは、この3つです。
1. 葉酸:赤ちゃんの「設計図」を作る大切な材料
- なぜ必要?
赤ちゃんの脳や神経など、体の基礎となる部分を作るために不可欠な栄養素。特に妊娠初期に重要です。 - 何で摂る?
ほうれん草・ブロッコリーなどの緑の野菜、納豆、いちごなどに豊富。ただ、食事だけで必要量を摂るのは大変なので、厚生労働省もサプリメントの活用を推奨しています。
2. 鉄分:ママと赤ちゃんを繋ぐ「酸素」の運び屋
- なぜ必要?
妊娠中は、赤ちゃんに栄養を届けるために血液の量がぐっと増えるので、ママは「鉄欠乏性貧血」になりがち。フラフラしたり、疲れやすくなったりするのを防ぎます。 - 何で摂る?
赤身のお肉やカツオ・マグロの赤身、小松菜、あさりなど。ビタミンC(果物やピーマンなど)と一緒に摂ると、吸収率がアップしますよ。
3. カルシウム:赤ちゃんの「骨格」を作る土台
- なぜ必要?
赤ちゃんの骨や歯を作る、体の土台となる栄養素です。ママ自身の骨がもろくなるのも防いでくれます。 - 何で摂る?
牛乳・ヨーグルト・チーズなどの乳製品、小魚、豆腐などに多く含まれます。
少しだけ注意!赤ちゃんを守るための「食べ方の知恵」
「〇〇はダメ!」と神経質になる必要はありません。でも、赤ちゃんを守るために、少しだけ知っておいてほしいことがあります。
✔ 食中毒のリスクがあるもの
妊娠中は免疫力が下がるため、普段は大丈夫な菌でも食中毒を起こしやすくなります。
- 生もの(お刺身、生肉、生卵)
- 加熱殺菌していないナチュラルチーズ
- 生ハム、スモークサーモン
などは、念のため、妊娠中は避けるのが安心です。お寿司が大好きな方は、辛いですよね…。でも、今だけは、赤ちゃんのために少しだけ我慢!
✔ 過剰摂取に気をつけたいもの
- ビタミンA: レバーやうなぎに豊富ですが、妊娠初期に摂りすぎると、赤ちゃんの体に影響が出ることがあります。たまに少量食べる程度なら問題ありませんが、毎日のように食べるのは避けましょう。
- カフェイン: コーヒーなら1日に1~2杯程度に。最近は美味しいデカフェ(カフェインレス)のコーヒーや紅茶がたくさんあるので、試してみては?
- アルコール: これは、量に関わらずNGです。きっぱりお休みしましょう。
【ママナースの処方箋】つわりで食べられない…そんな時は?
「栄養バランスどころか、水も飲めない…」
つわり、本当に辛いですよね。そんな時は、栄養バランスなんて、一旦忘れて大丈夫!
この時期の目標は、「脱水にならないこと」と「少しでもカロリーを摂ること」の2つだけ。
食べられるものを、食べられる時に、食べられるだけで100点満点です。そうめん、ゼリー、アイスクリーム、クラッカー、フライドポテト…何でもいいんです。
「こんなものしか食べられなくて、赤ちゃんにごめんね…」なんて、絶対に思わないでください。赤ちゃんは、ママが必死に生き延びようとしているのを、ちゃんと分かってくれていますよ。
まとめ:完璧じゃなくて大丈夫。食事を楽しむ気持ちが一番の栄養
妊娠中の食事は、時にプレッシャーに感じてしまうかもしれません。
でも、一番大切なのは、ママ自身が「美味しいな」「幸せだな」と感じながら、食事を楽しむこと。そのハッピーな気持ちは、お腹の赤ちゃんにとって、何よりの栄養になります。
あまりストイックにならず、できる範囲で工夫しながら、十月十日の特別なレストランの「敏腕シェフ」を楽しんでくださいね。
