【ドキッとしたら要注意】「女の子らしく」が娘を縛る?3姉妹の母ナースが語るジェンダーレス子育て

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「またピンク選んだの?」…無意識の一言に、ハッとした日

先日、小学生の三女と洋服を買いに行った時のこと。
色とりどりのTシャツが並ぶ中、彼女が迷わず手に取ったのは、鮮やかなピンク色の一枚でした。

その瞬間、私は、無意識にこう口走っていました。

「えー、またピンクなの?たまには違う色にしてみたら?」

娘の顔が、一瞬にして曇ったのを見て、ハッとしました。
「女の子だからピンクが好き」というわけではない。ただ、純粋に娘が「好き」で選んだ色を、私は「女の子らしさ」という無意識のフィルターを通してジャッジしてしまっていたのです。

こんにちは!3人の娘を育てる、現役ママナースの皐月です。
「女の子らしく」という言葉を使わないように気をつけているつもりでも、私たちの世代には、知らず知らずのうちに、性別による固定観念(ジェンダー・バイアス)が深く根付いています。

結論:これからの時代を生きる子どもたちに必要なのは、「男の子らしさ」「女の子らしさ」という窮屈な鎧ではなく、「自分らしさ」という、オーダーメイドの翼です。その翼を、親の無意識な一言で、折ってはいけません。

この記事では、

  • 【ドキッとしたら要注意】家庭に潜む「無意識の呪い」チェックリスト
  • 子どもの可能性を無限に広げる、4つの関わり方
  • 【3姉妹の母として】私が「女の子だから」を捨てるまで
  • 【ママナースの視点】もし、子どもが性別に悩んでいたら…

を、私自身の反省も込めて、お伝えします。
この記事が、あなた自身の子育てを、一度立ち止まって振り返るきっかけになれば嬉しいです。

【無意識の呪い】あなたの言葉、大丈夫?ジェンダー・バイアス チェックリスト

悪気はなくても、子どもの心を縛ってしまう言葉たち。ドキッとしたら、今日から意識を変えるチャンスです。

  • [ ] 色や持ち物で…「男の子なのに、赤を選ぶの?」「そのおもちゃは女の子のだよ」
  • [ ] 感情の表現で…「男の子は泣かない!」「女の子がそんなに怒るもんじゃありません」
  • [ ] 遊びの内容で…「おままごとなんて、男の子がやるものじゃない」「女の子がヒーローごっこ?」
  • [ ] お手伝いの内容で…「力仕事はパパと〇〇(息子)ね」「お料理は女の子が上手よね」
  • [ ] 将来の夢について…「(男の子に)家族を養えるように、立派になってね」「(女の子に)素敵なお嫁さんになるのが一番よ」

一つでもチェックがついたなら、あなたの中にも「呪い」のタネが隠れているかもしれません。

「らしさ」の呪縛から子どもを解放する、4つのステップ

STEP 1:「好き」を、まるごと肯定する

子どもが選んだ色、おもちゃ、服装…。そこに、親の価値観でジャッジを加えないこと。

男の子が人形遊びに夢中になったら、そこから「誰かをお世話する優しさ」や「物語を創り出す想像力」が育つかもしれません。
女の子が電車に夢中になったら、そこから「構造を理解する論理的思考力」や「地理への興味」が広がるかもしれません。

子どもの「好き」は、才能の原石。 親の役目は、その原石を、性別という偏見で磨くのをやめることです。

STEP 2:すべての感情に「名前」をつける

男の子が泣いていたら、「泣かないの!」ではなく、「悔しかったんだね」「悲しかったんだね」。
女の子が激しく怒っていたら、「おしとやかに!」ではなく、「そんなに腹が立ったんだね」。

どんな感情も、その子自身の大切な一部です。親がその感情に名前をつけ、共感してあげることで、子どもは自分の気持ちを客観的に理解し、コントロールする方法を学んでいきます。

STEP 3:家庭内の「無意識の役割分担」をやめる

「家事は、ママの仕事」「力仕事は、パパの仕事」…そんな空気が、家庭にありませんか?

料理も、掃除も、洗濯も、性別に関係なく、**「生きていくために必要なスキル」**です。
パパが当たり前にキッチンに立ち、ママが当たり前に電球を替える。その姿を見せることが、何よりのジェンダー教育になります。

STEP 4:多様な「生き方」を見せる

絵本や映画、ニュースなどを通して、世の中には様々な職業、様々な家族の形、様々な生き方をしている人がいることを、積極的に見せてあげましょう。

女性の科学者、男性の看護師、歴史上の偉大な女性たち…。
たくさんのロールモデルに触れることで、「こうあるべき」という呪縛から解放され、子どもの選択肢は無限に広がります。

まとめ:最高の贈り物は「あなたらしく、生きていい」というメッセージ

ジェンダーレスな子育てとは、男の子を女の子のように、あるいはその逆を推奨することでは、決してありません。

それは、「男だから」「女だから」という、社会が勝手に作った窮屈なレッテルを剥がし、その子を、一人の、かけがえのない「個人」として尊重することです。

3人の娘たちに、私が伝えたいのは、ただ一つ。

「あなたが、あなたの好きなものを好きでいられるように。あなたが、あなたのなりたいものになれるように。ママは、いつでもあなたの一番の味方だよ」と。

親が子どもに贈ることができる最高のプレゼント。それは、**「あなたらしく、生きていいんだよ」**という、絶対的な肯定のメッセージではないでしょうか。

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