はじめに:冬に潜む、子どもの肌トラブル
冬は、ストーブや熱い飲み物による「やけど」、そして冷たい外気による「しもやけ」など、子どもに特有の肌トラブルが起こりやすい季節です。いざという時、正しい応急手当の方法を知っていますか?間違ったケアは、症状を悪化させてしまうこともあります。
こんにちは、ママナースのさとみです。私自身、子どもがスープをこぼしてヒヤリとした経験があります。冬の家庭には、危険がいっぱい。だからこそ、親が正しい知識を持っておくことが大切です。
この記事では、冬に起こりやすい「やけど」と「しもやけ」について、家庭でできる正しい応急手当と、予防法をママナースの視点から解説します。
Case1:子どもの「やけど」応急手当
キッチンでの調理中、テーブルの上の熱いお茶、加湿器の蒸気など、家庭内にはやけどの原因がたくさんあります。
すぐにやるべきこと:とにかく冷やす!
やけどをしたら、何よりもまず流水で15〜30分間、徹底的に冷やし続けることが最も重要です。これにより、熱が皮膚の奥深くに広がるのを防ぎ、痛みを和らげることができます。
- 服の上からやけどした場合: 無理に服を脱がさず、服の上からそのまま冷やしてください。
- 冷やす場所: やけどした部分に直接、水道水を流し続けます。範囲が広い場合は、シャワーを使ったり、きれいな布で包んだ保冷剤を使ったりするのも有効です。
病院へ行くべきやけどの目安
- 水ぶくれができた、または皮がむけた
- やけどの範囲が、子どもの手のひらよりも大きい
- 顔、手足、関節、陰部などのやけど
- 皮膚が白っぽくなったり、黒く焦げたりしている
- 本人が痛みをあまり感じていない(神経まで損傷している可能性)
これらの場合は、自己判断せず、すぐに皮膚科や小児科を受診してください。
【NGな処置】
アロエを塗る、味噌を塗るなどの民間療法は、感染の原因になるので絶対にやめましょう。水ぶくれは、自分で潰さないでください。
Case2:子どもの「しもやけ」応急手当と予防
しもやけは、寒さで血行が悪くなることで起こる皮膚の炎症です。子どもは体温調節機能が未熟なため、大人よりもしもやけになりやすい傾向があります。
しもやけの症状
- 指先や足先、耳、鼻、頬などが赤紫色に腫れる
- ジンジンとした痛みやかゆみを感じる
- 温まると、かゆみが強くなる
家庭でできるケア
しもやけのケアの基本は**「温めて、血行を良くすること」**です。
- ぬるま湯で温める: 37〜39℃くらいのぬるま湯に、手や足を20〜30分ほどつけて、ゆっくり温めます。熱いお湯で急激に温めると、かゆみが強くなることがあるので注意しましょう。
- 優しくマッサージする: 温めた後、保湿クリームなどをつけながら、指先から心臓に向かって優しくマッサージしてあげると、血行が促進されます。
- 濡れた手足はすぐに拭く: 汗をかいたり、雪で遊んだりして手袋や靴下が濡れたら、すぐに乾いたものに取り替えましょう。水分が蒸発する時に、皮膚の熱を奪ってしまいます。
しもやけの予防法
- 手袋、耳当て付きの帽子、厚手の靴下を着用する
- サイズの合った靴を履かせる(きつい靴は血行を悪くします)
- バランスの良い食事と適度な運動で、血行の良い体を作る
まとめ:正しい知識で、冬の肌トラブルから子どもを守る
冬の「やけど」と「しもやけ」は、どちらも親の適切な初期対応が、その後の経過を大きく左右します。
特にやけどは、一瞬の油断が大きな事故に繋がることも。暖房器具の周りに柵を設置したり、テーブルクロスを使わないなど、やけどを未然に防ぐ環境作りも非常に大切です。
正しい応急手当と予防法を身につけて、お子さんを冬の肌トラブルから守ってあげましょう。