はじめに:「遊びに夢中で、なかなか切り替えができない…」その悩みに、あなたは心を痛めていませんか?
「もうお片付けの時間だよ!」と言っても、遊びに夢中でなかなかやめてくれない。
「ご飯の時間だよ!」と呼んでも、テレビに夢中で返事もしない。
幼児期になると、子どもたちは自分の「好き」なことに夢中になり、なかなか切り替えができない…という悩みを抱える親御さんも多いのではないでしょうか。親としては、「このままで、ちゃんと集中力が育つのかな?」「小学校に入って困らないかな?」と心配になってしまうかもしれません。
でも、ちょっと待ってください。
この時期の「夢中になる力」は、集中力の芽生えでもあります。そして、この「夢中になる力」を、遊びを通して「自己コントロールする力」へと繋げていくことが、この時期の集中力教育の鍵となります。
こんにちは!3姉妹の母で、現役看護師の皐月です。
私自身も、娘たちが幼児期だった頃は、遊びに夢中になるあまり、なかなか切り替えができないことに戸惑った経験があります。でも、看護師として、そして母として、この時期の集中力の発達が、その後の学習や社会性、自己肯定感にどれほど重要かを痛感しています。
この記事では、そんなあなたの不安に寄り添い、幼児期(3-6歳)の子どもに、自己コントロール力を育み、集中力を高めるための遊び方、環境作り、親の関わり方をママナースの視点から分かりやすく解説します。
さあ、お子さんの「集中する力」と「自己コントロール力」を育むための一歩を、一緒に踏み出しましょう。
なぜ幼児期の集中力は大切なの?~自己コントロール力を育む時期~
幼児期は、子どもが自分の感情や行動をコントロールする「自己コントロール力」の基礎を築く大切な時期です。この時期の集中力の発達は、自己コントロール力と深く関わっています。
1.学習の土台を作る
小学校入学に向けて、座って話を聞く、課題に取り組むなど、学習に必要な集中力が育まれます。
2.社会性を育む
友達との遊びの中で、ルールを守る、順番を待つ、自分の気持ちをコントロールするなど、社会性を育む上で集中力は不可欠です。
3.自己肯定感を高める
一つのことに集中して取り組むことで、「できた!」という達成感を味わい、自己肯定感を高めます。また、自分の感情や行動をコントロールできることで、自信に繋がります。
<ママナースの視点>
幼児期の集中力は、単に「一つのことに長く集中できる」ことだけではありません。それは、自分の感情や行動をコントロールし、目標に向かって努力できる「自己コントロール力」の基礎を育むことでもあります。
集中力を高める遊び方と親の関わり方
幼児期の集中力は、遊びを通して自然に育まれます。子どもの発達段階に合わせて、適切な遊びと親の関わり方を取り入れましょう。
1.ルールのある遊び:自己コントロール力を育む
- ポイント: ルールのある遊びを通して、自分の感情や行動をコントロールする力を育みましょう。
- 遊び方・関わり方:
- ボードゲームやカードゲーム: 順番を守る、ルールを理解する、負けても感情をコントロールするなど、集中力と自己コントロール力を高めます。
- 鬼ごっこやかくれんぼ: 友達とのルールのある遊びを通して、集中力と社会性を育みます。
- ブロック遊びや積み木: 自分で目標を設定し、集中して作り上げることで、達成感と集中力を高めます。
- 親の関わり方: 子どもがルールを守れた時や、感情をコントロールできた時に、「すごいね!」「できたね!」と具体的に褒めてあげましょう。
2.創造的な遊び:想像力と集中力を育む
- ポイント: 自由に表現する遊びを通して、想像力と集中力を育みましょう。
- 遊び方・関わり方:
- お絵かきや粘土遊び: 自由に表現する遊びは、集中力と創造性を育みます。
- ごっこ遊び: 役割になりきって遊ぶことで、集中力と想像力を高めます。
- パズル: ピースの多いパズルに挑戦することで、集中力と忍耐力を養います。
- 親の関わり方: 子どもの発想を尊重し、自由に表現できる環境を整えてあげてください。完成したら、「すごいね!」「どんな気持ちで作ったの?」などと、子どもの気持ちに寄り添いながら褒めてあげましょう。
3.自然の中での遊び:五感を刺激し、集中力を高める
- ポイント: 自然の中で五感をフル活用して遊ぶことで、集中力と探求心を育みましょう。
- 遊び方・関わり方:
- 虫探しや植物観察: じっと観察することで、集中力と探求心を高めます。
- 泥遊びや水遊び: 五感を刺激し、創造性を育みます。
- 公園遊び: 広い場所で思い切り体を動かすことで、ストレスを解消し、集中力を高めます。
- 親の関わり方: 子どもが興味を持ったものには、一緒に付き合ってあげましょう。安全に遊べる環境を整えてあげてください。
集中力を高める環境作りと親の心構え
子どもの集中力を高めるためには、遊び方だけでなく、環境作りと親の心構えも重要です。
1.環境作り:シンプルで刺激の少ない空間を
- おもちゃの数を絞る: おもちゃが多すぎると、子どもはどれで遊べばいいか分からなくなり、集中できません。いくつかのおもちゃをローテーションで出すようにしましょう。
- 遊びのスペースを区切る: 子どもが集中して遊べるスペースを設けるのも良いでしょう。
- 片付けの習慣: 遊び終わったら、一緒に片付ける習慣をつけましょう。散らかった環境は、集中力を妨げます。
2.親の心構え:焦らず、見守る姿勢を
- 完璧を目指さない: 幼児期の集中力は、まだ発達途上です。完璧を目指すのではなく、子どもの「今」の発達段階を理解し、温かく見守りましょう。
- 「できた!」を褒める: 小さなことでも、子どもが集中して取り組めた時には、「集中できたね!」「すごいね!」と具体的に褒めてあげましょう。
- 親自身が集中する姿を見せる: 親がスマホばかり見ていたり、落ち着きがなかったりすると、子どもも集中しにくくなります。親自身が、一つのことに集中して取り組む姿を見せることも大切です。
- 切り替えの声をかける: 遊びに夢中になっている子どもには、「あと5分で終わりだよ」「時計の針がここに来たらお片付けしようね」など、見通しを立てて声をかけましょう。
<ママナースの重要メモ>
集中力は、子どもの成長とともに自然に育まれていくものです。無理強いせず、焦らず、子どもの「楽しい!」という気持ちを大切にしながら、遊びを通して集中力を育んであげてください。
まとめ:親子の触れ合いが、最高の集中力開発
幼児期の集中力は、子どもが自分の感情や行動をコントロールする「自己コントロール力」の基礎を築く大切な時期です。
完璧な集中力を目指す必要はありません。大切なのは、お子さんの「楽しい!」という気持ちを尊重し、積極的に挑戦できる環境を作ってあげることです。
そして、何よりも、親子の触れ合いの中で、遊びを通して集中力を育んであげることです。日々の遊びが、お子さんの集中力を育む最高の機会になります。
あなたのその愛情と、適切な関わりが、お子さんの健やかな成長と、安全な未来を育む、何よりの力になります。