道端に転がり、手足をバタつかせ、悪魔のような声で泣き叫ぶ我が子。
何を言っても「いや!」、何もしなくても「いや!」
一日中、この繰り返し。可愛いと思っていたはずの我が子が、まるで、小さな怪獣に見えてくる…。
「もう、無理かもしれない」
「私が、おかしくなってしまいそう」
もし、あなたが今、そう感じているのなら。それは、あなたがダメな母親だからではありません。あなたは、今、育児という名の、壮絶な戦場の、最前線にいるのです。心が壊れそうになるのは、当たり前です。
この記事は、そんな、ボロボロになるまで頑張っている、あなたのためだけの**「心の救急箱」**です。
イヤイヤ期のメカニズムや、子どもへの対処法は、一旦、横に置いておきましょう。今、一番大切で、一番守らなければならないのは、あなた自身の心です。
現役ママナースであり、3度の「魔の2歳児」との激闘を生き抜いてきた私が、あなたの心を、これ以上、壊さないための、緊急避難的思考法と、具体的なアクションをお伝えします。
まず、自分に許可してほしいこと
今すぐ、あなた自身に、以下の3つを許可してください。
1. 「全部、イヤイヤ期のせいだ」と、責任転嫁することを、許可する
子どもの癇癪は、あなたの育て方のせいではありません。それは、「イヤイヤ期」という、脳の発達段階のせいです。自我が芽生え、自分のやりたいことがたくさんあるのに、それをうまく言葉や行動で表現できない。そのもどかしさが、癇癪となって爆発しているだけです。
あなたは、悪くない。全部、イヤイヤ期という、嵐のせいです。そう、声に出して言ってみてください。
2. 「可愛いと思えなくて、当然だ」と、自分の感情を、許可する
一日中、泣き叫び、反抗する子どもを、「可愛い」と思えなくても、当然です。そんな自分を、「母親失格だ」なんて、絶対に責めないでください。
「ああ、私、今、この子のこと、全然可愛いと思えないな。それくらい、私、疲れてるんだな」
そう、客観的に、自分の感情を認めてあげるだけで、心は少し、楽になります。
3. 「完璧な母親」を、今すぐ、やめることを、許可する
栄養バランスの取れた食事、きれいな部屋、いつも笑顔のママ…。そんな「理想の母親像」は、今すぐ、ゴミ箱に捨ててください。今日のあなたの目標は、ただ一つ。**「親子で、なんとか、生き延びる」**こと。それだけで、120点満点です。
心が壊れる前に。今すぐできる、緊急避難アクション
「もう、限界だ」と感じたら、以下の行動を、試してみてください。
アクション1:物理的に、その場を離れる(安全を確保した上で)
子どもが、家の中で、安全な場所にいることを確認したら(ベビーゲートの中など)、**洗面所や、トイレに、一人で駆け込みましょう。**そして、ドアを閉め、イヤホンで好きな音楽を聴いたり、冷たい水で顔を洗ったりして、数分間、完全にシャットアウトするのです。
子どもの泣き声が聞こえても、数分間だけ、心を無にしてください。あなたが、冷静さを取り戻すことの方が、よほど重要です。虐待に走ってしまうくらいなら、数分間の「ネグレクト」の方が、100倍マシです。
アクション2:全ての家事を、放棄する
夕食は、デリバリーでも、コンビニ弁当でも、カップラーメンでも、何でもいい。洗濯物は、山になっていてもいい。掃除なんて、しなくていい。今日一日は、全ての家事を放棄してください。そして、子どもと一緒に、昼寝をしましょう。
アクション3:誰でもいいから「辛い」と、発信する
夫、親、友人、誰でも構いません。LINEで、「もう無理。助けて」と、一言だけ送るのでもいい。SNSの、鍵付きのアカウントで、今の気持ちを吐き出すのでもいい。
「辛い」という感情を、自分の中に溜め込まないでください。外に出すだけで、毒は、少しだけ、薄まります。
アクション4:有料のサービスに、頼る
経済的に可能であれば、一時保育や、ベビーシッター、家事代行サービスを、利用しましょう。「こんなことで、お金を使うなんて…」と、ためらわないでください。それは、あなたの心の健康を守るための、必要経費です。数時間、一人でカフェに行くだけで、また、子どもと向き合うエネルギーが、湧いてくるかもしれません。
まとめ:あなたは、一人じゃない。嵐は、必ず、過ぎ去る
壮絶なイヤイヤ期は、永遠には続きません。
- 子どもの癇癪は、あなたのせいではなく、脳の発達のせい。
- 可愛いと思えない自分を、責めない。完璧な母親像を、今すぐ捨てる。
- 限界が来たら、安全な場所で、物理的に距離を置き、家事を放棄し、誰かに助けを求める。
この嵐のような時期は、必ず、終わりが来ます。個人差はありますが、3歳を過ぎる頃には、少しずつ、言葉でコミュニケーションが取れるようになり、癇癪の回数は、確実に減っていきます。
今は、ただ、一日、一日を、なんとか生き延びることだけを、考えてください。
あなたは、世界で一番、過酷な仕事をしている、勇敢な戦士です。その頑張りを、どうか、あなた自身が、一番、認めてあげてください。そして、あなたは、決して、一人ではないことを、忘れないでください。