その突然の高熱と発疹に、あなたは戸惑っていませんか?
昨日まで元気だった我が子が、突然39℃以上の高熱を出し、ぐったりしている。
数日後、熱が下がったと思ったら、今度は全身に赤い発疹がブツブツと…。
「これって、何の病気だろう?」
「熱の割には元気だけど、大丈夫かな?」
「発疹が出たけど、病院に行った方がいいのかな?」
乳幼児期に多くの親御さんが経験する「突発性発疹」。その特徴的な症状に、戸惑いや不安を感じていませんか?
こんにちは!3人の娘たちの子育ての中で、全員が突発性発疹を経験し、その度に「これか!」と納得してきた、現役ママナースの皐月です。
お伝えしたいのは、突発性発疹は、ほとんどの場合、自然に治る病気です。 そして、正しい知識と適切なホームケアで、お子さんのつらさを和らげ、乗り切ることができます。
この記事では、そんなあなたの不安を解消するために、突発性発疹の主な症状から、家庭でできる具体的なホームケア、そして「こんな時は病院へ」という受診の目安まで、専門家の視点から分かりやすく解説します。
さあ、正しい知識を武器に、突発性発疹からお子さんとご家族を守り抜きましょう。
突発性発疹ってどんな病気?症状と特徴
突発性発疹は、ヒトヘルペスウイルス6型または7型によって引き起こされるウイルス感染症です。生後6ヶ月から1歳頃の赤ちゃんに多く見られ、ほとんどの子どもが2歳までに一度はかかると言われています。
主な症状と特徴
- 突然の高熱:
- 何の症状もなく、突然38℃〜40℃の高熱が出ます。熱は3〜4日続き、解熱剤を使ってもなかなか下がらないこともあります。
- 高熱の割には、比較的機嫌が良く、元気なことが多いのが特徴です。
- 解熱後の発疹:
- 熱が下がると同時に、または下がってから半日〜1日後に、全身に赤い小さな発疹が出始めます。顔、体幹(お腹や背中)、手足に広がります。
- 発疹は、かゆみや痛みを伴わないことがほとんどです。発疹が出ると、病気は回復に向かっているサインです。
- その他:
- 下痢や軟便を伴うこともあります。
- 喉の奥に赤いブツブツが見られることもあります。
- 熱性けいれんを併発することもあります。
<ママナースの視点>
突発性発疹は、特効薬がなく、ウイルスに対する治療法はありません。症状を和らげる対症療法が中心となります。一度かかると、そのウイルスに対しては免疫ができるため、二度かかることはありませんが、別の型のウイルスに感染すると、二度目、三度目にかかることもあります。
【家庭でできる】突発性発疹のホームケア
突発性発疹は、家庭でのケアが非常に重要です。お子さんのつらさを和らげ、回復をサポートするためのポイントを押さえましょう。
1.水分補給を最優先
- 高熱時は脱水になりやすいので、水分補給を最優先しましょう。湯冷まし、麦茶、経口補水液などを少量ずつ、頻繁に与えましょう。
2.食事は無理に与えない
- 食欲がない時は、無理に食べさせる必要はありません。水分が摂れていれば大丈夫です。食べられるようになったら、おかゆ、うどん、ゼリーなど、消化の良いものから少量ずつ与えましょう。
3.発熱時のケア
- 薄着にする: 熱が上がりきって手足が温かくなってきたら、薄着にして熱がこもらないようにしましょう。
- 体を冷やす: 脇の下、首の付け根、足の付け根など、太い血管が通っている場所を冷やすと効果的です。嫌がる場合は無理に冷やさなくても大丈夫です。
- 解熱剤: ぐったりしている、つらそうにしている場合は、医師から処方された子ども用の解熱剤を使いましょう。熱を下げること自体が目的ではなく、つらさを和らげるためです。
4.発疹が出た時のケア
- 発疹は、かゆみや痛みを伴わないことがほとんどなので、特別なケアは不要です。掻きむしらないように、爪を短く切っておきましょう。
- 入浴は、熱がなく元気であれば問題ありません。石鹸をよく泡立てて優しく洗い、シャワーで流しましょう。
5.安静にする
- 無理に遊ばせず、ゆっくり休ませましょう。睡眠は、回復を促す最高の薬です。
【ママナースの視点】こんな時は病院へ!受診の目安
突発性発疹は、ほとんどが軽症で済みますが、以下のような症状が見られた場合は、迷わず医療機関を受診しましょう。
- 水分が全く摂れない、おしっこが半日以上出ていない(脱水症状)
- ぐったりしている、意識がはっきりしない、呼びかけに反応が鈍い
- 高熱が5日以上続く
- けいれんが5分以上続く、けいれんを繰り返す
- 発疹が出た後も、高熱が続く
- 呼吸が苦しそう、ゼーゼーする
- 発疹がひどく、かゆみが強い、または水ぶくれが破れてジュクジュクしている
<受診時のポイント>
- いつから、どんな症状が出たか
- 熱の経過(いつから熱が出て、いつ下がったか)
- 発疹の様子(いつから出て、どこに広がっているか)
- 水分はどれくらい摂れているか
- 家庭で試したこと、その効果
などをメモしておくと、診察がスムーズに進みます。
まとめ:正しい知識で、突発性発疹を乗り切ろう
突発性発疹は、乳幼児期に多くの親御さんが経験する病気ですが、正しい知識と適切なホームケアがあれば、慌てずに対応することができます。
大切なのは、お子さんのつらさに寄り添い、水分補給をしっかり行うこと。
そして、危険なサインを見逃さず、迷わず専門家を頼ることです。
あなたのその冷静な判断と、温かい看病が、お子さんの回復を早める何よりの力になります。このガイドが、あなたの不安を少しでも和らげ、お子さんとご家族の健康を守る一助となれば幸いです。