はじめに:すぐに「飽きちゃった!」と言う我が子に、ヤキモキ…
「お絵描きを始めても、5分で放り出す」「ブロックを組み立て始めても、すぐに他の遊びに移ってしまう」…。そんな風に、一つのことにじっくり取り組めない我が子の姿を見て、「うちの子、集中力がないのかしら?」と、心配になることはありませんか?
こんにちは、ママナースのさとみです。まず知っておいてほしいのは、幼児期の集中力は、大人と比べて非常に短いのが当たり前だということです。一般的に、「年齢+1分」程度しか続かない、とも言われています。
しかし、その一方で、好きなことには、時間を忘れて没頭できるのも、子どもの特徴です。この記事では、子どもの「集中できない」原因を探り、遊びを通して、楽しみながら「没頭する力」を育んでいくためのヒントをご紹介します。
なぜ、子どもは集中できないの?考えられる3つの原因
子どもの集中が続かない背景には、いくつかの理由が考えられます。
- 環境的な要因: テレビがつけっぱなしだったり、周りにおもちゃが散乱していたりすると、子どもの注意は簡単に逸れてしまいます。
- 課題のレベルが合っていない: 子どもにとって、簡単すぎても、難しすぎても、集中力は続きません。「少し頑張れば、できそう!」と思える、適切なレベルの課題が必要です。
- 心身のコンディション: 睡眠不足だったり、お腹が空いていたり、あるいは、何か心配事があったりすると、目の前のことに集中するのは難しくなります。
遊びが「学び」に変わる!集中力を育む遊びの選び方
子どもの集中力を育むには、「集中しなさい!」と叱るのではなく、子どもが思わず夢中になるような「遊び」の環境を整えてあげることが、一番の近道です。
1. 指先を使う遊び
指先は「第二の脳」とも呼ばれ、指先を細かく使う遊びは、脳の前頭前野を活性化させ、集中力を高める効果があると言われています。
- 例: 粘土、折り紙、ビーズ通し、パズル、ブロック、お絵描き
2. ゴールが明確な遊び
「これを完成させる」という、はっきりとしたゴールがある遊びは、達成感を得やすく、集中力が持続しやすいです。
- 例: パズル、迷路、ドミノ倒し、プラモデル
3. 「ごっこ遊び」
お医者さんごっこやおままごとなど、自分以外の誰かになりきって遊ぶ「ごっこ遊び」は、その世界観に没頭することで、自然と集中力が養われます。想像力やコミュニケーション能力も同時に育まれます。
4. 大人が一緒に楽しむ
何よりも効果的なのは、親が一緒になって、その遊びを心から楽しむことです。親が楽しそうにしていれば、子どももその遊びが「楽しいものだ」と感じ、興味を持って、長く集中して取り組むことができます。
集中を妨げない、親の関わり方のコツ
子どもが何かに夢中になっている時は、その「没頭」を邪魔しないように、親の関わり方にも少し注意が必要です。
- むやみに話しかけない: 子どもが集中している時は、そっと見守るのが基本です。「上手だね」「これは何を作っているの?」といった声かけは、子どもの集中を途切れさせてしまうことがあります。
- 「できた!」という達成感を大切にする: 子どもが何かを完成させたら、「すごい!一人で全部できたね!」と、その達成感を存分に味わわせてあげましょう。この「できた!」という喜びの経験が、次の「やってみよう」という意欲と、集中力に繋がります。
- 環境を整える: 遊ぶ前には、テレビを消し、関係のないおもちゃは片付けるなど、子どもが目の前の遊びに集中できる環境を作ってあげましょう。
まとめ:集中力は、「楽しい」の中から生まれる
子どもの集中力は、訓練で鍛えるものではなく、「楽しい」「もっとやりたい」という、内側から湧き出る気持ちの中から、自然と育っていくものです。
親の役割は、子どもに「集中しなさい」と命令することではありません。子どもが、時間を忘れて没頭できるような、「楽しい」と思える遊びの機会を、たくさん用意してあげることです。
その没頭の先に、子どもの才能の芽が、隠れているかもしれませんよ。