はじめに:一口も食べない我が子に、ため息をついていませんか?
せっかく栄養バランスを考えて作ったのに、プイッと横を向かれたり、ベーッと吐き出されたり…。子どもの偏食や好き嫌いに、心が折れそうになっているママ・パパは、本当に多いのではないでしょうか。「このままじゃ、栄養が偏ってしまう…」と、不安になりますよね。
こんにちは、ママナースのさとみです。子どもの偏食は、成長過程で多くの親が経験する「あるある」な悩み。深刻に考えすぎず、少し視点を変えるだけで、親の気持ちも、子どもの食への興味も、変わってくるかもしれません。
この記事では、子どもの「食べない!」と上手に付き合い、食の可能性を広げるための5つの工夫を、私の経験も踏まえてご紹介します。
なぜ偏食は起こるの?子どもの世界の「当たり前」
まず知っておきたいのは、子どもの偏食には理由があるということです。
- 本能的な防衛反応: 見慣れない食べ物や、苦味・酸味のあるものを「毒かも?」と警戒するのは、人間の本能です。
- 感覚が敏感: 特定の食感(ドロドロ、パサパサなど)や匂いが、大人には分からないレベルで苦手な場合があります。
- 過去の嫌な経験: 一度「おえっ」となった経験や、無理やり食べさせられた経験がトラウマになっていることも。
「わがまま」と決めつけず、子どもの世界では当たり前の反応なのだと理解することが、第一歩です。
「食べない」が「食べた!」に変わるかも?試してみたい5つの工夫
無理強いは逆効果。食事が楽しい時間になるような、ちょっとした工夫を取り入れてみましょう。
1. 「お料理大作戦」に参加してもらう
子どもは、自分が関わったものに興味を持つ天才です。レタスをちぎる、ミニトマトを洗う、野菜の型抜きをするなど、簡単なことからでOK。「〇〇ちゃんが作ったサラダ、美味しいね!」と声をかければ、苦手な野菜にも手を伸ばしてくれるかもしれません。
2. 「見た目マジック」で変身させる
食材の形や盛り付けを変えるだけで、子どもの反応は驚くほど変わります。
- 細かく刻んで、好きなものに混ぜ込む: ハンバーグやチャーハン、お好み焼きは、苦手野菜を隠すのに最適です。
- 型抜きやピックで可愛く演出: 星形の人参や、可愛いピックが刺さっているだけで、子どもにとっては特別なご馳走に変わります。
3. 「お友達パワー」を借りる
家庭では食べなくても、園のお友達や、親戚の子など、他の子が美味しそうに食べているのを見ると、「自分も!」とつられて食べることがよくあります。みんなで一緒に食事をする機会を大切にしましょう。
4. 「一口だけチャレンジ」を促してみる
「全部食べなさい」はハードルが高すぎます。「一口だけ、味見してみない?」と、低いハードルを設定してあげましょう。もし挑戦できたら、たとえ吐き出してしまっても「チャレンジできたね!すごい!」と、その勇気を褒めてあげることが大切です。
5. 「お腹を空かせる」のが最大のスパイス
おやつの時間を決め、ダラダラ食べをなくし、食事の時間までにお腹が空くリズムを作ることも重要です。日中に公園などで思いっきり体を動かせば、食欲も自然と湧いてきます。
まとめ:親の「まあ、いっか」が、子どもの食を広げる
子どもの偏食は、数日、数週間で解決するものではありません。長い目で見て、「一口でも食べられたらラッキー」「今は食べなくても、いつか食べるようになる」と、親が気楽に構えることが、何よりも大切です。
食事が、親子にとって「戦いの時間」ではなく、「楽しいコミュニケーションの時間」になること。それが、子どもの食の世界を豊かに広げていく一番の近道です。