はじめに:熱がある時、何を食べさせたらいい?
子どもが熱を出すと、食欲がなくなったり、水分さえも嫌がったりすることがありますよね。「何も食べてくれない…」「脱水症状になったらどうしよう…」と、食事のことで頭を悩ませる親御さんは本当に多いです。
こんにちは、ママナースのさとみです。発熱時は、体を治すためにたくさんのエネルギーと水分が必要です。しかし、無理に食べさせるのは逆効果。大切なのは、子どもの状態に合わせて、消化が良く、効率的に水分と栄養が摂れるものを選ぶことです。
この記事では、発熱で食欲がない子どもでも口にしやすい食事や飲み物、そして嫌がる子に上手に水分補給をさせるための工夫を、年齢別にご紹介します。
最優先は「水分補給」!脱水症状を見逃さないで
食事よりも何よりも、まず一番に優先すべきは水分補給です。熱が出ると、汗や速い呼吸によって、体からどんどん水分が失われていきます。
脱水症状のサイン
- おしっこの回数や量が減る(半日以上出ていない場合は要注意)
- 唇がカサカサに乾いている
- 泣いても涙が出ない
- 目が落ちくぼんでいる
- ぐったりして、あやしても反応が鈍い
これらのサインが見られたら、すぐに医療機関を受診してください。
おすすめの飲み物
- 経口補水液: 水分と電解質を効率よく吸収できます。薬局などで購入できます。
- 麦茶や湯冷まし: 最も手軽で、赤ちゃんにも安心です。
- 薄めたりんごジュース: 糖分がエネルギーになります。ただし、与えすぎには注意。
- 野菜スープや味噌汁の上澄み: 塩分も補給できます。
NGな飲み物: オレンジジュースなどの柑橘系は、吐き気を誘発することがあります。牛乳などの乳製品も、消化に負担がかかる場合があるので避けましょう。
嫌がる子への水分補給テクニック
「何をあげても飲んでくれない!」そんな時は、こんな方法を試してみてください。
- 少量ずつ、頻繁に: 一度にたくさん飲ませようとせず、スプーン1杯、スポイト1滴からでもOK。5〜10分おきに根気よく続けてみましょう。
- 見た目を変えてみる: いつもと違うコップや、ストロー付きのマグ、お気に入りのキャラクターのコップなどを使うと、興味を引くことがあります。
- 凍らせてみる: 経口補水液や麦茶を製氷皿で凍らせて、小さな氷を口に含ませてあげるのも効果的です。喉の痛みも和らぎます。
- ゼリーや果物で代用: 水分が多いゼリーや、すりおろしりんご、梨なども水分補給になります。
年齢別!発熱時におすすめの食べ物
食欲が少し出てきたら、消化が良く、栄養のあるものを少しずつ試してみましょう。
【離乳食期(5ヶ月〜1歳半頃)】
- 10倍がゆ、7倍がゆ: いつもよりさらに水分を多くして、トロトロにしてあげましょう。
- 野菜のすりつぶしスープ: にんじん、かぼちゃ、じゃがいもなど、甘みのある野菜がおすすめです。
- すりおろしりんご、豆腐
【幼児期(1歳半〜6歳頃)】
- うどん、おかゆ: 柔らかく煮込んで、消化しやすくします。
- 野菜スープ、茶碗蒸し
- プリン、ゼリー、アイスクリーム: 特別な時だけのご褒美として。冷たくて喉越しが良いので、食べたがることが多いです。
- バナナ、桃
大切なのは、子どもが食べたがるものを、食べたがるだけあげること。発熱時は、栄養バランスよりも「水分とエネルギーを補給すること」を第一に考えましょう。
まとめ:焦らず、子どものペースに合わせて
発熱時の食事と水分補給は、親にとって根気のいる仕事です。でも、一番つらいのは子ども自身。「食べなさい!」と叱るのではなく、「一口でも飲めたね、えらいね」と褒めてあげながら、焦らず子どものペースに合わせて進めていきましょう。
この記事が、あなたの不安を少しでも軽くし、看病のヒントになれば嬉しいです。