【2025年最新版】子どもの発熱、慌てないで!ママナースが教える家庭での対処法と受診の全知識

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苦しそうな寝息、触れると火のように熱い体…「どうしよう!」の前に、まず読んでください

静かな夜、隣で眠る我が子の寝息が、いつもより少し荒いことに気づく。

そっとおでこに手をやると、火のように熱い。

慌てて体温計を挟むと、表示される「39.2℃」の数字。その瞬間、サーッと血の気が引いて、心臓がバクバク鳴り響く…。

「ぐったりしてるけど、大丈夫?」
「このまま朝まで様子を見ていいの?それとも、今すぐ夜間救急に走るべき?」
「解熱剤、使っちゃっていいのかな…」

次から次へと押し寄せる不安に、パニックになりそうになりますよね。痛いほど、その気持ちがわかります。私もナースでありながら、我が子のこととなると、冷静ではいられませんでしたから。

でも、大丈夫。

子どもの発熱は、体がウイルスや細菌と闘っている、大切な「防御反応」です。慌てて熱を下げることが、必ずしも最善の策とは限りません。

この記事では、そんなママやパパの不安を安心に変えるために、現役ママナースの私が、子どもの発熱時に本当に大切なことを、最新の知識と経験に基づいて、一つひとつ丁寧にお伝えします。

正しい知識は、あなたと子どもを守る最強の武器になります。さあ、一緒に確認していきましょう。

Step1:まずは観察!熱の高さより「機嫌」と「顔色」

熱が高いと、つい焦ってしまいますが、本当に見るべきは体温計の数字ではありません。一番大切なのは、子どもの全体的な様子です。

  • 機嫌はどうか? … 熱があっても、比較的ご機嫌で、少し遊べているなら、重症である可能性は低いです。
  • 顔色はどうか? … 顔色が悪く、唇が紫色になっている場合は、注意が必要です。
  • 水分は摂れているか? … これが最も重要です。少量でも水分が摂れているかを確認しましょう。

熱が高くても、これらの点がクリアできていれば、ひとまずは落ち着いてホームケアを始めるサインです。

Step2:ママナースが実践する「発熱時ホームケア」の鉄則

おうちでのケアは、子どもが自分の力でウイルスと闘うのを、快適にサポートしてあげるのが目的です。

鉄則1:とにかく水分補給!

発熱時は、汗や速い呼吸によって、体からどんどん水分が失われていきます。子どもの脱水は、大人が思うよりずっと早く進むため、水分補給は何よりも優先してください。

  • 何を飲ませる?
    • ベストは「経口補水液」: OS-1などが有名ですね。体液に近い成分で、効率よく水分と電解質を吸収できます。
    • その他: 麦茶、湯冷まし、薄めたりんごジュースなど、子どもが飲んでくれるものならOK。
  • どう飲ませる?
    • スプーンやスポイトで、少量ずつ、5~10分おきに根気よく与えましょう。

鉄則2:快適な環境作り

子どもが体力を消耗せず、心地よく過ごせる環境を整えましょう。

  • 服装: 「熱があるから」と厚着をさせるのは逆効果。熱がこもってしまいます。汗をかいたらこまめに着替えさせ、手足が冷たくなければ、普段より一枚薄いくらいでOKです。
  • 室温・湿度: 室温は20~22℃、湿度は50~60%が快適です。乾燥は、のどや鼻の粘膜を傷つけ、ウイルスがさらに侵入しやすくなるので、加湿を忘れずに。
  • 体を冷やす場合: 子どもが熱くてつらそうにしているなら、冷やしてあげましょう。首の付け根、脇の下、足の付け根など、太い血管が通っている場所を、タオルで包んだ保冷剤などで冷やすと効果的です。(嫌がる場合は無理にしなくてOK!)

鉄則3:食事は無理させない

熱がある時は、胃腸の働きも弱っています。無理に食べさせる必要はありません。

  • おかゆ、うどん、ゼリー、プリン、アイスクリーム、すりおろしりんごなど、子どもが欲しがる、消化の良いものを少しでも食べられれば十分です。

Step3:「病院へ行くべきか?」迷った時の判断基準

「このまま家で見ていていいの?」この判断が一番難しいですよね。以下のチェックリストを参考にしてください。一つでも当てはまれば、かかりつけ医に相談、または夜間・休日診療所の受診を検討しましょう。

【超重要】すぐに救急車(119番)を呼ぶべきサイン

  • 意識がおかしい(呼びかけに反応しない、視線が合わない)
  • けいれんを起こした、またはけいれんが5分以上続く
  • 呼吸が異常に速い、または息が苦しそう、肩で息をしている
  • 顔色や唇の色が明らかに悪い(土色、紫色)
  • 激しい頭痛や嘔吐を繰り返す

時間内に病院を受診すべきサイン

  • 生後3ヶ月未満の赤ちゃんの38℃以上の発熱
  • 水分を全く受け付けず、半日以上おしっこが出ていない
  • ぐったりして、まったく元気がない
  • 理由のわからない発疹が出ている
  • 耳をしきりに気にする(中耳炎の可能性)

判断に迷った時は、**子ども医療電話相談(#8000)**に電話するのも良い方法です。看護師や医師が、専門的なアドバイスをくれます。

Step4:解熱剤との賢い付き合い方

解熱剤は、病気を治す薬ではなく、あくまで「つらさを和らげる」ためのものです。

  • 使うタイミング: 熱の高さではなく、**「熱のせいで、子どもがつらそうか」**で判断します。39℃あってもケロッとしているなら不要ですし、38℃でもぐったりして眠れないなら、使ってあげた方が楽になります。
  • 目的: 熱を無理やり下げるのが目的ではありません。少し熱を下げて、つらさを和らげ、その間に水分を摂ったり、少し眠ったりできるように手助けするのが目的です。

解熱剤の種類や、坐薬とシロップの使い分けについては、こちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

【解熱剤のギモン】坐薬とシロップ、どっちがいい?年齢・症状別の賢い使い分け

まとめ:正しい知識が、ママと子どもを笑顔にする

子どもの発熱は、親であれば誰もが経験する道です。そして、その経験を乗り越えるたびに、私たちは親として、少しずつ強くなっていきます。

もう、闇雲に不安がる必要はありません。あなたには、この記事で得た「正しい知識」という武器があります。

お子さんの様子をしっかり観察し、適切なケアをしてあげてください。そして、何より大切なのは、看病しているママ自身が、一人で抱え込まず、無理をしないことです。

この「こそだて部」には、他にもあなたを助ける記事がたくさんあります。ぜひ、**【完全版】ママナースが作った「子どもの病気・ケガ」お悩み解決マップ】**も、合わせてブックマークしてくださいね。

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