「もしもの時、病院に行けなかったら…」災害時の発熱・怪我の不安を「安心」に変えるママナース流応急処置マニュアル
「もし、大きな災害が起きて、子どもが熱を出したらどうしよう?」「怪我をした時、病院に行けないかもしれない…」「どんな常備薬を備蓄しておけばいいの?」
そんな不安を抱えているパパママ、きっとたくさんいらっしゃいますよね。私も三姉妹の母として、子どもの急な発熱や怪我には、普段からヒヤヒヤさせられています。それが災害時となると、医療機関へのアクセスが困難になる可能性も考えると、不安はさらに大きくなるものです。
でも、大丈夫です。災害時は医療機関へのアクセスが困難になる可能性がありますが、正しい知識と少しの準備があれば、その不安を「安心」に変えることができます。このノートでは、現役ママナースである私が、自身の経験と看護師として応急処置の知識を持つ視点から、家庭でできる子どもの発熱や怪我への初期対応、常備薬の選び方などを具体的に解説します。あなたの不安を「安心」に変えるヒントが、きっと見つかるはずです。今日からできることから始めて、大切な家族を守る準備を一緒に進めましょう!
1. 災害時、なぜ「家庭での初期対応」が重要になるの?
災害時は、普段当たり前のように利用している医療機関が被災したり、交通網が寸断されたりして、すぐに病院に行けない状況が起こり得ます。そんな時、親が家庭で適切な初期対応ができるかどうかで、子どもの命やその後の回復に大きな差が出ることがあります。
- 医療リソースのひっ迫: 災害時は、医療従事者も被災したり、医療物資が不足したりして、医療リソースがひっ迫します。軽症であれば、家庭で対応できることが求められます。
- 時間の猶予: 応急処置は、症状の悪化を防ぎ、医療機関に繋ぐまでの時間を稼ぐ上で非常に重要です。
- 親の安心感: 親が「自分にできることがある」と知っているだけで、不安が軽減され、冷静な判断に繋がります。
私も、看護師として、緊急時の初期対応がいかに大切かを日々痛感しています。だからこそ、親が事前に知識を身につけておくことが、子どもの命を守る上で非常に重要なんです。
2. 子どもの発熱、どうする?ママナースが教える「解熱剤」の賢い使い方と冷却法
災害時、子どもが熱を出したら、パニックになってしまいますよね。でも、落ち着いて対処しましょう。
- 解熱剤の使用目安:
- 基本的には、38.5℃以上で、子どもがぐったりしている、食欲がない、眠れないなど、つらそうな時に使用を検討しましょう。熱が高くても元気なら、無理に使う必要はありません。
- 普段から使い慣れている解熱剤(座薬、内服薬)を備蓄しておきましょう。使用量や間隔を再確認しておくことも大切です。
- 水分補給:
- 発熱時は脱水になりやすいので、こまめな水分補給が最優先です。水、麦茶、経口補水液などを少量ずつ頻回に与えましょう。
- 冷却方法:
- 嫌がらない範囲で、首の付け根、脇の下、足の付け根など、太い血管が通っている場所を冷やしましょう。冷えピタは気持ちが良いですが、熱を下げる効果は限定的です。
- 薄着にさせ、室温を快適に保ちましょう。
ママナースからのアドバイス: 熱が出た時は、子どもの様子をよく観察し、記録しておきましょう。熱の上がり方、機嫌、水分摂取量、排泄の状況など、細かく記録しておくと、医療機関に相談する際に役立ちます。
3. 子どもの怪我、どうする?ママナースが教える「切り傷・擦り傷・やけど」の応急処置
子どもは好奇心旺盛なので、怪我はつきものです。災害時でも、落ち着いて応急処置ができるようにしておきましょう。
- 切り傷・擦り傷:
- 清潔な水で洗う: まずは、傷口を清潔な水(可能であれば水道水)で洗い流しましょう。泥や砂などの異物が入っている場合は、しっかり洗い流すことが大切です。
- 止血: 清潔なガーゼやハンカチで傷口を直接圧迫して止血します。出血が止まらない場合は、圧迫を続けながら医療機関への受診を検討しましょう。
- 保護: 止血後、傷口を清潔なガーゼや絆創膏で保護します。傷口を乾燥させない「湿潤療法」も効果的です。
- 打撲:
- 冷やす: 患部を冷やしましょう。ビニール袋に氷と少量の水を入れて、タオルで包んで冷やすのがおすすめです。
- 安静: 患部を安静に保ちましょう。
- やけど:
- すぐに冷やす: 流水で15分以上、患部を冷やし続けましょう。衣服の上からでも構いません。
- 水ぶくれは潰さない: 水ぶくれは潰さず、清潔なガーゼなどで保護し、医療機関を受診しましょう。
ママナースからのアドバイス: 災害時は、傷口からの感染症のリスクが高まります。清潔を保つことを最優先に考えましょう。
4. 災害時でも役立つ「救急箱」の中身:ママナースが厳選!必須アイテムリスト
普段から家庭に救急箱を備えておくことは大切ですが、災害時を想定した救急箱の中身を準備しておきましょう。私も、防災リュックとは別に、家庭用の救急箱を定期的に見直しています。
- 常備薬:
- 解熱剤、胃腸薬、アレルギー薬など、普段から使っている薬を多めに。
- 子ども用の坐薬やシロップなども忘れずに。
- 消毒液: 傷口の消毒に。
- 絆創膏・ガーゼ・包帯: 様々なサイズのものを。
- 体温計: 子どもの体調変化を把握するために必須です。
- ハサミ・ピンセット: 怪我の手当てに。
- 使い捨て手袋: 衛生的に処置するために。
- 冷却シート・瞬間冷却パック: 発熱時や打撲時に。
- 経口補水液: 脱水症状の予防・改善に。
5. 症状悪化時の「判断基準」と「医療機関への連絡方法」:命を守る行動
災害時は、医療機関へのアクセスが困難になる可能性があります。症状悪化時の判断基準を知り、適切な行動を取ることが命を守る上で重要です。
- 症状悪化時の判断基準:
- 意識レベルの変化(呼びかけに反応しない、ぐったりしている)
- 呼吸困難(呼吸が速い、苦しそう、ゼーゼーする)
- けいれん
- 出血が止まらない
- 高熱が続く、水分が摂れない
- 普段と違う、明らかに異常な状態
これらの症状が見られた場合は、すぐに周囲に助けを求め、医療スタッフや避難所の担当者に報告しましょう。かかりつけ医から事前に指示されている「緊急時の対応マニュアル」を再確認しておきましょう。
- 医療機関への連絡方法:
- 災害時には、電話が繋がりにくいことがあります。SNSや災害用伝言ダイヤル、安否確認サービスなどを活用して、情報を収集しましょう。
- 自治体の防災無線や、インターネット、SNSなどで、開設されている医療機関の情報を収集しましょう。
まとめ:備えあれば憂いなし!親の知識と準備が、子どもの命を守る
災害時、子どもの発熱や怪我は、親にとって大きな不安要素ですが、正しい知識と少しの準備があれば、その不安を「安心」に変えることができます。応急処置の方法、常備薬の備蓄、症状悪化時の判断基準など、今日からできることから始めてみませんか?
このノートが、あなたの不安を解消し、家族みんなが健康で安全に過ごせるためのヒントになれば嬉しいです。一人で抱え込まず、いつでも「こそだて部」を頼ってくださいね。私たちは、あなたの味方です。