はじめに:「ねえ、なんで?」その無限ループに、笑顔で答えられていますか?
「空はなんで青いの?」「どうして車は走るの?」「死んだらどうなるの?」…。3歳を過ぎた頃から始まる、子どもの「なんで?」「どうして?」の質問攻め。その尽きることのない好奇心に、成長を感じて嬉しくなる一方で、答えに詰まったり、同じ質問の繰り返しに、正直、疲れてしまったりすることもありますよね。
こんにちは、ママナースのさとみです。この「質問期(なんでなんで期)」は、子どもの脳が、爆発的に成長している証です。世界のあらゆる物事に興味を持ち、その仕組みを知りたい!という、知的好奇心の表れなのです。
この記事では、子どもの「なんで?」攻撃を、親のストレスにせず、子どもの知的好奇心を最大限に伸ばすチャンスに変えるための、上手な関わり方について、ご紹介します。
なぜ、子どもは「なんで?」を連発するの?
子どもは、ただ親を困らせたいわけではありません。その質問の裏には、こんな気持ちが隠されています。
- 純粋な知的好奇心: 世界の仕組みや、物事の因果関係を知りたい、という純粋な欲求です。
- 親とのコミュニケーション: 「なんで?」と聞けば、大好きな親が自分の方を向いて、話をしてくれる。そのやり取り自体が、子どもにとっては嬉しいのです。
- 自分の考えを確認したい: 自分なりに考えた仮説が合っているか、親に確認している場合もあります。
「なんで?」攻撃をチャンスに変える!親の対応3つのヒント
面倒くさがらずに、少し工夫して対応することで、子どもの思考力はぐんぐん伸びていきます。
1. すぐに答えを教えないで、「あなたはどう思う?」と聞き返す
親がすぐに正解を教えてしまうと、子どもの思考はそこでストップしてしまいます。「〇〇ちゃんは、どうしてだと思う?」と、一度ボールを返してあげましょう。
たとえ、その答えが、どんなに突拍子のない、非科学的なものであっても、絶対に否定しないでください。「そっか、面白い考えだね!」「そんな風に考えたんだね、すごい!」と、まずはその子なりの考えを受け止めてあげることが、自分で考える力と、自己肯定感を育みます。
2. 「一緒に調べてみようか!」と、探求のパートナーになる
親だって、知らないことはたくさんあります。そんな時は、知ったかぶりをする必要はありません。「良い質問だね!お母さんも知らないから、一緒に図鑑やインターネットで調べてみようか」と、探求の旅に誘いましょう。
一緒に本を開いたり、検索したりするプロセスは、子どもに「学び方」を教える、最高の機会になります。そして、親も一緒に学ぶ姿勢を見せることで、子どもの知的好奇心は、さらに刺激されます。
3. 日常生活の中に、答えのヒントを散りばめる
例えば、「お肉は、どうしてお料理すると色が変わるの?」と聞かれたら、次にお肉を焼く時に、「見ててごらん、だんだん色が変わってきたよ。不思議だね」と、実際の体験と結びつけてあげましょう。
博物館や科学館に連れて行ったり、自然の中で本物に触れさせたりすることも、子どもの「知りたい!」という気持ちを満たす、素晴らしい経験になります。
まとめ:答えを教えるより、「問い」を共有しよう
子どもの「なんで?」期は、親の知識が試される時ではありません。親が、世界の不思議さや、学ぶことの楽しさを、子どもと共有する時です。
「そうだね、不思議だね」「面白いところに気づいたね」
親が、子どもの「問い」に共感し、一緒に考えるパートナーになってあげること。その経験の積み重ねが、子どもが将来、自ら学び、考え、探求していくための、たくましい「知性の根っこ」を育んでいくのです。