長引く子どもの咳、ただの風邪?病院へ行くべき危険な咳の見分け方

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

はじめに:その咳、本当にただの風邪ですか?

「コンコン」「ゼーゼー」…子どもの咳が続くと、聞いている親もつらくなりますよね。「ただの風邪だろう」と思っていても、あまりに咳が長引いたり、いつもと違う咳が出たりすると、「もしかして、ただの風邪じゃないのかも?」と不安になるものです。

こんにちは、ママナースのさとみです。咳は、気道に入った異物やウイルスを外に出すための大切な防御反応ですが、中には注意すべき「危険な咳」も隠れています。

この記事では、家庭で様子を見ても良い咳と、すぐに病院を受診すべき危険な咳の見分け方、そして咳を和らげるためのホームケアについて、ママナースの視点から詳しく解説します。


まずは咳の音をよく聞いて!咳の種類と特徴

咳と一言で言っても、その音や特徴は様々です。咳の音は、原因を探るための重要な手がかりになります。

  • 乾いた咳「コン、コン」: 喉の炎症や、気管支炎の初期に見られます。風邪のひき始めに多い咳です。
  • 湿った咳「ゴホッ、ゴホッ、ゼロゼロ」: 痰が絡んだ咳です。気管支炎や肺炎の可能性があります。痰が切れるようになれば、快方に向かっているサインでもあります。
  • 犬の遠吠えのような咳「ケン!ケン!」: 声帯が腫れている時に出る特徴的な咳です。クループ症候群の可能性があり、夜間に悪化しやすい傾向があります。
  • 発作のように激しく続く咳: 咳き込みすぎて顔が赤くなったり、吐いてしまったりします。百日咳やマイコプラズマ肺炎などの可能性も考えられます。

これは危険!すぐ病院へ行くべき咳のサイン

以下のような症状が見られる場合は、夜間や休日であっても、すぐに医療機関を受診してください。

緊急受診の目安

  • 呼吸が苦しそう(ゼーゼー、ヒューヒューしている)
  • 肩で息をしている、呼吸に合わせて小鼻がピクピクしている
  • 顔色や唇の色が悪い(青白い、紫色)
  • 咳き込んで眠れない、水分がとれない
  • 犬の遠吠えのような咳をしている
  • 生後3ヶ月未満の赤ちゃんの咳

これらのサインは、呼吸困難に陥る危険性を示しています。迷わず救急外来を受診するか、判断に迷う場合は「#8000」(子ども医療電話相談)に電話して指示を仰ぎましょう。


お家でできる!咳を和らげるホームケア

病院へ行くほどではないけれど、咳がつらそうな時に試してほしいホームケアをご紹介します。

  1. 部屋の湿度を保つ: 空気が乾燥すると、喉が刺激されて咳が出やすくなります。加湿器を使ったり、濡れたタオルを部屋に干したりして、湿度を50〜60%に保ちましょう。
  2. 水分補給をこまめに: 喉を潤すことで、咳が和らぎます。麦茶や湯冷ましなど、刺激の少ないものを少しずつ飲ませてあげましょう。
  3. 上半身を少し高くして寝かせる: 仰向けに寝ると、鼻水が喉に垂れ込んで咳が出やすくなります。バスタオルなどを背中の下に入れ、上半身が少し高くなるように調整してあげると、呼吸が楽になります。
  4. はちみつをあげる(1歳以上限定): はちみつには喉の炎症を和らげる効果があると言われています。スプーン1杯をそのまま、またはお湯に溶かして飲ませてあげましょう。※1歳未満の赤ちゃんには、乳児ボツリヌス症のリスクがあるため、絶対にあげないでください。

まとめ:冷静な観察が、子どもの健康を守る鍵

子どもの咳は、ありふれた症状だからこそ、その裏に隠れたサインを見逃さないことが大切です。

「いつもと違うな」と感じたら、それはお子さんからの大事なメッセージかもしれません。咳の音や子どもの様子をよく観察し、冷静に対応することが、子どもの健康を守る一番の鍵となります。

この記事を参考に、適切な判断とホームケアで、つらい咳の時期を乗り切ってくださいね。


コメントを残す

*