はじめに:「うちの子、ボール遊びが苦手で…」その悩み、解決できます
「友達はサッカーや野球を楽しんでいるのに、うちの子はボール遊びが苦手で…」
「運動会で、みんなについていけてないみたい…」
小学校に入学すると、子どもたちの運動能力はさらに多様化し、球技や集団での運動の機会が増えてきます。そんな時、お子さんが苦手意識を持っていると、「このままで大丈夫かな?」と心配になってしまうかもしれません。
でも、ちょっと待ってください。
この時期の運動能力は、適切な遊びや環境、そして親の関わり方次第で、ぐんぐん伸びていきます。特に、球技や協調運動は、練習を重ねることで誰でも上達できるものです。
こんにちは!3姉妹の母で、現役看護師の皐月です。
私自身も、娘たちが小学校に入学して、運動能力の個人差を目の当たりにし、どうサポートすべきか悩んだ経験があります。でも、看護師として、そして母として、この時期の運動経験が、その後の心身の成長にどれほど重要かを痛感しています。
この記事では、そんなあなたの不安に寄り添い、学童期(6歳以上)の子どもに、球技や協調運動など、より複雑な運動能力を伸ばす遊び方と、親ができる具体的な関わり方をママナースの視点から分かりやすく解説します。
さあ、お子さんの「できた!」を増やし、健やかな成長をサポートするための一歩を、一緒に踏み出しましょう。
なぜ学童期の運動能力が大切なの?~「生きる力」を育む時期~
学童期は、基本的な運動能力が完成し、より複雑な動きや、ルールのある集団での運動を経験する時期です。この時期の運動経験は、単に体を動かすだけでなく、社会性や自己肯定感など、「生きる力」を育む上で非常に重要です。
1.全身運動能力の向上
走る、跳ぶ、投げる、捕るなど、全身を使った様々な動きをすることで、心肺機能、筋力、持久力、瞬発力など、基本的な運動能力がさらに向上します。
2.協調性とチームワークの育み
球技や集団での運動を通して、仲間と協力する、役割を果たす、ルールを守るなど、協調性やチームワークを学びます。これは、社会生活を送る上で不可欠な能力です。
3.自己肯定感と挑戦する心の育み
新しい動きができるようになることや、チームで目標を達成することで、「できた!」という達成感を味わい、自己肯定感を高めます。また、失敗を恐れずに挑戦する心を育みます。
<ママナースの視点>
この時期の子どもたちは、遊びを通して学び、成長します。親は「運動させる」と意気込むのではなく、「一緒に楽しむ」という気持ちで、子どもが体を動かす楽しさを感じられるような環境を作ってあげることが大切です。
年齢別!運動能力を伸ばす遊び方と親の関わり方
学童期の運動発達は、基本的な動きの習得から、より複雑な動きや、ルールのある集団での運動へと発展していきます。それぞれの段階で、親ができる遊び方と関わり方をご紹介します。
1.小学校低学年(6-8歳頃):基本的な球技と協調運動の導入
- 発達の目安: 走る、跳ぶ、投げる、捕るなどの基本的な動きがスムーズになる。
- 遊び方:
- ボール遊び(キャッチボール、ドッジボール): 親子でキャッチボールをしたり、友達とドッジボールをしたり。ボールの動きを目で追い、手足の動きを連動させる協調性を養います。
- 縄跳び(連続跳び、あや跳び): 連続して跳べるように練習し、リズム感と持久力を高めます。
- 鬼ごっこ・かくれんぼ: 友達とのルールのある遊びを通して、社会性や協調性を学びます。
- 親の関わり方: 「ナイスキャッチ!」「すごいね!」と具体的に褒めてあげましょう。失敗しても「惜しかったね!もう一回やってみよう!」と励まし、挑戦する気持ちを応援してください。
2.小学校中学年(9-10歳頃):チームスポーツと戦略的思考の育み
- 発達の目安: 複雑な動きを習得し、ルールのある集団スポーツを楽しめるようになる。
- 遊び方:
- サッカー、バスケットボールなど: チームスポーツを通して、仲間と協力する、役割を果たす、戦略を立てるなどの能力を養います。
- バドミントン、卓球など: ラケットや道具を使うことで、目と手の協調性や、瞬発力を高めます。
- 自転車(長距離): 安全な場所で、少し長距離のサイクリングに挑戦するのも良いでしょう。持久力と達成感を味わえます。
- 親の関わり方: 子どもが自分で考えて行動できるよう、見守りましょう。友達との関わりの中で、ルールを守る、譲り合う、協力するなどの社会性を学ぶ機会を与えてください。
3.小学校高学年(11歳以上):専門的な運動と自己管理能力の向上
- 発達の目安: 特定のスポーツに興味を持ち、専門的な技術を習得しようとする。
- 遊び方:
- 習い事(スポーツクラブ): サッカー、野球、バスケットボール、水泳など、子どもが興味を持ったスポーツのクラブチームや習い事に通わせるのも良いでしょう。専門的な指導を受けることで、技術が向上し、自信に繋がります。
- 体力測定: 定期的に体力測定を行い、自分の運動能力の変化を可視化するのも良いでしょう。目標設定と達成の喜びを味わえます。
- 自主練習: 苦手な動きや、もっと上達したい技術があれば、自主練習を促しましょう。自己管理能力と継続力を養います。
- 親の関わり方: 子どもの「好き」という気持ちを尊重し、応援しましょう。結果だけでなく、努力する過程を褒めてあげることが大切です。
【ママナースの視点】運動能力を伸ばすための環境と注意点
子どもの運動能力を伸ばすためには、安全で、かつ自由に体を動かせる環境を整えることが大切です。
1.安全な遊び場を選ぶ
公園の遊具の安全性、地面の状態、周囲の交通量などを確認しましょう。子どもから目を離さず、危険がないか常に注意を払いましょう。
2.適切な服装と靴
動きやすい服装と、足に合ったサイズの靴を選びましょう。特に靴は、運動能力の発達に大きく影響します。
3.水分補給と休憩
体を動かすと汗をかき、脱水になりやすいです。こまめな水分補給と、適度な休憩を促しましょう。
4.無理強いはしない
子どもが嫌がる遊びを無理強いすると、運動嫌いになってしまう可能性があります。子どもの「楽しい!」という気持ちを尊重し、遊びを通して自然に運動能力が伸びるようにサポートしましょう。
<ママナースの重要メモ>
運動能力の発達には個人差があります。周りの子と比べるのではなく、お子さん自身の「昨日」と「今日」を比べて、小さな成長を見つけてあげましょう。そして、何よりも「体を動かすって楽しい!」という気持ちを育んであげることが大切です。
まとめ:運動は、子どもの「生きる力」を育む最高のツール
学童期の運動能力の発達は、子どもが社会の中で自分らしく、そして健やかに生きていくための「生きる力」を育む大切な時期です。
完璧な運動能力を目指す必要はありません。大切なのは、お子さんが「体を動かすって楽しい!」と感じ、積極的に挑戦できる環境を作ってあげることです。
そして、何よりも、親子の触れ合いの中で、体を動かす楽しさを伝えてあげることです。公園でのボール遊び、友達との鬼ごっこ…日々の遊びが、お子さんの運動能力を育む最高の機会になります。
あなたのその愛情と、適切な関わりが、お子さんの健やかな成長と、安全な未来を育む、何よりの力になります。