そのブツブツ、もしかして手足口病?夏に増える子どもの病気に、不安を感じていませんか?
夏になると、保育園や幼稚園でよく耳にする「手足口病」。
「口の中にブツブツができて、痛がって食べられない…」
「手や足にも発疹が広がってきた…」
高熱が出ないことも多く、一見すると軽症に見えるけれど、食事が摂れなくなったり、発疹が広がったりする様子を見ると、親としては心配になりますよね。
「これって、うつるの?」
「家でどう看病すればいいの?」
そんな不安と疑問で、頭がいっぱいになっていませんか?
こんにちは!3人の娘たちの子育ての中で、何度も手足口病と向き合い、その度に看病に明け暮れてきた、現役ママナースの皐月です。
お気持ち、痛いほど分かります。でも、大丈夫。手足口病は、ほとんどの場合、自然に治る病気です。 そして、正しい知識と適切なホームケアで、お子さんのつらさを和らげ、乗り切ることができます。
この記事では、そんなあなたの不安を解消するために、手足口病の主な症状から、感染経路と予防策、家庭でできる具体的なホームケア、そして**「こんな時は病院へ」という受診の目安**まで、専門家の視点から分かりやすく解説します。
さあ、正しい知識を武器に、手足口病からお子さんとご家族を守り抜きましょう。
手足口病ってどんな病気?症状と感染経路
手足口病は、その名の通り、手、足、口の中に水疱性の発疹ができるウイルス性の感染症です。夏に流行のピークを迎えることから、「夏風邪」の一種とも言われます。
主な症状
- 口の中の発疹: 喉の奥や、舌、頬の内側などに、小さな水疱や潰瘍(かいよう)ができます。これが痛むため、食事が摂れなくなることがあります。
- 手足の発疹: 手のひらや足の裏、指の間などに、赤みを帯びた小さな水疱ができます。お尻や膝にもできることがあります。
- 発熱: 熱が出ないことも多いですが、出ても38℃台の微熱程度で、数日で下がることがほとんどです。
- その他: 鼻水、咳、だるさ、食欲不振などを伴うこともあります。
感染経路
- 飛沫感染: 咳やくしゃみで飛び散ったウイルスを吸い込むことで感染します。
- 接触感染: ウイルスが付着した手で、口や鼻に触れることで感染します。
- 糞口感染: 排泄物に含まれるウイルスが口に入ることで感染します。治った後も、数週間は便の中にウイルスが排出されることがあります。
<ママナースの視点>
手足口病は、特効薬がなく、ウイルスに対する治療法はありません。症状を和らげる対症療法が中心となります。ほとんどは軽症で済みますが、ごく稀に髄膜炎や脳炎などの合併症を引き起こすことがあります。
【家庭でできる】手足口病のホームケアと予防策
手足口病は、家庭でのケアが非常に重要です。お子さんのつらさを和らげ、感染を広げないためのポイントを押さえましょう。
ホームケア
- 水分補給を最優先:
- 口の中の発疹が痛むため、食事が摂れなくなることがあります。脱水にならないよう、水分補給を最優先しましょう。
- 冷たくて喉ごしの良いもの: 麦茶、湯冷まし、経口補水液、薄めたイオン飲料、ゼリー、プリン、アイスクリームなどがおすすめです。ストローやスプーンで少量ずつ、頻繁に与えましょう。
- 避けるべきもの: 熱いもの、酸っぱいもの、塩辛いもの、刺激の強いものは、口の中の発疹を刺激するので避けましょう。
- 食事は無理に与えない:
- 口が痛くて食べられない時は、無理に食べさせる必要はありません。水分が摂れていれば大丈夫です。食べられるようになったら、おかゆ、うどん、豆腐、卵豆腐など、柔らかくて刺激の少ないものから始めましょう。
- 発熱時のケア:
- 熱が出ても、ほとんどは微熱です。ぐったりしている、つらそうにしている場合は、医師から処方された子ども用の解熱剤を使いましょう。
- 清潔を保つ:
- 発疹を掻き壊さないように、爪を短く切り、清潔に保ちましょう。入浴は、熱がなく元気であれば問題ありません。石鹸をよく泡立てて優しく洗い、シャワーで流しましょう。
予防策
- 手洗い・うがいを徹底:
- 外出から帰ったら、食事の前、トイレの後など、石鹸を使って丁寧に手洗いしましょう。特に、排泄物や鼻水、唾液にはウイルスが多く含まれています。
- タオルの共用を避ける:
- 家族間での感染を防ぐため、タオルや食器の共用は避けましょう。
- 排泄物の適切な処理:
- おむつ交換の際は、使い捨て手袋を着用し、排泄物が飛び散らないように注意しましょう。処理後は、石鹸でしっかり手洗いしましょう。
- おもちゃの消毒:
- 子どもが口にするおもちゃは、こまめに消毒しましょう。アルコール消毒が有効です。
【ママナースの視点】こんな時は病院へ!受診の目安
手足口病は、ほとんどが軽症で済みますが、以下のような症状が見られた場合は、迷わず医療機関を受診しましょう。
- 水分が全く摂れない、おしっこが半日以上出ていない(脱水症状)
- ぐったりしている、意識がはっきりしない、呼びかけに反応が鈍い
- 高熱が続く(39℃以上)
- 頭痛がひどい、嘔吐を繰り返す
- けいれんを起こした
- 呼吸が苦しそう、ゼーゼーする
- 発疹がひどく、痛みが強い
- 2日以上経っても、口の中の痛みがひどく、水分も摂れない
<受診時のポイント>
- いつから、どんな症状が出たか
- 水分はどれくらい摂れているか
- 口の中の発疹の様子
- 家庭で試したこと、その効果
などをメモしておくと、診察がスムーズに進みます。
まとめ:正しい知識で、手足口病を乗り切ろう
手足口病は、夏に子どもがよくかかる病気ですが、正しい知識と適切なホームケアがあれば、慌てずに対応することができます。
大切なのは、お子さんのつらさに寄り添い、水分補給をしっかり行うこと。
そして、感染を広げないための予防策を徹底することです。
あなたのその冷静な判断と、温かい看病が、お子さんの回復を早める何よりの力になります。このガイドが、あなたの不安を少しでも和らげ、お子さんとご家族の健康を守る一助となれば幸いです。