【専門家が解説】夜泣き、寝ぐずり、朝早すぎ…子どもの睡眠トラブル、原因と即効性のある改善策

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

「一体いつになったら、朝までぐっすり眠れるの…?」睡眠不足のママ・パパへ

終わらない寝かしつけ、深夜の突然のギャン泣き、早すぎる朝の目覚め…。

子どもの睡眠トラブルは、親の体力をじわじわと、しかし確実に奪っていきます。
「今日もまた、眠れない夜が来るのか…」と、夕方になるのが怖い、と感じている方も少なくないのではないでしょうか。

子どもの睡眠問題は、「いつか解決するもの」と、ただ耐え忍ぶ必要はありません。

実は、その多くは、生活リズムや寝室の環境、寝る前の習慣を見直すことで、劇的に改善する可能性があるのです。

この記事では、子どもの睡眠の専門家の視点から、代表的な睡眠トラブルの原因と、今日からすぐに実践できる、即効性のある改善策を詳しく解説します。

なぜ、子どもはすんなり眠れないのか?睡眠のメカニズム

質の良い睡眠のためには、**「メラトニン」という睡眠ホルモンが、夜間に十分に分泌されることが不可欠です。このメラトニンは、「朝、太陽の光を浴びてから、約14〜16時間後に分泌が始まる」**という性質を持っています。

つまり、夜ぐっすり眠るためには、朝の過ごし方が非常に重要になってくるのです。

【お悩み別】子どもの睡眠トラブル改善策

CASE1:寝かしつけに1時間以上かかる…(入眠困難)

  • 原因:
    • 体内時計が乱れ、眠る時間になっても、眠気が訪れていない。
    • 寝る前に、テレビやスマホなどの強い光を浴び、脳が興奮状態になっている。
    • 日中の活動量が足りず、体力が有り余っている。
  • 改善策:
    • 【朝】決まった時間に起こし、カーテンを開けて太陽の光を浴びせる: 体内時計をリセットする、最も重要な習慣です。
    • 【昼】午前中に、外で思いっきり体を動かす: 適度な疲労が、夜の深い眠りに繋がります。
    • 【夜】寝る1〜2時間前からは、照明を落とし、静かな環境で過ごす: テレビやスマホはOFFにし、絵本を読んだり、静かな音楽を聴いたりする「入眠儀式」を取り入れましょう。

CASE2:夜中に何度も起きて、泣き叫ぶ…(夜泣き)

  • 原因:
    • 睡眠サイクルが未熟なため、浅い眠りと深い眠りの切り替えがうまくいかない。
    • 日中の刺激が強すぎたり、不安なことがあったりして、脳が興奮している。
    • 空腹や、おむつの不快感、部屋の暑い・寒いなど。
  • 改善策:
    • まずは、不快の原因を取り除く: おむつを替え、授乳や水分補給をし、室温が快適かを確認します。
    • すぐには抱き上げず、少しだけ見守る: 子どもは、寝ぼけて泣いているだけのこともあります。数分待つと、自力で再び眠りに戻ることも。それでも泣き止まない場合は、優しく背中をトントンしたり、静かに語りかけたりして、安心させてあげましょう。
    • 親が、過度に反応しすぎない: 親が慌てて、電気をつけたり、大声で話しかけたりすると、子どもを完全に覚醒させてしまいます。あくまでも、「今は夜だよ」という静かな環境をキープすることが大切です。

CASE3:朝4時、5時に起きてしまう…(早朝覚醒)

  • 原因:
    • 朝、部屋に光が差し込むのが早すぎる。
    • 親の起床時間や、物音で目が覚めてしまう。
    • お昼寝の時間が長すぎる、または、夕方遅い時間に寝てしまっている。
  • 改善策:
    • 寝室の環境を見直す: 遮光カーテンを使い、朝日が差し込まないように工夫しましょう。ドアの隙間からの光も、テープなどで塞ぐと効果的です。
    • お昼寝の時間を調整する: 午後3時以降は、お昼寝をさせないようにし、全体の時間も少し短めにしてみましょう。
    • 起きてしまっても、すぐには相手をしない: 「朝は、〇時になったら起きようね」と伝え、それまでは、静かにベッドで過ごすように促します。親が、毅然とした態度で「まだ朝じゃない」と示すことが重要です。

まとめ:睡眠の土台は、親子の安心感

様々なテクニックをご紹介しましたが、何よりも大切なのは、子どもが「安心して眠れる」と感じられることです。

寝る前に、ぎゅっと抱きしめて、「大好きだよ。おやすみ」と伝える。

その温かいコミュニケーションが、あらゆる睡眠トラブルを解決する、最高の「お薬」になるのです。

この記事を参考に、ご家庭に合った方法を見つけ、親子でぐっすりと眠れる、穏やかな夜を取り戻してくださいね。

コメントを残す

*