はじめに:「まさかうちの子が…」事故は、日常に潜んでいる
「ちょっと目を離した隙に…」子どもの事故のニュースを聞くたびに、胸が締め付けられる思いがしますよね。同時に、「うちも気をつけないと」と、身の引き締まる思いの方も多いのではないでしょうか。
こんにちは、ママナースのさとみです。子どもの事故は、特別な場所で起こるわけではありません。そのほとんどが、子どもにとって一番安全なはずの「家庭内」で発生しているのです。
この記事では、子どもの発達段階ごとに、特に注意すべき家庭内の危険ポイントと、すぐに実践できる具体的な安全対策を、網羅的なチェックリスト形式でご紹介します。ヒヤリハットを未然に防ぎ、大切な子どもを事故から守りましょう。
【ねんね・ハイハイ期(0歳〜)】目線は低く、好奇心を妨げない安全対策
この時期の赤ちゃんは、床に近い場所が生活の中心。大人の目線では気づきにくい危険がたくさんあります。
- [ ] 誤飲対策: 赤ちゃんの口に入るサイズ(直径3.9cm以内)のものは、絶対に床や手の届く場所に置かない(タバコ、硬貨、ボタン電池、アクセサリーなど)。
- [ ] 転落対策: ベビーベッドの柵は常に上げておく。ソファや大人用ベッドに一人で寝かせない。
- [ ] 感電対策: コンセントには、カバーを取り付ける。
- [ ] やけど対策: テーブルクロスは使わない(引っ張って上のものを落とす危険)。電気ケトルや炊飯器、アイロンなどは、手の届かない場所に置く。
- [ ] 窒息対策: 口や鼻を覆う可能性のあるビニール袋や、親の寝具の近くには寝かせない。うつ伏せ寝は避ける。
【たっち・あんよ期(1歳〜)】行動範囲の拡大に伴う危険を予測
歩き始めると、赤ちゃんの行動範囲と目線は一気に広がります。立体的な危険への対策が必要です。
- [ ] 転倒・衝突対策: 家具の角にはコーナーガードを取り付ける。滑りやすいラグの下には滑り止めを敷く。
- [ ] 転落対策: 窓やベランダには、補助錠や転落防止柵を設置する。ベランダに足がかりになるようなものを置かない。
- [ ] 閉じ込め対策: 浴室やトイレのドアは、外から開けられるようにしておくか、鍵をかけられないように工夫する。
- [ ] 引き出し・扉対策: 包丁など危険なものが入っている棚や引き出しには、チャイルドロックをかける。
- [ ] お風呂での溺水対策: 浴槽に水を溜めたままにしない。子どもだけで絶対に浴室に入らせない。
【キッズ期(3歳〜)】大人の真似から生まれる危険
大人の行動をよく見ていて、何でも真似したがるこの時期。予測不能な行動に注意が必要です。
- [ ] 医薬品・洗剤の管理: 薬やタバコ、洗剤、化粧品などは、鍵のかかる棚など、子どもの目にも手にも触れない場所に厳重に保管する。
- [ ] キッチンへの侵入対策: ベビーゲートなどを活用し、調理中はキッチンに入れないようにする。
- [ ] ベランダ・窓からの転落(再確認): 自分で椅子などを動かして足がかりにするため、再度、窓周りの環境をチェックする。
- [ ] おもちゃの安全管理: 壊れたおもちゃの鋭利な部分や、外れた小さな部品で怪我をしないか、定期的にチェックする。
まとめ:安全対策は「やりすぎ」くらいが、ちょうどいい
子どもの成長は、喜ばしいと同時に、新たな危険との隣り合わせでもあります。面倒に感じるかもしれませんが、子どもの安全対策は「少し心配性かな?」と思うくらいが、ちょうど良いのです。
このチェックリストを使って、ぜひ一度、ご家庭の中を子どもの目線で見直してみてください。あなたの少しの注意が、子どもの一生を守ることに繋がります。