【喃語が遅い?】心配になる前に読んで!発達の目安と、専門家への相談タイミング【喃語シリーズ最終回】

toddler wearing head scarf in bed こそだて部
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(喃語シリーズ:[①段階] / [②意味] / [③応答テク] も読んでね!)

育児書をめくっては「うちの子は…」、公園で他の赤ちゃんを見ては「あの子はもう『まんま』って言ってるのに…」。
赤ちゃんの成長は、本当に嬉しい反面、つい周りの子と比べてしまって、「うちの子、もしかして喃語(なんご)が少ない?」「始まるのが遅いかも?」と、不安になってしまうこと、ありませんか?

そのお気持ち、すごくよく分かります!
こんにちは!3姉妹の母で現役看護師、「こそだて部」の皐月です。
私も、特に長女の時には、育児書やネットの情報を見ては一喜一憂していました。「標準」とされる時期から少しでもずれると、「何か問題があるんじゃないか…」って、根拠もなく心配したり…。

赤ちゃんの喃語は、言葉の発達を知る上で、たしかに一つの「バロメーター(指標)」になります。でも、発達のスピードは本当に一人ひとり違うもの。

今回は、喃語シリーズ最終回として、

  • 喃語の発達、一般的な「目安」は?(でも、個人差が大きい理由)
  • 「あれ?」と思ったら…気にしておきたい観察ポイント
  • 「心配かも…」と感じた時、一人で悩まず相談できる場所
  • 相談する時に準備しておくと良いこと

について、ママナースの視点(健診でのチェックポイントや早期支援の大切さ)も交えながら、具体的にお伝えします。
この記事が、あなたの漠然とした不安を整理し、「心配しすぎなくて大丈夫なんだ」「でも、気になる時はここに相談すればいいんだ」という安心感に繋がることを願っています。

喃語は成長の鏡? 発達の”目安”を知っておこう

赤ちゃんの成長を見守る上で、発達の「目安」を知っておくことは、子どもの状態を理解する助けになります。ただし、それはあくまで「目安」であり、「平均的な傾向」を示すもの。まるで道路標識のようなもので、目的地(=成長)への道のりは示してくれますが、そこに到達するスピード(=発達ペース)は、車(=赤ちゃん)によって全然違うんです。

  • 主な喃語の発達目安(再掲・[第1回]より):
    • クーイング(母音中心): 生後1~3ヶ月頃
    • 喃語前期(子音が混じり始める): 生後4~6ヶ月頃
    • 規準喃語(はっきりした音節):
      • 反復喃語(「ばばば」等): 生後6~10ヶ月頃
      • 非反復喃語(「ばだ」等): 生後8~12ヶ月頃
    • ジャルゴン(会話のような抑揚): 生後10ヶ月頃~

(出典:厚生労働省の母子健康手帳の記載事項や、一般的な発達心理学の知見など)

  • なぜ個人差が大きい?:
    • 持って生まれた気質: おっとりした子、活発な子など、性格によって声を発する頻度や種類も変わります。
    • 体の発達: 口や喉の筋肉の発達ペースも影響します。
    • 環境: 周りの大人の関わり方、言語環境(多言語環境など)によっても異なります。
    • その子の興味: 音を出すことより、体を動かすことに夢中な時期もあります。

皐月’s Point: 三姉妹でも、喃語が出始めた時期や、よく発する音の種類は、本当にバラバラでした!大切なのは、月齢の数字に一喜一憂するのではなく、お子さん自身のペースで、少しずつでもちゃんとステップアップしているか、その変化を見守ることです。

「あれ?」と思ったら… ちょっと気にしておきたいサイン

とはいえ、「目安」とされる時期を大きく過ぎても特定の段階の喃語が見られない場合や、他にも気になる様子がある場合は、少し注意深く観察してみましょう。これは診断ではなく、あくまで「気づき」のポイントです。

  • 観察したいポイント:
    • 規準喃語(「ばばば」等)が10ヶ月~1歳頃になっても、ほとんど聞かれない: これは、言語発達の土台作りにおいて重要なステップのため、専門家が注目するポイントの一つです。背景に聴覚(聞こえ)の問題などが隠れている可能性もゼロではありません。(多くの赤ちゃんは新生児聴覚スクリーニングを受けていますが、その後の確認も大切です)
    • 声の種類が極端に少ない、声を出して遊ぶ様子がほとんどない: 音への興味や、発声器官を使うことへの意欲が低いように見える場合。
    • 音への反応が乏しい: 名前を呼んでも振り向かない、大きな物音に驚かないなど、聞こえに心配がある場合。
    • 視線が合いにくい、あやしても笑顔が少ない、模倣をしないなど、他のコミュニケーション面での気になる様子がある場合。
  • 注意点:
    • これらのサインが一つでも当てはまれば即問題、というわけでは決してありません
    • 一時的なものか、継続的なものか、他の発達(寝返り、お座りなど)は順調か、なども含めて、総合的に、そして焦らずに見守ることが大切です。

皐月’s Point: 看護師として、観察で一番大事なのは「パターンを見ること」です。一回だけの出来事ではなく、普段の様子と比べてどうなのか、気になる様子が続いているか、という視点で見てみてくださいね。そして、メモを取っておくと、後で相談する時に役立ちます。

「心配かも…」と感じたら、一人で悩まず相談しよう!【相談先リスト】

「ちょっと気になるな…」「他の子と比べて、やっぱり遅い気がする…」
そんな風に感じたら、一人でインターネットの情報ばかりを見て不安を募らせるよりも、専門家に相談するのが一番です!何もなければ安心できますし、もし何かサポートが必要なら、早く気づいて対応してあげるのが、お子さんのためにもなります。

  • 主な相談先:
    • かかりつけの小児科医:
      • まずはここ! 乳幼児健診(健診)のタイミングで相談するのも良いですし、気になることがあれば健診を待たずに受診しましょう。全体的な発達の様子を見てくれ、必要であれば専門機関への紹介もしてくれます。
    • 地域の保健センター・保健師さん:
      • 身近で頼れる存在! 電話相談や、保健師さんの訪問、乳幼児健診などで気軽に相談できます。地域の子育て支援情報にも詳しいです。ここ湘南エリア(藤沢市など)にも、各地域に必ず窓口がありますよ。
    • 子育て支援センター(地域子育て支援拠点):
      • 保育士さんなどの専門スタッフがいる場合が多く、遊び場の提供だけでなく、育児相談に乗ってくれることも。同じくらいの月齢の子を持つ他のママと話すことで、気が楽になることもあります。
    • 専門機関(医師や保健師さんからの紹介が必要な場合も):
      • 耳鼻咽喉科医: 聞こえの検査(精密聴力検査)など。
      • 言語聴覚士(ST): 言葉やコミュニケーションの発達に関する専門家。評価やアドバイス、訓練などを行います。
      • 児童精神科医・小児神経科医・発達外来: 言葉だけでなく、全体的な発達に心配がある場合。
  • 相談の準備:
    • 具体的に何が気になるか(いつから、どんな様子か)をメモしておく。
    • 母子健康手帳を持参する。(これまでの発達の記録が大切!)
    • 可能であれば、気になる赤ちゃんの様子を動画で撮っておくと、言葉で説明するより伝わりやすいことも。

皐月’s Point: 相談に行くのは、勇気がいるかもしれません。でも、「心配しすぎかな?」なんて思わなくて大丈夫!専門家は、親御さんの心配に寄り添い、正しい情報を提供し、必要なサポートに繋げてくれる存在です。「念のため聞いてみよう」くらいの気持ちで、気軽にドアを叩いてみてください。

我が家の「ちょっと心配」体験と、専門家の言葉

我が家の三女は、言葉が出るのが比較的ゆっくりでした。1歳半を過ぎても、意味のある言葉が数えるほどしかなく、周りの同じくらいの月齢の子がおしゃべりし始めているのを見ると、正直「あれ…?」と心配になりました。(自分の子どもとなると、知識があっても冷静でいられないものですね…苦笑)

1歳半健診の時に、保健師さんに相談したんです。「喃語は豊かだったんですが、なかなか言葉に繋がらなくて…」と。保健師さんは、次女の様子をよく見てくれながら、「言葉の理解(大人の言うことが分かっているか)はしっかりしているし、コミュニケーションを取ろうとする意欲もあるから、大丈夫よ。この子のペースがあるから、焦らず、たくさん話しかけてあげてね。もし2歳になっても言葉がほとんど増えないようなら、また相談して」と言ってくれました。

その言葉に、どれだけホッとしたことか…!専門家からの「大丈夫」という言葉と、具体的な次の目安を示してもらえたことで、私の不安はスーッと軽くなりました。その後、次女はマイペースに言葉が増えていきました。あの時、一人で悩み続けず、相談して本当に良かったと思っています。

まとめ:我が子のペースを信じて。でも、頼る勇気も持って。

赤ちゃんの喃語の発達は、本当に個性的で、一人ひとり違います。育児書やネットの「標準」に振り回されず、まずは目の前のお子さんの成長を、温かい目で見守ってあげることが一番大切です。

でも、もし「ちょっと気になるな」というサインが続く場合は、決して一人で抱え込まず、気軽に専門家に相談する勇気を持ってください。それは、決して「心配しすぎ」なのではなく、お子さんの健やかな成長を願う、親としての責任ある愛情表現なのだと、私は思います。

この喃語シリーズが、赤ちゃんの可愛い「おしゃべり」の時期を、パパママがより深く、そして安心して楽しむための一助となれていれば幸いです。

「うちの子の発達で、こんな時心配になりました」「専門家に相談して、こんな風に安心しました」など、あなたの体験談も、ぜひコメントでシェアしてくださいね。きっと、同じように悩む誰かの力になります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!この記事が参考になったら、いいね!やシェアをお願いします♪


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