【#ワンポイント育児】失敗が怖い子に届けたい「大丈夫だよ、失敗してもいい」が持つ魔法の力

joyful outdoor family celebration with balloons こそだて部
Photo by Salih Deniz on Pexels.com
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「やってみたいけど…もし失敗したらどうしよう…」
「うまくできなかったら、恥ずかしいな…」
「怒られるかもしれないから、やめておこう…」

新しい自転車にまたがるのをためらう時。
クラスで手を挙げるのを躊躇する時。
難しい問題に、最初から「できない」と諦めてしまう時。

そんな風に、お子さんが「失敗」を恐れて、挑戦への一歩を踏み出せない姿を見るのは、親として切なく、もどかしい気持ちになりますよね。

こんにちは!湘南で子育て中の、3姉妹の母で現役看護師、「こそだて部」の皐月です。
私もどちらかというと石橋を叩いて渡るタイプなので(笑)、娘たちの「失敗したくない」という気持ち、すごくよく分かります。そして、「失敗させたくない」「傷ついてほしくない」という親心から、つい先回りして手助けしたくなったり…。

でも、子どもの健やかな成長のためには、失敗を恐れずに挑戦する経験が不可欠です。そして、その「挑戦する心」を力強く支えるのが、親からの「大丈夫だよ、失敗してもいいんだよ」という温かいメッセージと、”安心感”なんです。

今回の「#ワンポイント育児」では、

  • なぜ子どもは「失敗」を恐れるようになってしまうのか?
  • 「失敗しても大丈夫!」という安心感が、なぜ子どもの心を強くするのか?
  • 「挑戦する心」を育む、温かい関わり方【4つのヒント】

について、心理学の視点(成長マインドセットや心理的安全性)や、看護師として感じる「失敗から学ぶ」ことの重要性、そして我が家の体験談も交えながら、お伝えしていきます。
この記事が、お子さんの「やってみたい!」を、そっと後押しするきっかけになれば嬉しいです。

なぜ子どもは「失敗」を恐れるようになるの?

生まれたばかりの赤ちゃんは、失敗なんて気にせず、何度も何度も寝返りに挑戦し、立ち上がろうとしますよね。では、いつから子どもは「失敗」を恐れるようになるのでしょうか?

  • 失敗=「叱られる」「がっかりされる」経験: 過去に、何か失敗した時に、親や周りの大人から厳しい言葉で叱られたり、ため息をつかれたり、「なんでできないの!」と責められたりした経験が、無意識のうちに「失敗=怖いこと」と結びつけてしまう。
  • 「完璧」を求められるプレッシャー: 「いつも良い子でいなさい」「100点を取りなさい」といった、直接的・間接的な期待が、「失敗は許されない」というプレッシャーになってしまう。
  • 「結果」ばかりが評価される環境: 頑張った過程(プロセス)ではなく、「できたか・できなかったか」という結果だけで判断されることが多いと、「結果を出せない=ダメな自分」と感じやすくなる。(→「プロセス褒め」の記事も参考に!)
  • 周りの子との比較: 「〇〇ちゃんはできるのに、自分はできない」と感じる経験が続くと、自信を失い、挑戦すること自体を避けるようになる。
  • 自信のなさ・低い自己肯定感: もともと自分に自信がないと、「やっぱり自分はダメなんだ」と失敗によってさらに落ち込み、挑戦への意欲を失いやすい。

これらの経験や環境が、子どもの心の中に「失敗は怖いもの」「避けなければならないもの」という壁を作ってしまうのです。

「失敗しても大丈夫!」が”挑戦する心”に火をつける理由

では、親が「大丈夫だよ、失敗してもいいんだよ」と伝え、「失敗しても、この場所(親子関係)は安全だ」と感じられることは、なぜ子どもの成長にとってそんなに大切なのでしょうか?

  • 理由1:”心理的安全性”が確保される【安心基地】
    「失敗しても、見捨てられない」「怒られない」「バカにされない」…そう感じられる環境(=心理的安全性の高い環境)があって初めて、子どもは安心して新しいことに挑戦したり、自分の意見を言ったり、間違いから学んだりすることができます。親が「失敗OK!」の姿勢を示すことは、まさに家庭を「挑戦のための安全基地」にすることなのです。
  • 理由2:”挑戦”へのハードルがぐっと下がる【行動促進】
    失敗への恐怖が和らぐと、「やってみようかな?」という気持ちへのブレーキが外れます。「うまくいかないかもしれないけど、まあ、いいか!」と、最初の一歩を踏み出す勇気が湧いてくるのです。
  • 理由3:”失敗=学び”と捉える練習になる【成長マインドセット】
    「失敗してもいい」というメッセージは、「失敗は終わりではなく、何かを学ぶためのチャンスなんだ」という視点(=成長マインドセット)を育む土壌となります。失敗の原因を考えたり、次はどうすればいいか工夫したりする、前向きな姿勢に繋がりやすくなります。(キャロル・ドゥエック教授の研究でも、失敗を成長の糧と捉えることの重要性が示されていますね。)
  • 理由4:”ありのままの自分”でOKと思える【自己受容】
    成功しても失敗しても、親からの愛情や評価が変わらない、と感じられる経験は、「結果に関わらず、自分は価値のある存在なんだ」という自己受容感を育みます。これが、揺るぎない自己肯定感の核となります。

皐月’s Point: 看護の世界でも、「ヒヤリハット報告」など、失敗(や、失敗しそうになったこと)を責めずにオープンに共有し、そこから学び、改善に繋げる文化が、医療安全の向上に不可欠とされています。失敗を許容し、そこから学ぶ姿勢は、あらゆる成長の場面で重要なんですね。

実践!「失敗してもいいよ」を伝える温かい関わり方【4つのヒント】

では、具体的にどうすれば、「失敗しても大丈夫だよ」というメッセージを、子どもの心にしっかりと届けられるのでしょうか?

ヒント1:言葉で”はっきり”伝える【安心の言葉】

  • 具体的な声かけ:
    • (挑戦する前に)「大丈夫だよ、失敗したって全然いいんだからね。やってみることが大事だよ!」
    • (失敗した後に)「あー、残念だったね!でも、失敗しても大丈夫だよ。ここから学べばいいんだから」
    • 「ママ(パパ)は、結果がどうであれ、あなたが一生懸命挑戦したことが嬉しいよ!
  • ポイント: 曖昧にせず、「失敗してもOK」ということを、明確な言葉で繰り返し伝えます。

ヒント2:親自身が”失敗をオープンにする”姿を見せる【モデリング】

  • 具体的な行動:
    • 親自身が何か失敗した時に、隠したりごまかしたりせず、「あちゃー!ママ、焦がしちゃった!失敗失敗!」「パパ、道間違えちゃった、ごめんごめん!」とオープンに認め、ユーモアを交えたり、どう改善するかを話したりする。
  • ポイント: 親が完璧ではない姿、失敗から学ぶ姿を見せることで、子どもは「失敗しても大丈夫なんだ」と肌で感じて学びます。

ヒント3:”結果”ではなく”挑戦した勇気”を称賛する【プロセス重視再び!】

  • 具体的な声かけ:
    • 「難しいのに、よく挑戦しようと思ったね!その勇気がすごいよ!
    • 「結果はうまくいかなかったけど、最後まで諦めずに頑張ったこと、ちゃんと見てたよ!」
    • 新しいやり方を試してみたんだね!その発想が素晴らしい!」
  • ポイント: 失敗しても、その過程にある努力、工夫、粘り強さ、そして何より「挑戦したこと」そのものを具体的に認め、称賛します。(→「プロセス褒め」の記事も参考に!)

ヒント4:失敗後の”気持ち”に寄り添うことを忘れずに【共感ファースト】

  • 心がけ:
    • 失敗して落ち込んでいる子に、いきなり「失敗しても大丈夫だよ!」とポジティブな言葉をかけても、響かないことがあります。
    • まずは、「そっか、悔しいね」「悲しかったね」と、子どものネガティブな気持ちに寄り添うことが先決です。(→「そっか、〇〇なんだね」の記事も参考に!)
    • 気持ちを受け止めてもらい、少し落ち着いてから、「でもね、失敗しても大丈夫なんだよ」と伝える方が、子どもの心に届きやすくなります。

我が家の「失敗OK!」の合言葉:怖がり長女との自転車練習

うちの長女は、どちらかというと慎重派で、転ぶのが怖くて、なかなか自転車の補助輪を外せずにいました。「どうせ転ぶもん…」「怖いからやりたくない」と。

その時、夫と私で決めた合言葉が「大丈夫!転んだら、また起き上がればいいんだから!」でした。練習する前にも、「転んでも全然大丈夫だからね!パパとママがちゃんと見てるから、安心してやってごらん!」と繰り返し伝えました(ヒント1)。

練習中、案の定、何度も転びました。そのたびに、駆け寄って「痛かったね!」と気持ちを受け止め(ヒント4)、でもすぐに「でも、よく勇気出して漕いでみたね!すごいよ!」(ヒント3)と伝え、「ほら、もう一回やってみよう!」ではなく、「少し休憩する? それとも、もうちょっとだけ挑戦してみる?」と、彼女の意思を尊重しました。

親が「転んでも大丈夫」という雰囲気でどーんと構えていたからか、彼女も次第に転ぶことへの恐怖が薄れ、ついに補助輪なしで乗れるようになったのです!あの時、「失敗しても大丈夫」という安心感を伝え続けて、本当によかったと思いました。

まとめ:「大丈夫だよ」が、子どもの可能性の扉を開ける

「大丈夫だよ、失敗してもいいんだよ」

この言葉と、それを行動で示す親の姿勢は、子どもの心の中に「挑戦しても安全だ」という、かけがえのない安心感を育みます。

その安心感があるからこそ、子どもは、

  • 失敗を恐れずに、新しいことに挑戦できる
  • 困難なことにも、粘り強く取り組める
  • 間違いから学び、成長していける
  • ありのままの自分を受け入れられる

ようになります。それは、まさに子どもの無限の可能性の扉を開ける、魔法の鍵と言えるでしょう。

完璧な親でなくてもいい。むしろ、親自身が失敗を認め、そこから学ぶ姿を見せること。そして、子どもの挑戦を、結果に関わらず温かく見守り、「失敗しても、あなたの価値は変わらないよ」と伝え続けること。それが、子どもの”挑戦する心”を育む、一番の近道なのかもしれません。

あなたのお子さんは、どんな時に「失敗したくない」と感じますか? 「失敗しても大丈夫」と伝えるために、どんな工夫をされていますか? ぜひコメントで、あなたの体験談やアイデアを教えてください!

「#ワンポイント育児」で、一緒に子どもの挑戦する心を応援しましょう!この記事が参考になったら、いいね!やシェアをお願いします♪
次回の「#ワンポイント育児」もお楽しみに!


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