【#ワンポイント育児】「ごめんね」って子どもに言える?親が”素直に謝る”ことの計り知れない効果

photo of kid sitting on a chair こそだて部
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「あっ、今の言い方、ちょっとキツかったかも…」
「約束、守れなかったな…ごめん…」
「ママが悪かったね、八つ当たりしちゃった…」

子育てをしていると、私たち親だって、間違うことも、感情的になってしまうことも、ありますよね。人間だもの。

でも、そんな時、お子さんに対して、素直に「ごめんね」と謝ること、あなたはできていますか?

「親が謝ったら、威厳がなくなるんじゃ…?」
「子ども相手に、そこまでしなくても…」
「なんだか、自分が負けたみたいで悔しい…」

そんな風に感じて、つい謝るのをためらってしまう…という方も、もしかしたらいらっしゃるかもしれません。

こんにちは!湘南で子育て中の、3姉妹の母で現役看護師、「こそだて部」の皐月です。
正直に告白すると、私も昔は「親が謝るなんて…」と、どこかでプライドが邪魔をして、素直に「ごめんね」が言えない時期がありました。でも、ある経験をきっかけに、親が誠実に謝る姿を見せることが、子どもの成長と親子関係にとって、どれほど大きな意味を持つかに気づかされたんです。

今回の「#ワンポイント育児」では、

  • なぜ親が子どもに「ごめんね」と謝ることが、そんなに大切なのか?
  • 親の「ごめんね」が子どもに与える、驚くべきポジティブな効果
  • 心に響く、効果的な「ごめんね」の伝え方【3つのポイント】
  • 「謝ったら、つけあがるのでは?」という心配について

について、心理学的な視点や、看護師として日々感じるコミュニケーションの重要性、そして私自身の反省と学びを交えながら、お伝えしていきます。この記事が、あなたの「ごめんね」へのハードルを少し下げ、より温かい親子関係を築くヒントになれば嬉しいです。

なぜ親が「ごめんね」と言うことが大切なの?

親が自分の非を認め、子どもに謝る。それは決して「負け」や「威厳の失墜」ではありません。むしろ、子どもに人として非常に大切なことを教える、最高の機会なんです。

1. ”間違いは誰にでもある”ことを教える【完璧じゃなくてOK】

親が「ごめんね」と謝る姿は、「大人だって間違うことがあるんだ」「完璧じゃなくてもいいんだ」というメッセージを子どもに伝えます。これは、子どもが失敗を恐れずに挑戦したり、自分や他人の間違いに対して寛容になったりするための、大切な学びとなります。

2. ”責任を取る”ことのお手本を示す【誠実さと道徳心】

自分の言動が相手に与えた影響を認め、その責任を取る(=謝る)という親の姿勢は、誠実さや責任感といった道徳心を育む上で、何百回の説教よりも強力なお手本となります。「悪いことをしたら謝る」という社会の基本的なルールを、親自身の行動を通して教えることができるのです。

3. ”相手の気持ち”を尊重する心を育む【共感性】

「〇〇ちゃんの気持ちを考えずに言ってしまって、ごめんね」という謝罪は、「あなたの気持ちは大切なんだよ」というメッセージを伝えます。親が自分の行動によって相手がどう感じたかを考え、それを言葉にすることで、子どもも他者の気持ちを想像し、尊重する力(共感性)を学んでいきます。

4. ”壊れた関係”を修復し、信頼を深める【関係修復】

親子だって、時にはぶつかり、関係がギクシャクすることもあります。そんな時、親からの誠実な「ごめんね」は、傷ついた子どもの心を癒し、壊れかけた関係を修復するための、最も効果的な方法の一つです。「間違っても、ちゃんと謝ってくれる」という経験が、親への信頼感をより一層深めます。

5. 子どもが”素直に謝る”ことを学ぶ【モデリング】

「ごめんなさいは!?」と子どもに謝罪を強要するよりも、親自身が「こういう時には、こうやって謝るんだよ」とお手本を見せる方が、子どもはよっぽど素直に「ごめんね」の意味と大切さを理解し、自分も謝れるようになります。子どもは親の姿を見て育つのです。

皐月’s Point: 医療の現場でも、ミスや不手際があった際に、言い訳せず、誠実に謝罪し、原因を説明し、再発防止に努める姿勢が、患者さんとの信頼関係を維持・再構築する上で不可欠です。これは、親子関係でも全く同じことが言えるのではないでしょうか。

心に響く「ごめんね」の伝え方【3つのポイント】

ただ「ごめん」と言えばいい、というわけではありません。子どもにちゃんと気持ちが伝わる、効果的な謝り方のポイントを3つご紹介します。

ポイント1:”具体的に”何に対して謝るかを伝える

  • なぜ?: 何について謝っているのかを明確にすることで、子どもは「自分の気持ちを分かってくれた」「親はちゃんと自分の行動を反省している」と感じやすくなります。
  • 例:
    • ×「さっきはごめんね」
    • ○「さっき、〇〇ちゃんが話している途中で、大きな声で怒鳴ってしまって、ごめんね」
    • ○「おもちゃを片付けるって約束したのに、ママ疲れちゃってできなかった。約束守れなくてごめんね」

ポイント2:”言い訳”せず、”気持ち”も添える(可能なら)

  • なぜ?: 「でも」「だって」と言い訳をすると、謝罪の気持ちが薄れてしまいます。可能であれば、なぜそうなってしまったのか、自分の気持ち(Iメッセージ)を正直に伝えることで、子どもは親の状況を理解しやすくなります。
  • 例:
    • ×「怒鳴ってごめんね。でも、あなたが言うこと聞かないからでしょ!」
    • ○「大きな声を出してごめんね。ママ、ちょっとイライラしていて、感情的になっちゃったんだ。悲しい思いをさせたね、ごめんね。」(→「アイメッセージ」の記事も参考に![※内部リンク想定])
  • ポイント: 自分の非を認めることが重要。気持ちを伝えるのは、理解を求めるためであり、言い訳のためではありません。

ポイント3:”どう改善するか”を示す(必要な場合)

  • なぜ?: 特に同じ過ちを繰り返してしまった場合など、「次は気をつける」という意思を示すことで、謝罪の真剣さが伝わり、子どもの信頼を取り戻す助けになります。
  • 例:
    • 「これからは、カッとなってもすぐに怒鳴らないように、一呼吸置くように気をつけるね。ごめんね。」
    • 「明日は必ず、約束を守るようにするからね。本当にごめん。」
  • ポイント: 実現不可能な約束はせず、具体的な改善策を示すことが大切。

【最も大切なこと】
それは、「誠実さ」です。言葉だけでなく、落ち着いたトーン、真剣な表情、相手の目を見る姿勢など、態度全体で「本当に申し訳ないと思っている」気持ちを伝えましょう。必要であれば、子どもの目線に合わせてしゃがむことも有効です。

「謝ったら、つけあがるのでは?」という心配について

「親が謝ると、子どもが『自分が正しいんだ』と思って、わがままになるのでは?」と心配される方もいるかもしれません。

しかし、正当な理由なく何でも謝るのではなく、親が”本当に間違った”と認識した時に、誠実に謝るのであれば、それは子どものわがままを助長することには繋がりません。むしろ、「親も間違うことがある、でも間違ったら誠実に謝る」という姿は、子どもに正しい人間関係のあり方を教え、親への尊敬の念を深めることさえあるのです。

大切なのは、「何に対して謝るのか」を明確にし、親としての(例えばしつけなどの)一貫した態度は崩さないことです。

皐月のリアル体験談:「ごめんね」が言えなかった私…そして言えた日

以前、仕事で疲れて帰宅した日に、些細なことで三女に感情的に怒ってしまったことがありました。明らかに八つ当たり…。娘は目に涙をためて部屋に閉じこもってしまいました。「しまった…」と思いつつも、その日は疲労と変なプライドで「ごめんね」が言えませんでした。

翌朝、家中がなんだかギクシャクした空気…。意を決して、娘のところへ行き、目を見て「昨日は、ママ疲れていてイライラして、〇〇ちゃんに強く当たってしまって、本当にごめんね。すごく悲しい思いをさせちゃったね」と伝えました。(ポイント1&2実践!)

すると、娘は最初は黙っていましたが、やがてポツリと「…うん」と頷き、私にぎゅっと抱きついてきました。あの瞬間、言葉は少なくとも、心が通じ合った、関係が修復された、と感じました。そして、私自身も、素直に謝れたことで、心がスーッと軽くなったんです。

あの経験以来、間違った時は、時間はかかっても、必ず「ごめんね」と伝えるように心がけています。

まとめ:「ごめんね」は、親子関係を育む”魔法の肥料”

親が子どもに伝える「ごめんね」。
それは、決して弱さの証ではなく、強さと誠実さの証です。

その一言は、

  • 子どもの心を癒し、
  • 信頼関係を修復・強化し、
  • 責任感や共感性を育て、
  • 正直さや誠実さのお手本となり、
  • 子ども自身が素直に謝れる心を育む、

まるで、親子関係という名の土壌を豊かにする、魔法の肥料のようなもの。

完璧な親なんていません。間違うことは誰にでもあります。大切なのは、間違った時に、勇気を出して、素直に「ごめんね」と伝えること。その誠実な姿が、お子さんの心に、そして親子の未来に、温かい光を灯してくれるはずです。

あなたが子どもに「ごめんね」と伝えた時、どんな変化がありましたか? 謝る時に心がけていることなど、ぜひコメントで教えてください!

「#ワンポイント育児」で、一緒に正直で温かい親子関係を築いていきましょう。参考になったら、いいね!やシェアをお願いします♪
次回の「#ワンポイント育児」もお楽しみに!


皐月|ママナース
(3姉妹の母 / 現役看護師 / ブログ「こそだて部」運営)
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