【#ワンポイント育児】「すごいね!」連発してない?子どもの”本当の自信”を育む「見たまま承認」の魔法

mother and son sitting on a wooden chair while showing the bond paper with drawing こそだて部
Photo by RDNE Stock project on Pexels.com
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「わぁ、上手に描けたね!すごい!」
「全部食べられたの?えらいね!」
「走るの速いねー!すごいすごい!」

お子さんが何かをしたり、見せてくれたりした時、思わず口から飛び出す「すごいね!」「上手!」「えらい!」。これ、もう私たち親の口癖、国民的褒め言葉と言ってもいいかもしれません(笑)。私も一日何十回言ってるか…数えきれません!

もちろん、褒めること、認めることは、子育てにおいてとっても大切。でも、もしその「すごいね!」が、時として子どもの”本当の自信”を育むチャンスを逃しているとしたら…?

こんにちは!湘南で子育て中の、3姉妹の母で現役看護師、「こそだて部」の皐月です。
今回の「#ワンポイント育児」では、ついつい連発しがちな「すごいね!」のような”漠然とした褒め言葉”と、「〇〇できたね!」のように”見たままの事実”を伝える承認、この二つが子どもの心にどう響くのか、その違いと効果に迫ります。

この記事を読めば、

  • なぜ「すごいね!」だけだと、ちょっと”もったいない”のか?
  • 「見たまま承認」が持つ、驚くべきパワーとは?
  • 今日からできる!具体的な「見たまま承認」の声かけ例

が分かり、お子さんの内側から湧き出る自信と意欲を、より効果的に育むヒントが見つかるはずです。

なぜ「すごいね!」だけじゃ、もったいないの?

愛情を込めて言っている「すごいね!」。でも、こればかりだと、こんな”落とし穴”があるかもしれません。

  • 何が”すごい”のか、子どもには分からない: 「すごい」と言われても、子どもは自分の行動の「どの部分」が評価されたのか具体的に分かりません。そのため、「どうすればまた褒められるか」が分からず、次の行動に繋がりにくいことがあります。
  • 「褒められること」が目的になりやすい: 「すごいね!」という親からの”評価”を得ることが目的になってしまい、「自分がどう感じたか」「何を達成したか」という内面的な満足感よりも、他者評価に依存しやすくなる可能性があります。「褒められないと不安」「失敗したらすごいって言ってもらえないかも」と感じてしまう子も。
  • 結果ばかりを気にするようになるかも: 「上手」「すごい」は、どうしても”結果”に対する評価になりがち。そうなると、子どもは「うまくできるか」「失敗しないか」ばかりを気にして、挑戦する過程や努力そのものを楽しめなくなるかもしれません。
  • 言葉が”軽く”なってしまう: あまりに頻繁に使いすぎると、「すごいね!」という言葉の持つ本来の感動や重みが薄れてしまい、子どもにも「また言ってるな」と響かなくなってしまうことも…。

もちろん、「すごいね!」が常に悪いわけではありません!心からの感動を伝える時には、とても素敵な言葉です。ただ、”そればかり”になってしまうのは、もったいない、ということなんです。

「見たまま承認」の驚くべきパワー!

では、「すごいね!」の代わりに(あるいは加えて)、どんな言葉が子どもの心を伸ばすのでしょうか? それが「見たまま承認」です。これは、親が評価や判断を加えず、ただ子どもが「したこと」や「作ったもの」を、客観的に、具体的に言葉にして伝えるというシンプルな方法です。ポジティブ・ディシプリンなどの育児法でも推奨されていますね。

この「見たまま承認」には、こんな驚きのパワーがあります!

  • 自分の行動を”客観的”に認識できる【自己認識UP】:
    「赤いブロックを、5個、高く積み上げたね」と言われると、子どもは「僕は赤いブロックを5個積んだんだ」と、自分の行動とその結果を具体的に認識できます。これが、「自分は何ができたのか」を客観的に理解する力、つまり自己認識能力を育てます。
  • ”できた!”という事実そのものが自信になる【自己効力感UP】:
    「〇〇できたね」という事実は、外部からの評価とは関係なく、「自分にはこれができた!」という揺るぎない自信(自己効力感)の源泉になります。「ママがすごいって言ったからすごい」のではなく、「自分で〇〇できたから、自分はできるんだ!」と感じられるようになります。
  • ”プロセス”や”工夫”に光が当たる【成長マインドセット促進】:
    「最後まで諦めずにパズルに取り組んでいたね」「さっきと違うやり方で試してみたんだね!」のように、結果だけでなく、そこに至るまでの努力や工夫、試行錯誤を言葉にすることで、子どもは「頑張ること」「工夫すること」の大切さを学びます。これは、「やればできる!」という成長マインドセットを育む上で非常に重要です。(→「失敗しても大丈夫!」の記事も参考に![※内部リンク想定])
  • 親の”ちゃんと見てるよ”が伝わる【安心感・信頼感UP】:
    具体的に描写するには、親が子どものことを注意深く観察する必要がありますよね。その「ちゃんと見てくれている」という事実が、子どもにとっては「自分は大切にされている」「関心を持ってもらえている」という大きな安心感と、親への信頼感に繋がります。(→「見て見て!」への対応とも関連しますね!)

皐月’s Point: 看護師が患者さんの状態を正確に観察し、「〇〇ができていますね」「顔色が良くなりましたね」と具体的に伝えることが、患者さんの安心感や回復意欲に繋がるのと似ています。具体的な描写は、相手への深い関心と敬意の表れなのです。

やってみよう!”見たまま承認”の具体的な声かけ【3つの場面別】

難しく考えないで!ポイントは「見たまま」を「言葉にする」だけ。評価や解釈は、いったん横に置いてみましょう。

場面1:お絵描きや工作を見せてくれた時

  • つい言っちゃう例: 「わー、すごい上手だね!天才!」
  • 「見たまま承認」例:
    • 「わぁ、黄色とオレンジ色をたくさん使って、太陽を描いたんだね!」
    • 紙いっぱいに、グルグル力強い線が描けてるね!」
    • ハサミで、この丸い形を切ったんだね。難しいところ、集中してたね!」
    • 色々な素材を組み合わせて、面白いものができたね!」

場面2:何かができるようになった時

  • つい言っちゃう例: 「えらいね!」「さすが!」
  • 「見たまま承認」例:
    • 「見て!一人でズボンが履けたね!ボタンも自分で留められたんだ!」
    • 最後まで諦めずに、鉄棒で前回りができたね!何度も練習してたもんね!」
    • 「わ!こぼさないでコップにジュースを注げたね!」
    • 「すごい!自転車のペダルを漕いで、まっすぐ進んでるよ!」

場面3:お手伝いをしてくれた時

  • つい言っちゃう例: 「ありがとう、いい子だね!」
  • 「見たまま承認」例:
    • 「ありがとう、洗濯物を畳んで、タンスにしまってくれたんだね!すごくきれい!」(+「助かったよ!」で、さらに効果UP!→前回の記事も参考に![※具体的ありがとう記事への内部リンク想定])
    • 「ありがとう、食卓にお箸を並べてくれたね。準備が早くできたよ!」
    • 「ありがとう、弟(妹)の遊び相手になってくれたんだね。楽しそうな声が聞こえてきたよ!」

【ポイント】
まずは、目に見える事実をそのまま言葉にする練習から。慣れてきたら、そこに子どもの気持ちを推測する言葉(「楽しそうだね」「集中してたね」)や、具体的な感謝(「助かったよ」)をプラスしていくと、さらに温かいコミュニケーションになります。

我が家の「すごいね!」を封印してみたら…

私も、この「見たまま承認」を知ってから、意識して「すごいね!」を封印してみた時期がありました。最初は、なんだか褒めてないみたいで物足りないような、変な感じがしました(笑)。

でも、例えば三女が新しいダンスのステップを練習して見せてくれた時、「すごい!」と言う代わりに、「わ、右足を出して、クルッと回って、ピタッと止まったね!さっきより動きがスムーズになったんじゃない?」と伝えたんです。

そしたら、三女は「うん!ここの止めるところ、練習したんだ!」と、自分が工夫したポイントを、すごく得意げに話してくれました。「すごいね!」だけだと、「へへっ」で終わっていたかもしれない会話が、具体的な行動への自信と、さらなる意欲に繋がったように感じた瞬間でした。

まとめ:「ちゃんと見てるよ」が、子どもの自信の根っこになる

「すごいね!」という言葉も、もちろん使い方次第で素晴らしい効果があります。でも、それだけに頼らず、

「〇〇できたね!」
「〇〇しているね!」

と、子どもが”今ここ”でしていること、成し遂げたことを、具体的に言葉にして伝える「見たまま承認」

この関わり方は、子どもに「自分はちゃんと見てもらえている」「自分の行動には価値がある」という感覚を与え、評価に左右されない、内側から湧き出る”本当の自信”を育むための、強力な土台となります。

難しく考えず、まずは今日、お子さんの何か一つの行動に対して、「見たまま」を言葉にして伝えてみませんか? きっと、いつもと違う、キラキラした子どもの表情が見られるはずです。

「『すごいね!』の代わりに、こんな言葉をかけてみたら、子どもの反応が変わりました!」「我が家の『見たまま承認』エピソード」など、ぜひコメントで教えてくださいね!

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次回の「#ワンポイント育児」もお楽しみに!


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