「じぶんでやるの!」
「わたしが!」
その力強い言葉に、「わー!成長したなぁ!」と目を細める瞬間。
…からの、「え、今!? ご飯、冷めちゃうのに…!」「あーっ!そっちは汚れちゃうやつ…!」って、心の中で叫んでるママ・パパ、正直に手を挙げてー!(笑)
はい、私もです!
3姉妹の母で現役看護師、「こそだて部」の皐月です。
子どもの「自分でやりたい!」気持ち、本当に尊いですよね。自立への大きな一歩!頭では分かっているんです。でも、現実は…時間がかかる、汚れる、危なっかしい、そして最終的に「やっぱりできないー!」って泣かれたり…。こっちの忍耐力も試されるし、忙しい時は特に、つい手や口を出したくなっちゃいますよね。
今日は、そんな「自分でやる!」期の、親の理想と現実のギャップに悩むママ・パパに向けて、
- なぜ子どもは「自分でやりたがる」のか?その素晴らしい意味
- せっかくの意欲を削いでしまう…NGな見守り方とは?
- 子どもの挑戦を自信に繋げる!【魔法の見守り方5つの心得】
- 「安全」と「時間」との賢い付き合い方
について、現役看護師としての発達の知識(運動能力や認知機能の発達にも関係します!)と、我が家のドタバタ奮闘記を交えながら、具体的にお伝えしていきます。
この記事を読めば、子どもの「自分でやる!」をもっと温かい目で見守れるようになり、その意欲を健やかな成長に繋げるヒントが見つかるはずです!
キラキラ輝く「自分でやる!」期:その意味とパワー【ママナース解説】
特にイヤイヤ期と重なる2歳前後から、子どもたちの「自分でやる!」スイッチが入ることが多いですが、これは発達上、非常に重要で素晴らしいサインなんです!
- パワー1:自立心・自我の芽生え!
「自分は親とは違う一人の人間だ」「自分の力で何かをしたい」という気持ちの表れ。心理学者のエリクソンが言う「自律性 対 恥・疑惑」の時期で、自分でできた!という感覚が、健全な自我を育みます。(出典:エリク・H・エリクソンの心理社会的発達理論など) - パワー2:最高の学びのチャンス!
子どもは、実際にやってみることで学びます。スプーンを使う、ボタンを留める、靴を履く…これらの動作は、何度も繰り返すことで、脳と体が連携し、運動能力や問題解決能力が向上していきます。「習うより慣れろ」は、子どもの発達の真理なんです。 - パワー3:自信(自己効力感)の源泉!
「できた!」という成功体験は、「自分はやればできるんだ!」という自己効力感を育てます。この感覚が、今後の様々な挑戦への意欲の土台となります。 - パワー4:内なる意欲(内発的動機づけ)の表れ!
誰かに言われたからではなく、「自分がやりたいからやる!」。この内側から湧き出るエネルギーこそが、学びを持続させる最も強い力になります。
つまり、「自分でやる!」は、子どもが心と体を使って、懸命に成長しようとしている姿そのものなんですね。
せっかくの意欲が…!ついやりがちなNG対応と、親の心の葛藤
子どものやる気を応援したい気持ちは山々なのに、ついやってしまいがちなNG対応…ありますよね。だって、親も人間だもの!(笑)
- 時間がないからと、先回りしてやってしまう: 「もう、貸して!」と手を出してしまう。一番やりがちだけど、子どもの達成感を奪う結果に…。
- 「そうじゃないでしょ!」と細かく口出し・手出しする: 子どものやり方を否定し、試行錯誤する機会を奪います。
- ため息をついたり、イライラした態度を見せる: 子どもは敏感に察知し、「自分でやると怒られる」と感じてしまいます。
- 失敗した時に、「だから言ったのに!」と責める: 挑戦したこと自体を後悔させ、次の意欲を削ぎます。
- 危ないからと、過剰に制限する: 本当に危険なこと以外まで「ダメ!」と言ってしまうと、子どもの好奇心や挑戦意欲がしぼんでしまいます。
もちろん、親だって時間に追われているし、汚れたら洗濯も大変だし、ケガでもしたら大変!と心配する気持ちも、すごくよく分かります。この葛藤こそが、「自分でやる!」期の一番難しいところですよね。
「自分でやる!」を自信に繋げる!魔法の見守り方【5つの心得】
では、親の葛藤と上手に付き合いながら、子どもの「自分でやる!」を応援するにはどうすればいいのでしょうか? ポイントは、手や口を出すのをグッとこらえ、「見守る」姿勢を基本にしつつ、環境と声かけでそっとサポートすることです。
心得1:まずは見守る!「待つ」勇気を持つ【忍耐!】
これが一番難しくて、一番大事!
- 行動:
- すぐに手や口を出さず、まずは子どもが自分で試行錯誤する時間を確保する。
- 心の中で10数える、深呼吸するなど、親自身が冷静になる工夫をする。
- 「どこまでできるかな?」と観察に徹してみる。
- ポイント:
- 親が待つことで、子どもは自分で考える時間、工夫する時間を得られる。
- 「信じて見守ってくれている」という安心感が、挑戦を後押しする。
(これが本当に難しいんですよね…!私も修行中です・笑)
心得2:環境を「お膳立て」しておく【成功体験の仕込み】
子どもが挑戦しやすいように、環境を整えてあげるのは親の腕の見せ所!
- 工夫:
- 子ども用の踏み台を用意して、洗面台やキッチンに手が届くようにする。
- 子どもでも扱いやすい食器や道具(持ちやすいスプーン、こぼれにくいコップ、切れにくい子ども用包丁など)を用意する。
- 着脱しやすい服(ウエストがゴムのズボン、マジックテープの靴など)を選ぶ。
- 時間がかかっても大丈夫なように、時間に余裕を持って行動を始める。
- 汚れてもいいように、エプロンをしたり、下に新聞紙を敷いたりする。
- ポイント:
- 物理的なハードルを下げてあげることで、「できた!」体験をしやすくなる。
- 安全に配慮しつつ、挑戦できる範囲を広げてあげる。(看護師視点でも、環境整備は事故予防の基本!)
心得3:「やり方」ではなく「気持ち」に寄り添う【共感】
うまくいかずに、子どもがイライラしたり、泣きそうになったりした時こそ、寄り添うチャンス。
- 声かけ例:
- 「そっか、なかなかボタンが留まらなくて、悔しいね」
- 「自分でやりたいんだよね、その気持ち、すごくかっこいいよ!」
- 「一生懸命やってるの、ママ(パパ)ちゃんと見てるよ」
- ポイント:
- 結果ではなく、挑戦している気持ちそのものを認めてあげる。
- 共感されることで、子どもは気持ちを立て直しやすくなる。
「できない!」への対応とも共通しますね。まず共感が大切です。
心得4:口出し<<励まし&質問「どうしたらいいかな?」【自主性の尊重】
アドバイスしたくなる気持ちを抑えて、子どもの考える力を信じましょう。
- 声かけ例:
- 「お!ここまでできたんだ!すごいね!」
- 「あとちょっとで完成だね!」
- (困っている様子なら)「あれ?どうしたらいいかな?何かいい方法、思いつく?」
- 「さっきと違うやり方でやってみるのはどう?」
- ポイント:
- 指示や命令ではなく、励ましや、自分で考えることを促す質問を投げかける。
- 子ども自身の工夫や発見を尊重する。
(「手伝って!」と言われたら、前回の記事の「ちょい助け」テクニックの出番ですね!)
心得5:「結果」より「挑戦」を盛大に称賛!【プロセス重視】
たとえ失敗しても、最後までやり遂げられなくても、「自分でやろうとした」こと自体を褒めましょう!
- 声かけ例:
- 「牛乳こぼしちゃったけど、自分で注ごうとしたのが偉かったね!次はこぼさないように、どうしたらいいか一緒に考えようか」
- 「ボタン、最後までできなかったけど、一つでも自分で留められたのすごいよ!」
- 「転んじゃったけど、自分で起き上がれたね!強くなった証拠だ!」
- ポイント:
- 失敗=悪いこと、ではないと伝える。失敗から学ぶことの大切さを教える。
- 挑戦した勇気と努力を具体的に言葉にして称賛する。
これにより、子どもは失敗を恐れず、また挑戦しようと思えるようになります。
「自分でやる!」と「安全・時間」のバランス、どう取る?
とはいえ、現実問題として安全と時間は無視できませんよね。
- 安全について:
- 絶対に譲れないライン(火、刃物、道路への飛び出しなど)は、毅然と、繰り返し伝える。「危ないから、これはママ(パパ)がやるね」とはっきり言う。
- なぜ危ないのか、理由も分かりやすく説明する。
- 「代わりに、〇〇なら自分でやっていいよ」と代替案を示す。
- 親が目を離さない環境で挑戦させる。
- 時間について:
- 時間に余裕がある時(休日など)に、思い切り挑戦させてあげる。
- 朝の支度など、時間が限られている時は、「ここまで自分でやってみようか?」「どっちか一つだけ自分でやるのはどう?」など、部分的に任せるのも手。
- 「時計の針が〇になったらおしまいね」と見通しを伝える。
- どうしても間に合わない時は、「ごめんね、今日は時間がなくなっちゃったから、残りはママが手伝うね。明日はもっと早く始めてみようか」と正直に伝えて協力する。
全部完璧にやらせる必要はありません。状況に応じて、親子で妥協点を見つけることも大切です。
我が家の「自分でやる!」奮闘記:魔の2歳児 vs ボタン
次女が2歳半の頃、服のボタンを異様に自分で留めたがった時期がありました。もちろん、指先はまだ不器用。朝の忙しい時に限って「じぶんで!」とテコでも動かない…。見ているこっちはハラハラ、イライラ。
ある朝、時間に少し余裕があったので、「よし、今日はとことん付き合おう!」と覚悟を決めて見守ることに(心得1)。案の定、なかなかボタンホールに入らない。「できないー!」と癇癪を起こしかけたので、「悔しいね、難しいよね。でも、自分でやりたい気持ち、かっこいいよ!」(心得3)と声をかけつつ、グッと我慢。
しばらく格闘した後、「…ちょっとだけ、ボタン持つとこ、手伝って?」と彼女からSOSが。そこで、ボタンの根本を少し支えてあげると(ちょい助け!)、彼女は一生懸命、小さな指でボタンを穴に通し…ついに、パチン!
「できたーーー!!!」
満面の笑みで叫んだ彼女の顔は、達成感でキラキラ輝いていました。時間はかかったけれど、あの「自分でできた!」体験が、彼女の大きな自信になったのは間違いありません。親の「待つ勇気」が試された瞬間でした。
まとめ:「自分でやる!」は、未来への投資!温かく見守ろう
子どもの「自分でやる!」というキラキラした意欲。それは、将来、困難に立ち向かい、自分の力で人生を切り拓いていくための、大切なエネルギーの源です。
時間もかかるし、手もかかる。親の忍耐力も必要。でも、
- 待つ勇気を持つ
- 環境をお膳立てする
- 気持ちに寄り添う
- 励まし&質問で導く
- 挑戦を称賛する
これらの「見守り方」を意識することで、その意欲を確かな「自信」と「生きる力」に育てていくことができます。
焦らず、比べず、お子さんのペースで。「自分でできた!」の笑顔を、一つでも多く引き出してあげたいですね。私も、三姉妹の母として、日々奮闘中です!
「うちの子の『自分でやる!』ブーム、こんな感じです!」「こんな見守り方、効果ありました!」など、あなたの奮闘記やアイデアも、ぜひコメントで教えてくださいね!
この記事が、お子さんの挑戦を温かく応援したいと願う、あなたの背中をそっと押せたら嬉しいです。参考になったら、いいね!やシェア、大歓迎です♪
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