はじめに:診断は、絶望ではなく「始まり」です
医師から、お子さんの発達障害について、正式な診断を受けた時。頭が真っ白になったり、将来への不安で胸が張り裂けそうになったり…。様々な感情が、あなたを襲っていることと思います。
こんにちは、ママナースのさとみです。しかし、どうか、これだけは忘れないでください。診断は、**子育ての終わりでも、絶望の始まりでもありません。**むしろ、**我が子の特性を正しく理解し、その子に合ったサポートを見つけるための、希望に満ちた「スタートライン」**なのです。
この記事では、診断という大きな節目を乗り越え、次の一歩を踏み出すために、親として知っておきたい**「療育」と「公的支援」**という、二つの心強い味方について解説します。
「療育」って、一体何をするの?
「療育」という言葉に、何か特別な訓練のような、堅苦しいイメージを持っている方もいるかもしれません。しかし、療育の本質は、子どもが、日常生活や社会生活で感じる「生きづらさ」を軽減し、その子らしい笑顔を増やすための、専門的なサポートです。
- 何をする場所? 遊びや、専門家との対話を通して、コミュニケーションの取り方、感情のコントロール、体の使い方などを、その子のペースに合わせて、楽しく学んでいきます。
- 親にとってのメリットは? 子どもの特性に合った関わり方を具体的に学べるだけでなく、同じ悩みを持つ親と繋がり、孤独感を和らげることができます。育児の悩みを相談できる専門家がいるという安心感は、何物にも代えがたいものです。
お住まいの地域の「児童発達支援事業所」などを探し、まずは見学から始めてみましょう。
知らないと損!活用できる「公的支援」
発達障害のある子どもと、その家族を支えるための、様々な公的支援制度があります。これらを活用することは、親の権利です。一人で頑張ろうとせず、積極的に頼りましょう。
1.障害児通所受給者証
児童発達支援などの療育サービスを利用するために、必ず必要となるものです。お住まいの市区町村の福祉担当窓口で申請します。所得に応じて、利用料の自己負担額に上限が設けられているため、安心してサービスを利用できます。
2.療育手帳・精神障害者保健福祉手帳
障害の程度によって、いずれかの手帳を取得できる場合があります。手帳があると、様々な福祉サービス(税金の控除、公共料金の割引、各種手当など)が受けられ、経済的な負担を大きく軽減することができます。
3.特別児童扶養手当
精神または身体に障害を有する児童を家庭で監護、養育している保護者に対し、支給される手当です。所得制限がありますが、対象となる可能性があれば、申請する価値は十分にあります。
まとめ:あなたは、もう一人じゃない
診断を受けたことで、あなたは、我が子の「一番の理解者」になるための、羅針盤を手に入れました。そして、あなたの周りには、療育の先生、相談員、同じ境遇の仲間など、たくさんのサポーターが現れます。
あなたは、決して一人ではありません。
使える制度は、全て使い、頼れる人には、どんどん頼ってください。そして、ママ・パパ自身が、心に余裕を持って笑顔でいること。それが、お子さんの健やかな成長にとって、何よりの栄養になるのですから。