はじめに:寝かしつけに1時間…毎晩の格闘に疲れていませんか?
赤ちゃんを布団に置いた瞬間、背中にスイッチがあるかのように「ギャー!」と泣き出したり、抱っこで延々と揺られていないと眠ってくれなかったり…。毎晩の寝かしつけが、ママ・パパにとって大きなストレスになっているご家庭は、少なくないのではないでしょうか。
こんにちは、ママナースのさとみです。赤ちゃんの寝つきが悪い原因は様々ですが、意外と見落としがちなのが**「寝室の環境」**です。赤ちゃんは、大人よりもずっと、光や音、温度などの環境の変化に敏感です。
この記事では、赤ちゃんが「ここは安心して眠る場所だ」と感じられるような、最適な寝室環境の作り方について、具体的なポイントを解説します。
ポイント1:「光」のコントロール
人間は、光を浴びると覚醒し、暗くなると眠くなるようにできています。このメリハリを、赤ちゃんにも作ってあげることが大切です。
- 寝る時は、真っ暗に: 豆電球(常夜灯)も、赤ちゃんの眠りを妨げる原因になります。遮光カーテンなどを活用し、できるだけ部屋を真っ暗にしましょう。夜中の授乳やおむつ替えの際は、フットライトなど、赤ちゃんの顔に直接光が当たらない、ごく弱い明かりを使うのがおすすめです。
- 朝は、太陽の光を浴びせる: 朝になったら、カーテンを開けて太陽の光を部屋に入れ、「朝だよ」と教えてあげましょう。これにより、体内時計がリセットされ、夜の眠りに繋がりやすくなります。
ポイント2:「音」のコントロール
赤ちゃんは、静寂よりも、ママのお腹の中にいた時に聞いていたような、持続的で単調な音に安心感を覚えることがあります。
- 生活音は、気にしすぎない: 赤ちゃんが寝ているからといって、家族が息を潜めるように生活する必要はありません。テレビの音や話し声など、普段通りの生活音は、かえって赤ちゃんを安心させることがあります。
- ホワイトノイズを活用する: どうしても寝付けない時には、「シー」「ザー」といった、ホワイトノイズを流してみるのも一つの手です。換気扇や空気清浄機の音、専用のアプリや機械などがあります。ママのお腹の中の音に似ているため、赤ちゃんがリラックスできると言われています。
ポイント3:「温度・湿度」のコントロール
赤ちゃんは体温調節が苦手です。快適な温度と湿度を保ってあげましょう。
- 温度の目安: 夏は25〜27℃、冬は20〜22℃くらいが目安です。大人が「少し涼しいかな?」と感じるくらいが、赤ちゃんにとっては快適なことが多いです。
- 湿度の目安: 湿度は、年間を通して50〜60%を保つのが理想です。特に冬場は、暖房で空気が乾燥しがち。加湿器を使ったり、濡れタオルを干したりして、乾燥を防ぎましょう。鼻や喉の粘膜が潤い、風邪予防にも繋がります。
- 服装と寝具: 大人と同程度か、一枚少なめが基本です。汗をかいていないか、背中や首筋を触ってこまめにチェックしましょう。掛け布団の使いすぎは、乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクも高めます。スリーパーなどを活用するのがおすすめです。
まとめ:寝室は「眠るための特別な場所」にしよう
寝室は、遊ぶ場所ではなく、「静かに、暗くして、安心して眠るための場所」なのだと、赤ちゃんに教えてあげることが大切です。
寝る前の儀式(ルーティン)として、寝室に入ったら照明を落とし、静かな声で絵本を読むなど、入眠へのスイッチを切り替える工夫を取り入れてみましょう。
もちろん、環境を整えたからといって、すぐに寝てくれるとは限りません。でも、その積み重ねが、赤ちゃんの心地よい眠りと、ママ・パパの心の余裕に繋がっていくはずです。