「おたふく風邪」は、ただの風邪じゃない。その合併症、知っていますか?

「おたふく風邪(流行性耳下腺炎)」と聞くと、「子どもの頃、かかったな」「頬が腫れて、熱が出る病気」くらいの、認識の方も、多いかもしれません。しかし、この病気は、単なる、風邪とは、全く異なり、時に、重篤な、合併症を、引き起こす、可能性のある、恐ろしい病気です。

こんにちは、ママナースのさとみです。特に、男の子の場合、将来の、不妊に、繋がる可能性のある、合併症を、引き起こすこともあります。予防接種で、防げる病気であるにも関わらず、その、重要性が、十分に、認識されていない、現状に、危機感を、抱いています。

この記事では、おたふく風邪が、引き起こす、主な、合併症と、予防接種の、重要性について、詳しく解説します。


おたふく風邪の、主な症状

おたふく風邪は、ムンプスウイルスという、ウイルスによって、引き起こされる、感染症です。主な症状は、以下の通りです。

  • 耳下腺(耳の下)の、腫れと、痛み: 片側だけ、または、両側が、腫れます。触ると、痛みを伴います。
  • 発熱: 38℃以上の、発熱を、伴うことが、多いです。
  • 頭痛、腹痛、食欲不振

潜伏期間は、2〜3週間と、比較的長く、感染力が、非常に、強いのが、特徴です。


見逃してはいけない!おたふく風邪の、恐ろしい合併症

おたふく風邪は、耳下腺の腫れが、治まっても、ウイルスが、体の、他の場所に、感染することで、様々な、合併症を、引き起こす、可能性があります。

1. ムンプス難聴(感音難聴)

  • 危険性: 最も、注意すべき、合併症の一つです。ウイルスが、内耳に、感染することで、突然、片耳、または、両耳の、聴力が、失われてしまうことがあります。一度、失われた聴力は、回復が、非常に、難しい、と言われています。
  • 特徴: 難聴は、発症しても、子ども自身が、気づきにくく、親も、見過ごしてしまうことが、少なくありません。特に、片耳だけの、難聴の場合、日常生活で、困ることが、少ないため、発見が、遅れる傾向があります。

2. ムンプス睾丸炎(精巣炎)

  • 危険性: 思春期以降の、男の子が、おたふく風邪に、かかった場合に、約20〜30%の確率で、発症すると言われています。ウイルスが、精巣に、感染し、腫れと、強い痛みを、伴います。将来の、不妊に、繋がる可能性も、指摘されています。
  • 特徴: 発熱から、数日後に、陰嚢の、腫れや、痛みが、現れます。

3. ムンプス髄膜炎

  • 危険性: ウイルスが、脳を覆う、髄膜に、感染することで、引き起こされます。頭痛、嘔吐、発熱、首の硬直などの、症状を、伴います。ほとんどは、軽症で、後遺症を、残すことは、稀ですが、ごく稀に、脳炎に、移行する、重篤なケースも、あります。

予防接種の、重要性

おたふく風邪は、予防接種で、防ぐことができる病気です。日本では、任意接種のため、接種率が、低いのが、現状ですが、その、合併症のリスクを、考えると、接種を、強く、お勧めします。

  • 接種時期: 1歳以降に、1回目。小学校入学前(5〜6歳頃)に、2回目を、接種するのが、一般的です。
  • 効果: 2回接種することで、約90%の、発症を、防ぐことができます。また、万が一、かかったとしても、重症化や、合併症の、リスクを、大幅に、減らすことができます。

まとめ:予防できる病気は、予防しよう

「おたふく風邪は、かかった方が、免疫がつくから」という、昔の、考え方は、もう、通用しません。特に、ムンプス難聴のように、一度、発症すると、回復が、難しい、合併症があることを、知っておきましょう。

大切な、お子さんの、将来の、健康を守るために、予防接種という、確実な、手段を、ぜひ、検討してみてください。そして、もし、お子さんが、おたふく風邪に、かかってしまった場合は、合併症の、サインを、見逃さないように、注意深く、観察しましょう。