その涙目、ただの癖じゃないかも。子どもの「逆さまつげ」放置は危険?
「うちの子、なんだか、いつも目が潤んでいる」「よく目をこするし、光をまぶしそうにする」…。そんな、お子さんの様子、気になったことはありませんか?もしかしたら、それは、**まつげが、眼球の表面(角膜)に、当たってしまっている状態、「逆さまつげ」**が、原因かもしれません。
こんにちは、ママナースのさとみです。子どもの「逆さまつげ」は、成長と共に、自然に治ることも多いですが、症状によっては、視力の発達に影響を与えたり、手術が必要になったりすることもあります。
この記事では、子どもの逆さまつげの種類と、家庭で気をつけるべき症状、そして、眼科での治療法について、分かりやすく解説します。
子どもの「逆さまつげ」、2つのタイプ
子どもの逆さまつげには、主に2つのタイプがあります。
1. 睫毛内反(しょうもうないはん)
まぶたの向きは正常ですが、まつげだけが、内側に向かって生えている状態です。
2. 眼瞼内反(がんけんないはん)
まぶたの縁自体が、内側(眼球側)に向いてしまっているために、まつげが、眼球に当たってしまう状態です。赤ちゃんは、まぶたの皮膚や、皮下脂肪が、ふっくらと厚いため、このタイプの逆さまつげが多いと言われています。
こんな症状は、要注意!眼科受診の目安
逆さまつげがあっても、まつげが柔らかく、角膜に、ほとんど触れていない場合は、特に症状が出ないこともあります。しかし、以下のような症状が見られる場合は、まつげが、角膜を傷つけている可能性がありますので、眼科を受診しましょう。
- しきりに、目をこする
- 涙目になっていることが多い
- 光を、異常にまぶしがる
- 白目が、よく充血している
- 目やにが、たくさん出る
- まばたきの回数が、異常に多い
これらの症状を放置すると、角膜に、常に傷がついている状態になり、乱視が強くなったり、視力の発達が妨げられたりする可能性があります。
眼科では、どんな治療をするの?
眼科では、まず、まつげが、どの程度、角膜に接触しているか、そして、角膜に傷がついていないかを、詳しく診察します。
経過観察
多くの場合、特に、乳幼児期では、体の成長と共に、顔つきが、シュッと変化し、まぶたの脂肪が減ることで、逆さまつげが、自然に治ることが期待できます。そのため、角膜に、ひどい傷がなければ、定期的な診察で、様子を見ていくことが、ほとんどです。
点眼薬
角膜の傷を保護したり、細菌感染を防いだりするために、抗生剤や、角膜保護成分の入った、点眼薬が処方されることがあります。
手術
3歳を過ぎても、症状が改善しない場合や、角膜の傷がひどく、視力への影響が懸念される場合には、手術が検討されます。手術は、局所麻酔、または、全身麻酔で行われ、内側に向いてしまった、まぶたの向きを、糸で固定したり、余分な皮膚を切除したりします。
まとめ:気になる症状は、自己判断せずに、専門医へ
子どもの逆さまつげは、親から見ると、とても痛々しく、心配になるものです。しかし、その多くは、成長と共に、自然に軽快していきます。
大切なのは、自己判断で、「そのうち治るだろう」と、放置しないことです。
今回ご紹介したような、気になる症状があれば、まずは、眼科を受診し、専門医の診断を仰ぎましょう。そして、どのくらいの頻度で、経過を見ていくべきか、指示を受けることが、お子さんの、大切な目の健康を守ることに繋がります。