はじめに:その感染症対策、本当に効果ありますか?
子どもが園や学校に通い始めると、次から次へといろいろな病気をもらってきますよね。「また熱が出た…」「今度は胃腸炎…」と、家庭内での感染拡大にヒヤヒヤしている親御さんも多いのではないでしょうか。
こんにちは、ママナースのさとみです。感染症から子どもを守るためには、家庭での日々の対策が何よりも重要です。しかし、良かれと思ってやっている対策が、実はあまり効果がなかったり、間違っていたりすることも少なくありません。
この記事では、ウイルスの侵入を防ぎ、家庭内感染を最小限に食い止めるために、ママナースが普段から実践している**「本当に効果のある感染症対策の基本」**を、手洗い・消毒・換気の3つのポイントに絞ってご紹介します。
基本のキ①:正しい手洗い「ハッピーバースデー2回分」
感染症対策の基本は、何と言っても「手洗い」です。外から持ち込まれたウイルスを物理的に洗い流す、最も効果的な方法です。
手洗いのタイミング
- 帰宅した時
- 食事やおやつの前
- トイレの後
- 咳やくしゃみを手で押さえた後
- 鼻をかんだ後
正しい手の洗い方(子ども向け)
子どもには「ハッピーバースデーの歌を2回歌うくらいの時間、洗おうね」と教えると、楽しみながら必要な時間を確保できます。
- おねがいのポーズ: 石鹸を泡立て、手のひらをよくこする。
- かめのポーズ: 手の甲を伸ばすようにこする。
- おやまのポーズ: 指の間をしっかり洗う。
- バイクのポーズ: 親指をハンドルを握るように洗う。
- つめのポーズ: 指先、爪の間を手のひらでこするように洗う。
- つかまえた!のポーズ: 手首までしっかり洗う。
最後に、清潔なタオルでしっかり水分を拭き取ります。濡れたままだと、菌が繁殖しやすくなるので注意しましょう。
基本のキ②:消毒液の正しい選び方・使い方
手洗いができない時や、プラスアルファの対策として有効なのが「消毒」です。ただし、やみくもに使っても効果は半減してしまいます。
消毒液の種類と選び方
- 手指の消毒: アルコール濃度が60%以上のものを選びましょう。アルコールに弱い場合は、ノンアルコールタイプもありますが、効果は限定的です。
- モノの消毒: ウイルスには、アルコールが効くものと効きにくいもの(ノロウイルスなど)があります。様々なウイルスに効果的なのは**「次亜塩素酸ナトリウム」**です。家庭用の塩素系漂白剤を薄めて使うことができます。
消毒のポイント
- 手指消毒: 手が汚れていると効果が落ちるので、まずは手洗いをするのが基本。アルコール消毒は、手が乾いた状態で、十分な量をすり込むことが大切です。
- モノの消毒: ドアノブ、電気のスイッチ、リモコン、おもちゃなど、皆がよく触る場所を重点的に消毒しましょう。次亜塩素酸ナトリウムを使う際は、金属を腐食させたり、色落ちさせたりすることがあるので注意が必要です。また、使用時は必ず換気をしてください。
基本のキ③:効果的な換気「1時間に5〜10分」
空気中に漂うウイルスを外に追い出すために、「換気」は非常に重要です。特に、家族の誰かが感染症にかかっている場合は、意識的に行いましょう。
換気のコツ
- 対角線上の2ヶ所を開ける: 空気の通り道を作るのがポイント。一方向の窓だけを開けるよりも、対角線上にある窓やドアを2ヶ所開けると、効率的に空気が入れ替わります。
- 時間は短く、回数は多く: 長時間開けっ放しにする必要はありません。「1時間に5〜10分」を目安に、こまめに換気する方が効果的です。
- 扇風機やサーキュレーターを活用: 窓のない部屋や、空気の流れが悪い場所では、扇風機などを窓の外に向けて回すと、強制的に空気を排出できます。
まとめ:正しい知識で、家族を感染症から守ろう
特別なことをする必要はありません。「正しい手洗い」「効果的な消毒」「こまめな換気」。この3つの基本を、毎日の習慣にすることが、家族を感染症から守る一番の近道です。
ぜひ、今日からご家庭での対策を見直し、家族みんなで実践してみてください。正しい知識と習慣が、冬の感染症シーズンを乗り切るための、最強の武器になります。