乳腺炎

【ママナースが解説】乳腺炎のつらい症状と対処法:予防とセルフケアで乗り切ろう

「胸がカチカチに張って痛い…」「熱が出て体がだるい…」

授乳中のママにとって、乳腺炎は本当に辛いトラブルですよね。
私も3人の子育てをする中で、乳腺炎に何度も悩まされてきました。

高熱と悪寒、胸の痛み…「もう授乳をやめたい」とまで思ったこともあります。

この記事では、ママナースの視点から、乳腺炎の原因と症状、
そして、つらい乳腺炎を乗り切るための具体的な対処法と予防策を分かりやすく解説します。

一人で抱え込まず、頼れる人に頼りながら、この時期を乗り越えていきましょう。

乳腺炎ってどんな病気?原因と症状

乳腺炎とは、乳房に炎症が起こる病気で、授乳中のママに多く見られます。

主な原因

  • 乳汁うっ滞: 母乳が乳腺に溜まってしまうことで起こります。授乳間隔が空きすぎたり、赤ちゃんがうまく吸えていなかったり、乳房が圧迫されたりすることが原因となります。
  • 細菌感染: 乳頭の傷などから細菌が侵入し、炎症を起こすことがあります。

主な症状

  • 乳房の痛み・しこり: 乳房の一部が赤く腫れて熱を持ち、触ると強い痛みを感じます。しこりができることもあります。
  • 発熱: 38℃以上の高熱が出ることが多く、悪寒や関節痛を伴うこともあります。
  • 全身倦怠感: 体がだるく、インフルエンザのような症状が出ることがあります。
  • 頭痛: 熱に伴って頭痛が起こることもあります。

乳腺炎かな?と思ったら:まずはセルフケア

乳腺炎の初期症状を感じたら、まずは以下のセルフケアを試してみましょう。

授乳の工夫

  • 頻回授乳: 赤ちゃんに頻繁に授乳し、母乳をしっかり出しましょう。痛い側から授乳することで、乳汁の排出を促します。
  • 授乳姿勢の工夫: 赤ちゃんの顎がしこりのある方向に向くように授乳すると、しこりが解消されやすいです。
  • 搾乳: 赤ちゃんが飲みきれない場合は、手や搾乳器で搾乳し、乳房を柔らかくしましょう。ただし、搾りすぎるとかえって母乳の分泌が増えてしまうこともあるので注意が必要です。

乳房のマッサージ

  • 優しくマッサージ: 授乳中や授乳後に、しこりのある部分から乳頭に向かって優しくマッサージしましょう。強く揉みすぎると炎症を悪化させる可能性があるので注意が必要です。
  • 温める・冷やす: 授乳前は温めて血行を促進し、授乳後は冷やして炎症を抑えるのが効果的です。冷湿布や冷やしたタオルなどを活用しましょう。

体を温める・冷やす

  • 体を温める: 全身を温めることで血行が良くなり、母乳の出が良くなることがあります。温かい飲み物を飲んだり、シャワーを浴びたりしましょう。
  • 炎症を冷やす: 炎症がひどく、熱を持っている場合は、冷湿布などで乳房を冷やすと痛みが和らぎます。

休息と水分補給

  • 十分な休息: 乳腺炎は体力を消耗します。できるだけ休息をとり、体を休ませましょう。家族や周囲に協力を求め、家事や育児を分担してもらいましょう。
  • 水分補給: 脱水にならないよう、こまめに水分を補給しましょう。温かい飲み物がおすすめです。

こんな時は病院へ!受診の目安と治療法

セルフケアを試しても症状が改善しない場合や、以下の症状が見られる場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。

  • 高熱が続く、悪寒がひどい
  • 乳房の痛みや腫れがひどくなる
  • 乳房に膿が溜まっている、赤みが広がる
  • 全身倦怠感が強く、日常生活に支障が出る

病院では、抗生物質の内服や、必要に応じて乳汁の排出を促す処置などが行われます。自己判断せずに、専門医の指示に従いましょう。

乳腺炎を予防するために:日頃からできること

乳腺炎は、日頃のケアで予防できることが多いです。

  • 規則正しい授乳: 赤ちゃんが欲しがる時に欲しがるだけ授乳し、乳房が張りすぎないようにしましょう。
  • 乳房を圧迫しない: 締め付けのきつい下着や洋服は避け、乳房を圧迫しないようにしましょう。
  • バランスの取れた食事: 脂っこいものや甘いものの摂りすぎは、乳腺炎のリスクを高めると言われています。バランスの取れた食事を心がけましょう。
  • 十分な休息: 疲労やストレスは免疫力を低下させ、乳腺炎のリスクを高めます。十分な休息をとり、ストレスを溜めないようにしましょう。
  • 乳頭ケア: 乳頭の傷は細菌感染の原因になります。授乳後は乳頭を清潔に保ち、乾燥を防ぐために保湿ケアを行いましょう。

ママナースからのメッセージ:一人で抱え込まず、頼れる人に頼ろう

乳腺炎は、授乳中のママにとって本当に辛い経験です。
痛みや高熱だけでなく、授乳への不安や、赤ちゃんへの申し訳なさなど、
精神的な負担も大きいでしょう。

でも、あなたは一人ではありません。

辛い時は、家族や友人、そして助産師さんや病院など、
頼れる人に頼ることをためらわないでください。

ママナースとして、私がお伝えしたいのは、
**「無理をしないこと」「自分を大切にすること」**です。

あなたの健康が、赤ちゃんの健やかな成長に繋がります。

乳腺炎のサインとセルフケア、繰り返さないための授乳中の注意点

はじめに:その胸の痛み、ただの張りじゃないかも?

授乳中に、胸がカチカチに張って痛んだり、しこりができたり、さらには悪寒や発熱まで…。それは、多くの授乳婦が恐れる「乳腺炎」のサインかもしれません。我慢していると、症状が悪化し、切開が必要になることもあります。

こんにちは、ママナースのさとみです。私自身も、授乳中に乳腺炎になりかけ、高熱と体の痛みに苦しんだ経験があります。乳腺炎は、とにかく早期発見と、正しい対処が重要です。

この記事では、乳腺炎の初期サインと、悪化させないための緊急セルフケア、そして繰り返さないための予防法について、詳しく解説します。


乳腺炎って、どうしてなるの?

乳腺炎は、乳腺(母乳を作る組織)に炎症が起こった状態です。主な原因は2つあります。

  1. うっ滞性乳腺炎: 作られた母乳が、うまく排出されずに乳管に詰まってしまうことで起こります。授乳間隔が空きすぎたり、赤ちゃんがうまく吸えていなかったりすることが原因です。
  2. 化膿性乳腺炎: 乳首の傷などから細菌が侵入し、感染を起こした状態です。うっ滞性乳腺炎から移行することもあります。高熱や強い痛みを伴います。

これって乳腺炎?見逃したくない初期サイン

以下のような症状が一つでもあれば、乳腺炎を疑いましょう。

  • 胸の一部、または全体が赤く腫れている
  • 触ると、しこりのように硬くなっている部分がある
  • ズキズキとした痛みや、熱感がある
  • 悪寒や節々の痛み、38.5℃以上の発熱など、インフルエンザのような症状がある

「ただの風邪かな?」と思っても、胸の症状が伴う場合は、乳腺炎の可能性が高いです。自己判断せず、早めに産婦人科や母乳外来を受診してください。


病院へ行く前に!悪化させないための緊急セルフケア

「乳腺炎かも?」と思ったら、すぐに以下のケアを試してみてください。症状の悪化を防ぎ、回復を早めることができます。

1. とにかく赤ちゃんに吸ってもらう

詰まっている母乳を外に出すことが、何よりの治療です。痛くても、赤ちゃんにいつも通り、あるいはいつも以上に頻繁に授乳しましょう。しこりがある部分を優しくマッサージしながら吸わせたり、赤ちゃんの顎がしこりの方に向くような体勢で授乳したりすると、詰まりが取れやすくなります。

2. 授乳前に、胸を温める

蒸しタオルなどで胸を温めると、血行が良くなり、母乳が出やすくなります。ただし、温めすぎは禁物。授乳直前の数分間にしましょう。

3. 授乳後に、胸を冷やす

授乳が終わったら、今度は冷たいタオルや、キャベツの葉(!)などで、炎症を起こしている部分を冷やします。痛みや腫れを和らげる効果があります。

4. 体を休め、水分を摂る

乳腺炎は、体が「休んで!」と悲鳴を上げているサインでもあります。家事は後回しにして、とにかく横になり、体を休めましょう。そして、水分をたくさん摂って、母乳の循環を良くすることも大切です。


まとめ:乳腺炎を繰り返さないために

乳腺炎を一度経験すると、再発への恐怖がつきまといます。予防のために大切なのは、

  • 授乳間隔を空けすぎない
  • バランスの良い食事を心がける(特に、甘いものや脂っこいものの食べ過ぎに注意)
  • 体を締め付けない下着を選ぶ
  • ストレスや疲れを溜めない

ということです。

胸の痛みは、我慢しても良いことは一つもありません。「おかしいな」と感じたら、一人で悩まず、すぐに専門家に相談してくださいね。