はじめに:「苦手」が「すごい才能」の原石に変わる見方
「うちの子、集中力がない」「こだわりが強くて大変…」
発達障害のある子どもの子育てでは、つい「できないこと」や「苦手なこと」に目が向きがちですよね。
でも、もしその”苦手”が、見方を変えれば”すごい才能”の原石だとしたら…?
こんにちは、ママナースのさとみです。発達障害のある子どもたちは、定型発達の子とは違う、ユニークで素晴らしい「強み」を秘めていることがたくさんあります。
「短所は長所の裏返し」とよく言いますが、これは発達障害の特性にも当てはまります。
この記事では、子どもの「困った特性」を「すごい強み」に変換する視点と、家庭でできる才能の伸ばし方についてお伝えします。
発達の凸凹(でこぼこ)を理解しよう
発達障害の特性は、よく「発達の凸凹(でこぼこ)」と表現されます。
これは、誰にでもある能力の得意・不得意の差が、とても大きい状態を指します。
- コミュニケーションは苦手だけど、記憶力は抜群!(凹・凸)
- じっとしていられないけど、発想力は誰にも負けない!(凹・凸)
子育てでは、どうしても「凹(へこ)」の部分(苦手なこと)を平均まで引き上げようと頑張ってしまいがち。でも、それだと親子共に疲れてしまいますよね。
大切なのは、「凹」を無理に埋めようとするのではなく、「凸(でこ)」の部分(得意なこと)を思いっきり伸ばしてあげること。その「凸」が、子どもの自信になり、生きる力になるのです。
「困った特性」を「すごい強み」に変換する魔法の言葉
それでは、具体的な「変換」の例を見ていきましょう。
よくある「困った特性」(短所) | → | 変換後の「すごい強み」(長所) |
---|---|---|
落ち着きがない、多動 | → | 好奇心旺盛、行動力がある、エネルギッシュ |
こだわりが強い、頑固 | → | 探究心がある、粘り強い、信念を持っている |
空気が読めない、一方的に話す | → | 正直、裏表がない、自分の考えをしっかり言える |
感覚が過敏(音がうるさいなど) | → | 繊細な感性を持っている、小さな変化に気づける |
人の気持ちを想像するのが苦手 | → | 論理的思考が得意、客観的に物事を捉えられる |
好きなことしかしない | → | 集中力が非常に高い、専門家になれる素質がある |
どうでしょうか?同じ行動でも、見方を変えるだけで、全く違う印象になりますよね。
「また、こんなことして!」と叱る前に、「この子のすごいところは、なんだろう?」と考えてみる。この視点の転換が、子どもの才能を伸ばす第一歩です。
家庭でできる!子どもの「凸(強み)」を伸ばす3つのヒント
では、家庭では具体的にどんなことをすれば、子どもの強みを伸ばせるのでしょうか。
1. 「好き」を徹底的にやらせてみる
電車が大好きなら、一緒に図鑑を見たり、博物館に行ったり。絵を描くのが好きなら、大きな紙やたくさんの画材を用意してあげる。親が子どもの「好き」に共感し、環境を整えてあげることで、その熱中が「得意」に変わっていきます。
2. 結果ではなく「プロセス」を褒める
「上手にできたね」という結果を褒めるだけでなく、「集中していたね」「最後まで諦めなかったのがすごいね」といった**過程(プロセス)**を具体的に褒めましょう。子どもは「自分の頑張りを見てくれている」と感じ、自己肯定感が高まります。
3. 得意なことで、人の役に立つ経験をさせる
例えば、記憶力が良い子なら「お買い物リスト、覚えておいてくれる?」とお願いしたり、こだわりが強い子なら「この棚の整理、あなたに任せるね!」と頼んでみたり。自分の「得意」が誰かの役に立つという経験は、大きな自信と喜びに繋がります。
まとめ:あなたがお子さんの「一番の才能発見者」
発達障害のある子どもの子育ては、まるで宝探しのようです。
他の子と比べるのをやめ、我が子だけの「キラリと光る才能」を見つける旅。その旅の最高のパートナーは、他の誰でもない、あなたです。
「困った子」ではなく「ユニークな才能を持った子」。
そう信じて関わることで、子どもは安心して自分の翼を広げ、あなたも子育てがもっと楽しく、愛おしく感じられるようになるはずです。