「ママ、これなあに?」ニュースの残酷な映像に、どう答える?
テレビから流れる痛ましいニュース、インターネットで目にする衝撃的な映像…。
子どもと一緒にいる時に、ふと目に入ってしまった時、「これ、子どもに見せていいの?」「なんて説明したらいいんだろう…」と、戸惑った経験はありませんか?
「子どもにはまだ早い」「でも、知っておくべきことなのかな?」
そんな風に、どう対応すべきか悩んでしまうママ・パパも少なくないはずです。何を隠そう、現役看護師として働きながら3人の娘を育ててきた私も、子どもたちのオンラインゲームを巡るトラブルに、何度も頭を抱えてきました。
「どこまで介入すべきなんだろう?」
「ゲームを取り上げるべきなのかな?」
この記事では、ママナースである私が、ニュースの残酷な映像に子どもが触れてしまった時の年齢別の伝え方、そして、子どもたちの心を傷つけずに社会の現実を伝えるためのヒントを、私の実体験を交えながら分かりやすく解説します。
もう、難しい言葉で説明する必要はありません。この記事を読めば、子どもたちがゲームを通して社会性を育み、親も安心して見守れるようになるはずです。
なぜ子どもにニュースを伝えるのが難しいの?
子どもにニュースを伝えるのが難しいと感じるのには、いくつかの理由があります。
1. 子どもの発達段階に合わない情報
子どもは、まだ抽象的な概念を理解するのが難しく、見たものをそのまま受け止めてしまう傾向があります。特に、死や暴力、災害といったテーマは、子どもにとって理解しきれない恐怖や不安を与えてしまう可能性があります。
2. 親自身の感情
ニュースの内容によっては、親自身もショックを受けたり、悲しい気持ちになったりすることがあります。その感情が、子どもへの伝え方に影響を与えてしまうこともあります。
3. どこまで伝えるべきかという葛藤
「真実を伝えるべきか」「子どもの心を優先すべきか」という葛藤は、多くの親が抱える悩みです。このバランスを取るのが非常に難しいと感じるでしょう。
【年齢別】ニュースの残酷な映像、どう伝える?
子どもの発達段階に合わせて、伝え方を変えることが大切です。
0歳~5歳(乳幼児期):見せない・触れさせないが基本
この時期の子どもは、まだ現実と非現実の区別がつきにくく、映像をそのまま受け止めてしまいます。残酷な映像や音は、強い恐怖心やトラウマになる可能性があります。
- テレビは消すか、チャンネルを変える
- スマホやタブレットの画面に注意する
- 親がニュースを見る際は、子どもがいない場所で
もし目にしてしまったら、すぐに話題を変えたり、抱きしめて安心させたりするなど、子どもの気持ちを切り替えることを最優先しましょう。
6歳~9歳(小学校低学年):事実を簡潔に、安心感を伝える
少しずつ社会の出来事に興味を持ち始める時期です。しかし、まだ抽象的な理解は難しいため、事実を簡潔に、そして「大丈夫だよ」という安心感を伝えることが重要です。
- 「何があったの?」と聞かれたら:
- 「遠い場所で、悲しいことがあったんだよ」と、具体的な内容には踏み込まず、簡潔に伝える。
- 「でも、ママ(パパ)が〇〇(子どもの名前)を守るから大丈夫だよ」と、安心させる言葉を添える。
- 「どうして?」と聞かれたら:
- 「色々な理由があるんだけど、今はまだ〇〇(子どもの名前)には難しいお話なんだ」と、無理に説明しようとしない。
- 「困っている人がいたら、助け合うことが大切なんだよ」と、ポジティブな行動に繋がるメッセージを伝える。
10歳~12歳(小学校高学年):一緒に考え、意見を尊重する
社会の出来事への理解が深まり、自分の意見を持ち始める時期です。ニュースについて一緒に話し合い、子どもの意見を尊重する姿勢が大切です。
- 「どう思う?」と問いかける:
- ニュースの内容について、子どもがどう感じたか、どう思ったかを尋ねてみましょう。子どもの考えを否定せず、まずは受け止める姿勢が大切です。
- 「なぜそうなったと思う?」と深掘りする:
- 原因や背景について、一緒に考えてみましょう。ただし、親が一方的に意見を押し付けず、子どもの考えを引き出すように促します。
- 「私たちにできることは?」と行動を促す:
- 募金活動やボランティアなど、具体的な行動に繋がる機会があれば、一緒に参加してみるのも良い経験になります。
ママナースからのアドバイス:メディアリテラシーを育むために
1. 親がフィルターになる
子どもが小さいうちは、親が情報のフィルターとなり、不適切な情報から守ってあげることが大切です。テレビの視聴時間やインターネットの利用ルールを家庭で話し合い、決めておきましょう。
2. 信頼できる情報源を選ぶ
子どもと一緒にニュースを見る際は、子ども向けのニュース番組や、信頼できるメディアを選ぶようにしましょう。偏った情報や、過激な表現のニュースは避けるべきです。
3. 日常会話で社会の出来事に触れる
特別なニュースだけでなく、日頃から「今日、こんなことがあったんだよ」「こんなニュースを見たよ」と、社会の出来事について話す習慣をつけましょう。子どもが社会に興味を持つきっかけになります。
まとめ:子どもたちの心を育む「ニュースとの付き合い方」
ニュースの残酷な映像に子どもが触れてしまうことは、避けられない現代社会の現実です。大切なのは、その時に親がどう対応するか、そして日頃からどのようにメディアと付き合っていくかを考えることです。
子どもたちの発達段階に合わせた伝え方を心がけ、彼らの心を傷つけずに、社会の現実を理解し、考える力を育んでいきましょう。
この記事が、あなたの家庭での「ニュースとの付き合い方」を考えるきっかけになれば幸いです。子どもたちの未来のために、私たち親ができることはたくさんあります。