川崎病ってどんな病気?早期発見のためのチェックリスト【ママナースが解説】

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

「熱がなかなか下がらない…」「目が赤い気がする…」

子どもの発熱が続く時、風邪かな?と様子を見ているうちに、実は「川崎病」という病気が隠れていることがあります。私も3姉妹の母として、子どもの体調不良にはいつも神経を尖らせていますが、川崎病は初期症状が風邪と似ているため、見過ごされやすい病気の一つです。しかし、早期発見・早期治療が非常に重要な病気でもあります。「もっと早く気づいていれば…」と後悔しないためにも、川崎病について正しい知識を持つことが大切です。

今回は、現役ママナースの私が、川崎病の主な症状、早期発見のためのチェックリスト、そして医療機関を受診する目安について、私の経験も交えながら分かりやすく解説します。この情報が、皆さんの不安を少しでも和らげ、お子さんの健康を守る一助となれば嬉しいです。

川崎病ってどんな病気?

川崎病は、主に乳幼児(特に4歳以下)に多く見られる、全身の血管に炎症が起こる病気です。原因はまだはっきりと分かっていませんが、何らかの感染症が引き金となって、免疫システムが過剰に反応することで起こると考えられています。特に、心臓の血管(冠動脈)に炎症が起こり、瘤(こぶ)ができてしまう「冠動脈瘤」という合併症が問題となります。

主な症状(主要症状)

川崎病には、診断の目安となる6つの主要症状があります。これらの症状が全て揃わなくても、いくつか当てはまる場合は川崎病の可能性があります。

  1. 5日以上続く発熱: 38℃以上の高熱が5日以上続きます。解熱剤を使っても一時的に下がるだけで、すぐにまた上がってしまうことが多いです。
  2. 両目の充血: 目が赤くなりますが、目やには出ません。
  3. 唇の赤み・いちご舌: 唇が赤く腫れたり、ひび割れたりします。舌の表面がブツブツと赤くなる「いちご舌」が見られることもあります。
  4. 発疹: 体や手足に様々な形の発疹が出ます。かゆみを伴うこともあります。
  5. 手足の腫れ・赤み: 手のひらや足の裏が赤く腫れたり、指先がむくんだりします。回復期には、指先の皮がむけることがあります。
  6. 首のリンパ節の腫れ: 首のリンパ節が腫れて、触ると痛みを伴うことがあります。

【ママナースからの補足】
これらの症状は、風邪や他の感染症でも見られることがあるため、見分けが難しい場合があります。特に、発熱が続く場合は、他の症状にも注意して観察することが大切です。

早期発見のためのチェックリスト

子どもの発熱が続く時、以下のチェックリストを活用して、川崎病の可能性がないか確認してみましょう。一つでも当てはまる場合は、小児科を受診してください。

  • 38℃以上の熱が5日以上続いている
  • 両目が充血している(目やにはない)
  • 唇が赤く腫れている、ひび割れている
  • 舌がブツブツと赤いいちご舌になっている
  • 体や手足に発疹が出ている
  • 手のひらや足の裏が赤く腫れている、指先がむくんでいる
  • 首のリンパ節が腫れていて、触ると痛がる
  • BCG接種痕が赤く腫れている(乳児の場合)
  • 機嫌が悪い、ぐったりしている、食欲がないなど、いつもと様子が明らかに違う

医療機関を受診する目安と治療

上記のチェックリストに当てはまる症状が一つでも見られた場合は、すぐに小児科を受診しましょう。特に、発熱が5日以上続く場合は、川崎病の可能性が高まりますので、必ず受診してください。

治療

川崎病の治療は、主に以下の2つが中心となります。

  1. ガンマグロブリン療法: 免疫グロブリン製剤を点滴で投与することで、全身の炎症を抑え、冠動脈瘤の発生を予防します。発症から10日以内に治療を開始することが重要です。
  2. アスピリン療法: 炎症を抑え、血栓ができるのを防ぐために、アスピリンを服用します。急性期には高用量で、解熱後は低用量で継続します。

早期に治療を開始することで、冠動脈瘤の発生を予防し、後遺症を残さずに治癒する可能性が高まります。治療が遅れると、冠動脈瘤ができてしまい、将来的に心臓病のリスクが高まることがあります。

退院後のケア

冠動脈瘤ができた場合は、退院後も定期的な検査(心臓超音波検査など)が必要となります。医師の指示に従い、定期的に受診し、適切な管理を続けることが大切です。

ママナースからのメッセージ:早期発見が、子どもの未来を守る

川崎病は、初期症状が風邪と似ているため、見過ごされやすい病気ですが、早期発見・早期治療が子どもの未来を守るために非常に重要な病気です。特に、発熱が続く場合は、「ただの風邪だろう」と自己判断せずに、他の症状にも注意して観察し、少しでも気になる症状があれば、迷わず小児科を受診してください。

今回ご紹介したチェックリストが、皆さんの不安を少しでも和らげ、お子さんの健康を守る一助となれば嬉しいです。もし、もっと詳しく知りたいことや、不安なことがあれば、いつでもコメントで教えてくださいね。私たちママナースも、皆さんの子育てを心から応援しています!


コメントを残す

*