【準備編】今日から始める!子連れ防災の必需品リストと家庭でできる安全対策

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はじめに:「そのうちやろう」が一番危ない。子どもの命を守るための第一歩

地震、台風、豪雨…。日本に住んでいる限り、誰の身にも起こりうる自然災害。「防災対策、やらなきゃな…」と思いつつも、日々の忙しさにかまけて、つい後回しになっていませんか?

特に、小さなお子さんがいるご家庭では、大人だけの避難とはわけが違います。いざという時、パニックにならず、冷静に子どもの命を守る行動がとれるでしょうか。

こんにちは!現役看護師で、3姉妹の母でもある皐月です。

東日本大震災の時、私はまだ学生でしたが、医療現場の壮絶な状況を目の当たりにしました。そして母になった今、「あの日、もし自分の子どもがいたら…」と考えると、防災への意識は全く変わりました。

「備えあれば憂いなし」ということわざがありますが、子育て中の防災は、まさに「備えなければ憂いだらけ」です。

この記事では、「準備編」として、災害が起こる前に家庭で絶対にやっておくべき「モノの備え」と「環境の備え」を、ママナースの視点から具体的かつ徹底的に解説します。この記事をチェックリスト代わりに、ぜひ今日から行動を始めてみてください。


【モノの備え】子連れ防災の必需品リスト完全版

まずは、非常時に持ち出す「防災リュック」の準備から。大人用とは別に、子どもの年齢に合わせた備えが不可欠です。特に、ライフラインが止まった時のことを具体的に想像するのがポイントです。

絶対に必要!年齢別「子ども用防災グッズ」

【乳児(0歳〜1歳)】

  • 液体ミルク・使い捨て哺乳瓶: 哺乳瓶の消毒が不要な液体ミルクは、災害時の神アイテム。最低でも3日分、できれば1週間分あると安心です。
  • おむつ・おしりふき: いつもより多めに。おむつはサイズアウトしても、怪我の際の圧迫止血などに使え、汎用性が高いです。
  • 粉ミルク・水: 液体ミルクがない場合。必ず「軟水」のペットボトルを一緒に備蓄しましょう。
  • 抱っこ紐: 両手が空く抱っこ紐は、瓦礫などが散乱した道を安全に避難するために必須です。

【幼児(1歳〜6歳)】

  • お菓子・ジュース: 子どもの精神安定剤。普段食べ慣れている、保存期間の長いものを選びましょう。ラムネやグミは、糖分補給にもなります。
  • 携帯トイレ・おむつ: 環境の変化でトイレに行けなくなる子も。慣れたおむつや携帯トイレがあると安心です。
  • おもちゃ・絵本: 避難所など、退屈な環境で子どもが落ち着くためのアイテム。音が出ない、コンパクトなものがおすすめです。
  • 子どもの靴: 枕元に置いて寝る習慣を。ガラス片などから足を守るため、避難の第一歩として重要です。

共通で必要な衛生・医療グッズ(ママナース視点)

  • 母子手帳のコピー・おくすり手帳: アレルギーや持病の情報は命綱。スマホの充電が切れても見られるよう、紙のコピーを必ずリュックに。
  • 常備薬: 子ども用の解熱剤、保湿剤、絆創膏、消毒液など。普段から使い慣れたものを。
  • 除菌シート・ウェットティッシュ: 水が使えない状況での衛生管理に。体や手を拭くだけでなく、身の回りの清掃にも使えます。
  • ビニール袋(大小さまざま): 使用済みおむつを入れたり、体を保温したり、簡易的な雨具にしたりと、用途は無限大。多めに用意しましょう。

【環境の備え】今日すぐできる!家庭内の安全対策

モノの備えと同時に進めたいのが、家の中を安全な空間にしておくこと。地震が起きた瞬間、家が凶器にならないための対策です。

① 家具の配置と固定を見直す

  • 寝室には背の高い家具を置かない: 睡眠中に家具が倒れてきたら、逃げることができません。これが最も重要です。
  • 子どもの遊びスペースの周りも同様に: 子どもが多くの時間を過ごす場所の安全を最優先に考えましょう。
  • L字金具や突っ張り棒で固定: ホームセンターで手軽に購入できます。面倒くさがらず、必ず設置してください。

② 避難経路の確保と家族での共有

  • 玄関や廊下にモノを置かない: 避難の妨げになるものは、今すぐ片付けましょう。
  • ハザードマップの確認: 自治体が発行しているハザードマップで、自宅周辺の危険箇所(浸水エリア、土砂災害警戒区域など)を確認します。
  • 避難場所と避難所の違いを理解する:
    • 避難場所: まず身の安全を確保するために逃げる場所(公園、広場など)。
    • 避難所: 自宅で生活できなくなった人が、一定期間滞在する場所(学校の体育館など)。
  • 家族で避難ルートを歩いてみる: 「ここの道は狭いね」「このブロック塀は危ないかも」と、実際に歩くことで見える危険があります。子どもと一緒に、ゲーム感覚でやってみるのがおすすめです。

まとめ:備えは最高の「お守り」。今日が一番若い日です

防災対策に「やりすぎ」はありません。そして、「明日やろう」は通用しません。災害は、私たちの準備が整うのを待ってはくれないのです。

今回ご紹介したリストを参考に、まずは一つでも二つでも、できることから始めてみてください。その小さな一歩が、いざという時にあなたとあなたの大切な家族の命を守る、最高の「お守り」になります。

次回の記事では、「行動編」として、実際に災害が起こってしまった後、子どもと一緒にどう安全に避難し、避難所生活を乗り切るかについて、具体的な行動マニュアルをお届けします。

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