その小さな体が熱い…でも、何も食べてくれない。あなたは、どうすればいいか迷っていませんか?
高熱を出して、ぐったりしている我が子。
「何か食べさせないと、体力が落ちてしまう…」
そう思って、一生懸命作ったおかゆも、一口も食べてくれない。
「このままだと、脱水になってしまうんじゃないか…」
「栄養が摂れないと、病気が治らないんじゃないか…」
子どもの発熱は、親にとって心配の種ですが、特に食欲がない時の食事は、多くの親御さんが頭を悩ませる問題ですよね。どうすればいいのか分からず、一人で抱え込んでいませんか?
こんにちは!3人の娘たちの子育ての中で、数えきれないほどの発熱時の看病を経験し、その度に食事の工夫を繰り返してきた、現役ママナースの皐月です。
お伝えしたいのは、発熱時の食事は、無理に食べさせる必要はありません。 大切なのは、脱水にならないよう、水分補給を最優先することです。そして、食べられるものを、食べられる時に、少量ずつ与えることです。
この記事では、そんなあなたの不安を解消するために、発熱時の栄養補給のポイントから、おすすめの食材、そして避けるべきNG食材まで、専門家の視点と実体験を交えて、徹底的に解説します。
さあ、お子さんの回復をサポートする食事のヒントを、一緒に学びましょう。
なぜ?どうして?発熱時に食欲がなくなるワケ
発熱時に食欲がなくなるのは、体が病気と戦っている証拠でもあります。無理に食べさせようとすると、かえって負担になることがあります。
- 消化機能の低下: 発熱時は、体のエネルギーが病気と戦うことに集中するため、消化機能が低下します。そのため、食欲が落ちたり、消化しにくいものを食べると吐き気や下痢を引き起こしたりすることがあります。
- 口の中の不快感: 口内炎や喉の痛みがある場合、食べ物を飲み込むのがつらいため、食欲がなくなります。
- 全身のだるさ: 熱による全身のだるさや倦怠感で、食べる気力が湧かないこともあります。
<ママナースの視点>
発熱時は、「食べること」よりも「水分補給」を最優先してください。脱水は、病状を悪化させる大きな要因です。食欲がなくても、水分だけはこまめに摂らせるようにしましょう。
【家庭でできる】発熱時のおすすめ食材と栄養補給のポイント
食欲がない時でも、比較的食べやすく、栄養補給ができる食材と、そのポイントをご紹介します。
1.水分補給を最優先
- 経口補水液: 脱水予防に最も効果的です。少量ずつ、頻繁に与えましょう。
- 麦茶・湯冷まし: カフェインを含まないので、安心して与えられます。
- 薄めたイオン飲料: スポーツドリンクは糖分が多いので、薄めて与えましょう。
- 野菜スープ・味噌汁: 水分と同時に、野菜の栄養や塩分も補給できます。
- ゼリー・プリン: 喉ごしが良く、水分と糖分を補給できます。
- アイスクリーム・シャーベット: 冷たくて食べやすく、水分と糖分を補給できます。喉の痛みを和らげる効果も期待できます。
2.消化の良いものを選ぶ
- おかゆ: 消化が良く、水分も補給できます。全がゆ、5倍がゆ、10倍がゆなど、子どもの状態に合わせて固さを調整しましょう。
- うどん・そうめん: 柔らかく煮込んで、消化の良い具材(鶏ひき肉、卵、柔らかい野菜など)を加えましょう。
- 食パン: 耳を落として、柔らかい部分を与えましょう。トーストすると、香ばしさで食欲を刺激することもあります。
- 卵: 卵豆腐、茶碗蒸し、半熟卵など、柔らかく調理しましょう。良質なタンパク質を補給できます。
- 豆腐: 消化が良く、タンパク質を補給できます。冷奴や湯豆腐、味噌汁の具材などに。
- すりおろしリンゴ・バナナ: 消化が良く、ビタミンやミネラル、糖分を補給できます。冷やすと食べやすいです。
3.食べやすい工夫
- 少量ずつ、頻繁に: 一度にたくさん与えるのではなく、少量ずつ、回数を増やして与えましょう。
- 冷ましてから: 熱いものは、喉の痛みを刺激したり、食欲を減退させたりすることがあります。人肌程度に冷ましてから与えましょう。
- 好きなものを優先: 栄養バランスを考えすぎず、子どもが「食べたい」と言うものを優先しましょう。食べられることが大切です。
- 見た目を工夫: キャラクターの形にしたり、彩りを良くしたり、盛り付けを工夫するだけでも、食欲を刺激することがあります。
【ママナースの視点】発熱時に避けるべきNG食材
発熱時は、消化機能が低下しているため、以下の食材は避けるようにしましょう。
- 脂っこいもの: 揚げ物、肉の脂身など。消化に負担がかかり、吐き気や下痢を引き起こすことがあります。
- 食物繊維の多いもの: ごぼう、きのこ、海藻類など。消化に時間がかかり、胃腸に負担をかけることがあります。
- 刺激の強いもの: 香辛料、酸っぱいもの、塩辛いものなど。喉や胃腸を刺激し、症状を悪化させることがあります。
- 冷たすぎるもの: 胃腸を冷やし、消化機能をさらに低下させる可能性があります。アイスクリームなどは少量に留めましょう。
まとめ:焦らず、子どもの回復をサポートする食事を
子どもの発熱時の食事は、親にとって本当に悩ましい問題です。
しかし、大切なのは、無理に食べさせることではありません。
水分補給を最優先し、消化の良いものを、食べられる時に、少量ずつ与えること。
そして、何よりも、お子さんのつらさに寄り添い、回復を温かく見守ってあげることです。
あなたのその愛情と、適切な食事のサポートが、お子さんの回復を早める何よりの力になります。このガイドが、あなたの不安を少しでも和らげ、お子さんとご家族の健康を守る一助となれば幸いです。