【#ワンポイント育児】「一緒にやってみようか?」は魔法の合言葉!親が”伴走者”になる寄り添い方

a playful mother and daughter throwing dried leaves together こそだて部
Photo by Gustavo Fring on Pexels.com
スポンサーリンク

宿題の前で、うんうん唸っている我が子…。
新しいことに挑戦しようとして、すぐに「できない!」と諦めかけている姿…。
部屋の片づけを前に、どこから手をつけていいか途方に暮れている様子…。

そんな時、私たち親は、
「もう、貸してごらん!ママ(パパ)がやった方が早いから!」と、つい全部やってあげてしまうか、
「自分で考えなさい!」「最後までやりなさい!」と、突き放してしまうか…
その両極端で悩んでしまうこと、ありませんか?

こんにちは!湘南で子育て中の、3姉妹の母で現役看護師、「こそだて部」の皐月です。
私も、この「手伝いすぎ」と「放置」の間で、いつも頭を悩ませてきました。「どこまで手伝うのが、この子の成長のために一番いいんだろう…?」って。

そんな試行錯誤の中で見つけた、子どもの「自分でやりたい」気持ちを尊重しつつ、そっと背中を押し、一緒にゴールを目指すための、魔法の合言葉。それが、

「そっか、難しいんだね。じゃあ、一緒にやってみようか?」

という、親が”伴走者(ばんそうしゃ)”になる関わり方です。

今回の「#ワンポイント育児」では、

  • なぜ「一人で」でも「全部やってあげる」でもなく、「一緒に」が効くのか?
  • 親が”伴走者”になることの、驚くべき効果
  • 上手な”伴走者”になるための【寄り添い方4つのコツ】

について、心理学の視点(スキャフォールディングなど)や、看護師として大切にしているチームワークの考え方、そして我が家の体験談を交えながら、具体的にお伝えします。
この記事が、お子さんの挑戦を温かくサポートし、親子の絆を深めるヒントになれば嬉しいです。

なぜ「一人で」だけでも「全部やってあげる」だけでもダメなのか?

(このテーマは、過去の記事でも触れてきましたね!)

  • 「一人でやりなさい!」だけだと…
    課題が難しすぎると、子どもは「やっぱり自分には無理だ」と自信を失い、挑戦する意欲そのものをなくしてしまう可能性があります。適切なサポートがないと、成長の機会を逃してしまうことも。
  • 「全部やってあげる!」だけだと…
    子どもは自分で考え、試行錯誤し、「できた!」という達成感を味わう機会を失います。結果、「誰かがやってくれるのが当たり前」になり、自立心や問題解決能力が育ちにくくなります。

つまり、大切なのは、その子にとって「難しすぎず、簡単すぎない」課題に対して、「ちょうどいい塩梅のサポート」を提供することなんです。

”伴走者”になる!「一緒にやってみようか?」のすごい効果

そこで効いてくるのが、「一緒にやってみようか?」という”伴走者”としての関わり方です。これには、こんな素晴らしい効果があります。

  • 効果1:”安心感”の中で挑戦できる!【心理的安全性UP】
    「一人じゃないんだ」「困ったら助けてくれる人がそばにいるんだ」と感じることで、子どもは失敗への不安を減らし、安心して難しいことにも挑戦しやすくなります。親が安全基地として機能することで、子どもの挑戦意欲が引き出されます。
  • 効果2:”やり方”を見て学べる!【モデリング効果】
    親が一緒に取り組む中で、具体的な手順や、問題解決のための考え方、さらには、うまくいかない時の気持ちの切り替え方などを、子どもは間近で見て学ぶことができます。言葉で説明されるよりも、ずっと効果的な学習方法です。
  • 効果3:”できた!”を共有できる!【喜びと達成感の倍増】
    親子で協力して何かを成し遂げた時、「やったね!」「一緒に頑張ったからできたね!」と喜びや達成感を分かち合うことができます。この共有体験が、子どもの自信をさらに高め、「協力するって楽しいな」というチームワークの感覚も育みます。
  • 効果4:親子の”絆”が深まる!【協力と信頼】
    一緒に目標に向かって試行錯誤する時間は、お互いを理解し、信頼し合う、かけがえのないコミュニケーションの時間になります。「指示する人」と「される人」ではなく、「一緒に頑張るパートナー」としての関係性が築かれます。

皐月’s Point: これは、教育心理学でいう「足場かけ(スキャフォールディング)」という考え方に近いです。まるで建物の足場のように、子どもが自分でできるようになるまで、一時的に必要なサポート(足場)を提供し、できるようったらずっと外していく、というイメージですね。(ロシアの心理学者ヴィゴツキーが提唱した「発達の最近接領域」という考え方が基になっています。) 看護の現場でも、患者さんが自分でできるようになることを目指して、最初は介助し、次に一緒にやり、最後は見守る、という段階的なサポートを大切にしています。

実践!上手な”伴走者”になるための【寄り添い方4つのコツ】

では、具体的にどんな風に「一緒にやってみる」のが良いのでしょうか? ただ隣で手伝えばいい、というわけではありません。4つのコツをご紹介します。

コツ1:主役はあくまで”子ども”! 親はサポーターに徹する

  • 心がけ:
    • まずは子どもにやらせてみて、どこまで自分でできるかを見守る。
    • 子どもが「できない!」とSOSを出すまで、あるいは明らかに困っている様子が見えるまで、手出し・口出しを我慢する。(これが難しい!)
    • 手伝う時も、子どもができる部分は任せ、本当に難しい部分だけをサポートする。「これはママがやるね。じゃあ、〇〇ちゃんはここをお願いできる?」のように役割分担するのも◎。
    • 「次はどうするんだっけ?」と子どもに考えさせる問いかけをする。
  • NG: 親が主導権を握って、ほとんど全部やってしまうこと。

コツ2:「一緒に」の”レベル”を調整する

  • 関わり方の例:
    • レベル1(見守り型): 親はそばにいるだけで、基本は見守る。時々「頑張ってるね!」と励ます。
    • レベル2(ヒント型): 口頭でヒントを出したり、質問したりして、子どもが自分で気づくのを助ける。(例:「もしかしたら、こっちのパーツが先かな?」)
    • レベル3(お手本型): 「じゃあ、ここだけママがやってみるね」と、難しい部分だけ手本を見せる。
    • レベル4(協働型): 「よし、一緒にやろう!」と、役割分担しながら文字通り一緒に作業する。(例:料理、難しい工作など)
  • ポイント: 課題の難易度や、子どものその時の状態に合わせて、「一緒に」のレベルを柔軟に変えましょう。

コツ3:”考えるプロセス”を共有する

  • 声かけ例:
    • (親が手伝いながら)「うーん、ここはどうなってるのかな? あ、こうすればいいのか!」と、考えていることを声に出す(思考の言語化)
    • 「ママはこういう時、まず〇〇からやってみるんだけど、どうかな?」と、自分のやり方や考え方を伝える。
    • 「さっき失敗しちゃったけど、次は△△してみようか」と、試行錯誤のプロセスを見せる。
  • ポイント: やり方だけでなく、「どう考えてそれに至ったか」というプロセスを共有することで、子どもの問題解決能力が育まれます。

コツ4:”楽しむ”ことを忘れずに!

  • 心がけ:
    • 課題を「クリアすべきもの」と捉えすぎず、親子で協力するプロセスそのものを楽しむ。
    • うまくいかなくても、「あはは、難しいね!」「また今度挑戦しよう!」と、明るい雰囲気を心がける。
    • できた時には、「やったー!一緒に頑張ったからできたね!」と共に喜びを分かち合う
  • ポイント: 楽しい経験は、子どもの「またやってみたい!」という意欲に繋がります。親子の良い思い出にもなりますね。

我が家の「一緒にやってみようか?」体験:長女の苦手な裁縫

長女が家庭科の宿題で、初めて手縫いで雑巾を縫うことになった時。「こんなの無理!できない!」と、早々に諦めモードでした。不器用な彼女にとって、針に糸を通すことからして大難関…。

以前の私なら、「大丈夫、できるって!」と励ますか、「もう、貸してごらん!」と手伝って(というか、ほとんどやってあげて)いたかもしれません。

でもその時は、「そっか、難しそうだよね。じゃあ、一緒にやってみようか? まず、ママが糸の通し方のお手本を見せるね」(コツ2 レベル3 & コツ1)と声をかけました。糸通しだけ手伝い、最初の数針は「こうやって針を動かすんだよ」と一緒に手を添えて縫い(コツ2 レベル4 & コツ3)、その後は「じゃあ、ここからここまで、〇〇(長女)が縫ってみて。ママは隣で見てるからね」(コツ2 レベル1)と見守りました。

曲がりくねった縫い目でしたが、最後まで自分で縫い終えた時の、彼女の達成感に満ちた顔!「できた…!一人でできた!」と本当に嬉しそうでした。「一緒に頑張ったね!」(コツ4)と二人で喜びました。あの経験は、彼女にとって「難しいことでも、助けてもらいながらならできるかも」という自信になったようです。

まとめ:「一緒に」が、子どもの”乗り越える力”を育てる

「一緒にやってみようか?」

この一言は、子どもが困難な課題に立ち向かう時、

  • 「一人じゃない」という安心感を与え、
  • 具体的なスキルや考え方を学び、
  • 「できた!」という成功体験を積み重ね、
  • 親子の信頼関係を深める、

まさに”伴走者”としての、温かく力強いサポートの言葉です。

それは、子どもが「自分には乗り越える力がある」と信じられるようになるための、大切なステップ。

もちろん、毎回「一緒に」やる必要はありません。時にはそっと見守ることも、時には完全に任せることも大切です。でも、「助けが必要だな」と感じた時には、ぜひこの「一緒にやってみようか?」という関わり方を思い出してみてください。

それは、お子さんの「自分でやる力」を奪うのではなく、むしろ、未来の困難を乗り越えていくための、本当の意味での「生きる力」を育むことに繋がるはずです。

あなたが「一緒にやってみようか?」と声をかけるのは、どんな時ですか? 親子で協力して何かを乗り越えた、素敵なエピソードがあれば、ぜひコメントで教えてください!

「#ワンポイント育児」で、子どもの挑戦を一緒に応援しましょう!この記事が参考になったら、いいね!やシェアをお願いします♪
次回の「#ワンポイント育児」もお楽しみに!


コメント

タイトルとURLをコピーしました