【保存版】子どもの「自分で身を守る力」はどう育てる?ママナースが教える実践的安全教育

female girls going to school こそだて部
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「いってきます!」と元気に家を出ていく我が子の後ろ姿。
嬉しい成長を感じると同時に、「車に気を付けてね!」「知らない人についていっちゃダメよ!」と、ついつい声をかけてしまう…。

我が子には、のびのびと自分の世界を広げてほしい。でも、危険な目には絶対にあってほしくない…。この矛盾した親心、痛いほどわかります。特に小学校に入学し、親の目が届かない時間が増えると、心配は尽きませんよね。ここ藤沢の街中でも、交通量が多い道や、少し見通しの悪い場所もありますから…。

ママ、パパ、そのお気持ち、本当によく分かります。
3姉妹の母で現役看護師、「こそだて部」の皐月です。

親が四六時中守ってあげることはできません。だからこそ、子ども自身が危険を察知し、それを回避し、いざという時に助けを求める「自分で身を守る力」を育ててあげることが、これからの時代を生きる上で、何より大切な「お守り」になります。

でも、「どうやって教えたらいいの?」「怖がらせすぎないかな?」と悩む方も多いはず。

今日は、

  • なぜ「自分で身を守る力」が重要なのか?
  • 安全教育の3つの柱:「交通安全」「防犯」「助けを求める力」
  • 怖がらせずに、”自分ごと”として身につける【教え方のコツ】

について、現役看護師としての知識(子どもの発達段階に合わせた伝え方など)や、我が家の三姉妹とのリアルな安全教育実践例を交えながら、具体的にお伝えします。

この記事が、お子さんを危険から守り、自信を持って「いってらっしゃい!」と送り出せるようになるための一助となれば幸いです。

「守ってあげたい」でも「守る力を育てたい」親のジレンマ

「危ないからダメ!」と制限ばかりしていては、子どもの自主性や挑戦する意欲は育ちません。かといって、何も教えずに野放しにするのは、あまりにも無責任。看護師としても、リスク管理と自立支援のバランスは常に考えますが、子育てでも全く同じ。このジレンマの中で、「適切な知識」と「実践的なスキル」を、子どもの発達に合わせて教えていくことが、親にできる最善のアプローチだと私は考えています。

”生きる力”の土台!「自分で身を守る力」を育む3つの柱

では、具体的に何を教え、どのように育てていけば良いのでしょうか? 大きく分けて3つの柱で考えてみましょう。

【柱1】交通安全 ~ ルールと”危険予知”を身につける

登下校で最も身近な危険の一つが交通事故です。ルールを教えるだけでなく、「危険を予測する力」を育てることが重要です。

  • 具体的な実践方法:
    • 「止まる・見る・待つ・確かめる」を徹底練習: 横断歩道の前では必ず止まる。右・左・もう一度右を見て、車の音も聞いて、安全を確認してから渡る。これを呪文のように、毎回一緒に声に出しながら練習します。信号の意味も、色だけでなく点滅の意味も含めてしっかり教えましょう。
    • 親子で「危険箇所マップ」作り: 通学路を一緒に歩きながら、「この角は見通しが悪いね」「駐車場の出入り口は車が急に出てくるかも」など、危険な場所とその理由を具体的に話し合い、簡単な地図に書き込んでみるのもおすすめです。危険を「見える化」することで、子どもの意識が高まります。
    • 「かもしれない運転」ならぬ「かもしれない歩行」: 「もしかしたら、自転車が急に出てくるかもしれない」「あの車の運転手さんは、僕(私)に気づいていないかもしれない」と、危険を予測しながら歩くことを意識させます。
    • 目立つことの重要性を伝える: 黄色い帽子やランドセルカバー、明るい色の服、反射材(リフレクター)がなぜ大切なのか(ドライバーに早く気づいてもらうため)を説明し、身につける習慣をつけます。

皐月’s Point: ルールは「知っている」だけでは不十分。「なぜそうするのか」理由を理解し、「実際にできる」ようになるまで、根気強く練習を繰り返しましょう。

【柱2】防犯 ~ ”怪しい”に気づき、”逃げる・知らせる”を徹底する

悲しいことですが、子どもを狙った犯罪も存在します。自分の直感を信じ、危険から素早く逃げる方法を具体的に教えます。

  • 具体的な実践方法:
    • 「いかのおすし」をロールプレイングで完璧に!:
      • いかない:知らない人には絶対についていかない。(優しい人、困っている人も含めて)
      • らない:知らない人の車には絶対らない。
      • おごえをだす:「助けてー!」とおごえで叫ぶ練習。(家で練習するのは恥ずかしいかもしれませんが、いざという時のために!)
      • ぐにげる:怖いと思ったら、とにかくその場からぐにげる。行き先は安全な場所へ。
      • らせる:近くの大人(お店の人、他の保護者、交番など)に、何があったからせる。
        (出典:東京都など多くの警察・自治体が推奨)
        これを、親子で役割分担して、何度もロールプレイングします。「こんな風に声をかけられたらどうする?」と具体的にシミュレーションするのが効果的です。
    • 「知らない人」だけじゃない、「なんか変だな?」を信じる: 「優しい言葉で近づいてくる」「知っている人の名前を出す」など、巧妙な手口もあります。「知らない人」だけでなく、「この人、なんだか怖いな」「この状況、なんかイヤだな」と自分の”直感”を信じて、その場を離れる勇気を持つことを教えます。
    • 安全な避難場所を知っておく: 「子ども110番の家」のステッカーがある家やお店、交番、よく行くお店など、「困った時に助けを求められる場所」を具体的に複数確認しておきます。

皐月’s Point: 防犯は「絶対」はありません。だからこそ、「もしも」の時に、子ども自身が「自分の身を守る行動」を取れるように、繰り返し練習することが命を守ることに繋がります。

【柱3】助けを求める力 ~ ”誰に””どうやって”を具体的に

困った時、危険を感じた時、一人で抱え込まずに適切に助けを求める力も、身を守る上で不可欠です。

  • 具体的な実践方法:
    • 「助けてくれる大人」を見分ける練習: 警察官、お店の店員さん(名札や制服)、知っている保護者、学校の先生など、どんな人に助けを求めれば良いかを具体的に教えます。
    • 「助けてください」の伝え方練習: 「助けてください。道に迷いました」「気分が悪いです」「知らない人に追いかけられています」など、具体的で短い言葉で、はっきりと助けを求める練習をします。
    • 防犯ブザーを「使える」ように: ランドセルのすぐに手が届く場所につけ、紐を引く練習、音が鳴るのを確認する練習をします。「鳴らしてもいいんだよ」と安心させることも大切。
    • 緊急連絡先を覚える・持つ: 親の携帯番号を(可能なら)覚えたり、緊急連絡先を書いたカードを持たせたりします。公衆電話のかけ方なども、機会があれば教えておくと良いかもしれません。

皐月’s Point: 「助けを求めるのは悪いことじゃない」「あなたは助けを求めていい存在なんだ」というメッセージを伝えることが、この力の土台になります。

教え方のコツ:怖がらせすぎず、”自分ごと”にする工夫

安全教育は、子どもを怖がらせるのが目的ではありません。「自分で自分の安全を守れるようになる」という自信とスキルを育むのが目的です。

  • 発達段階に合わせる: 難しい言葉や抽象的な説明は避け、低学年には具体例や絵、ロールプレイングを中心に。学年が上がれば、理由や背景も少し詳しく説明します。
  • ポジティブな言葉を選ぶ: 「〇〇しちゃダメ!」だけでなく、「こうすれば安全だよ」「こうすると自分を守れるよ」と、肯定的な表現を心がけます。
  • 繰り返し、継続する: 一度教えただけでは忘れてしまいます。日常生活の中で、折に触れて繰り返し話題にし、練習する機会を作りましょう。通学路を歩きながら、ニュースを見ながら(内容は選んで)、など。
  • 親自身がお手本を見せる: 親自身が交通ルールを守る、知らない人に警戒するなど、日頃から安全を意識した行動を見せることが、何よりの教育になります。
  • 子どもの気持ちを尊重する: 不安を訴えたら、しっかり耳を傾け、共感する。無理強いしない。

我が家の安全教育 in 藤沢:三姉妹とのリアル奮闘記

我が家でも、交通安全や防犯については、口を酸っぱくして伝えてきました。特に藤沢は、道が狭い場所や抜け道も多く、ヒヤッとすることも…。

三姉妹とは、小さい頃から「いかのおすし」のロールプレイングを何度もやりました。最初は照れてふざけていた娘たちも、私が真剣な顔で「もし本当に知らない人に声をかけられたら…」と話すと、真剣な表情に。実際に大声を出す練習は、周りに人がいない公園などで行いました(笑)。

また、通学路では「あそこの駐車場、車が出てくるかもしれないから、必ず止まって右左を確認しようね」と具体的に指摘したり、「あの電柱の番号、覚えておくと迷子になった時に役に立つかもね」と話したり。

完璧ではないけれど、こうした日々の小さな積み重ねが、彼女たちの「自分で気をつける」意識に繋がってくれていたらいいな、と願っています。

まとめ:「自分で身を守る力」は、一生モノの”お守り”

子どもの安全を願う親の気持ちは、皆同じです。私たちがいつまでも隣で手をつないで歩けるわけではありません。だからこそ、子ども自身が危険を察知し、回避し、助けを求める「自分で身を守る力」を、愛情をもって、根気強く育てていく必要があります。

今日お伝えした、

  1. 交通安全:ルール+危険予知
  2. 防犯:気づく・逃げる・知らせる
  3. 助けを求める力:誰に・どうやって

この3つの柱を意識し、怖がらせすぎず、具体的な練習を通して、お子さんの心と体に「安全の基本」をインストールしてあげてください。それは、親が与えてあげられる、一生モノの”お守り”になるはずです。

「子どもの安全教育、こんな工夫をしています!」「こんな時、どう教えたらいい?」など、あなたの体験談や疑問も、ぜひコメントで教えてくださいね。

この記事が、大切なお子さんの安全と自立を願うあなたの、確かな一歩に繋がれば幸いです。参考になったら、いいね!やシェアをお願いします!


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