先日、入社からちょうど1か月が経過した新入社員たちの、カウンセリングを行いました。
その時の話です。
やりがいを感じる、と言った理由とは
研修生の一人が「楽しくなってきました!やりがいを感じています!」と現在の状況を話してくれました。
具体的に、なぜそう思ったのかを掘り下げて見たところ
- 研修でインプットしてきた事を、OJTアウトプットした事で業務をより現実的に感じる事ができた
- 出来る事、できない事が明確になり今後のやるべき事が明確になった
- OJTで自分が出来る事がいくつかあり、自信になった
という事でした。
これまで、座学での研修や現場見学でしか実際の業務に触れる事がありませんでした。
その為、実際の業務を行い「できた!」と言う事実が、大きな自信となった様です。
逆に不安を感じた研修生は、どう感じたのか
研修生全員が、やりがいを感じたのかと言うとそうではありません。やりがいを感じた人は、2割程度でした。
残りの8割は、現場に出てからの不安や、今後の研修の不安など、何らかの不安を感じてネガティブな感情を持っていました。
また、ネガティブな感情を持っている研修生の中の2割は、できなかった事を強く受け止め今後の業務継続を真剣に悩んでいる人もいました。
なぜそう思ったのかを掘り下げてみたところ
- 研修で学んだことが、現場ですぐに引き出せなかった
- 出来る事もあったが、できない事があり不安を感じた
- これからの研修で、出来る様になるか不安を感じた
という事でした。
出来た事よりも、できなかった事実に不安を感じたようです。
人それぞれの、やりがいや不安の感じるポイント
やりがいを感じる、と話してくれた研修生はどういう性格だったのでしょうか。
- 学生時代はスポーツに全力で取り組んでいた
- 所謂、体育会系
- 苦しい時も、根性とこれまでの努力を信じて乗り切ってきた
なるほど、こういうバックボーンがありここまで頑張ってきていたんですね。
そして「できた」という結果を「努力と根性の成果」と結び付ける事が出来たからこそ、ポジティブな感情を大きくもつ事が出来ているんだろうと思います。
出来ない事についても、同じように努力と根性で出来る様になれると、能動的な思考なんだと思います。
ネガティブな感情を大きく持った研修生は、どういう性格だったのでしょうか。
実は、やりがいを感じた研修生と同じく体育会系で学生時代を過ごしてきた人で、ネガティブな感情を大きく持った研修生がいました。
つまり、入社するまでのバックボーンは、参考になる事もあるが必ずしもカテゴライズできる程の情報にはならない、という事です。
やりがいや不安を感じるポイント・タイミングは、人それぞれだという事です。
チームに対して研修を進める中で、個にフォーカスしなければならないジレンマ
新人研修はどうしても、一定の人数に対して研修を実施します。
そして、現場に出る前の最初の数か月。
不安や期待が入り混じった、非常にナイーブな時期です。
1対1で研修が出来れば、人それぞれのやりがいや不安なポイントを事細かにフォローができます。
しかし、どうしてもチームとして研修を行いますので個にフォーカスする事ができない場面が多々あります。
その為、挫折から退職に繋がってしまう機会が一番おおいい研修です。
新入社員の育成、部下の育成、管理者の育成など様々な研修があります。
様々な研修の中でも、新人研修は非常に難しくもあり非常にやりがいのある仕事だなと、改めて感じました。
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